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- 出家 正隆
- ビジュアル・サージカルテクニック 膝関節鏡視下手術
商品情報
内容
現在膝関節は人工関節置換術を除いたほとんどの疾患が鏡視下に治療されている.本書は関節鏡視下手術の初学者が必要となる知識と技術をまとめた標準的な膝関節鏡視下手術の教科書.高い技術力・経験知を要する上級レベルの手術は扱わず,初学者のレベルアップのために知っておきたい内容の特化.鏡視下手術に必要な局所解剖,基本手技や鏡視下診断,各種靱帯再建術や半月板手術などを,豊富なイラスト・鏡視像と共に詳細に解説.
あわせて読む → ビジュアル・サージカルテクニック 肩関節鏡視下手術
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序文
序文
関節鏡視下手術の新しいスタンダードテキストとして,ビジュアル・サージカルテクニックを上梓いたしました.ここ10年の間にも,局所解剖学を含めた数多くの新知見があり,また新しい手術器械やインプラントの開発も相まって,鏡視下手術は日進月歩の発展を遂げております.
ご存じの様に関節鏡は,日本の偉大な先人達の不断の努力により,本邦で開発され発展した世界に誇る技術です.1918(大正7)年に高木憲次先生(東京帝国大学)が膀胱鏡で屍体膝の内腔を初めて鏡視し,1920(大正9)年には世界初の関節鏡の試作品を作製しています.その後関節鏡の開発は,渡辺正毅先生(東京帝国大学卒,東京逓信病院)に引き継がれ,1959(昭和34)年に実用関節鏡となる渡辺式21号関節鏡を完成させました.この関節鏡を用い,1962(昭和37)年に世界初の鏡視下半月板部分切除が行われています.1969(昭和44)年にAtlas of Arthroscopy 2nd editionが刊行され,同年の第11回SICOTで21号関節鏡を用いた映画が上映されました.その後関節鏡は世界に広まり,1974(昭和49)年には国際関節鏡学会の初代会長に渡辺先生が就任され,「Father of Arthroscopy」の称号が与えられております.この様に,膝関節から始まった関節鏡ですが,現在は様々な部位に応用され,過去には関節切開が一般的であった治療の多くが鏡視下に行われています.つまり関節外科医にとって,関節鏡は必須の技術となっています.
本書は,日本関節鏡・膝・スポーツ整形外科学会(JOSKAS)関節鏡技術認定委員会委員長の出家正隆先生に編集をご担当頂き,膝関節鏡視下手術のエキスパートの先生方にご執筆頂きました.現在膝関節は,人工関節置換術を除いたほとんどの疾患が鏡視下に治療されています.鏡視下手術に必要な局所解剖,基本手技や鏡視下診断,そして各種靱帯再建術や半月板手術などを,豊富なイラストや鏡視像と共に解説してい ます.
今回,関節鏡外科医・関節鏡技術認定医を目指す鏡視下手術の初学者に必要となる知識と技術をまとめた標準的な教科書を目指し,本書を企画しました.しかしその内容は,中・上級者の関節鏡専門医にとっても十分な内容となっております.是非本書を手にとって頂き,鏡視下手術手技の向上にお役立て頂ければと思います.
2021年5月
弘前大学大学院医学研究科整形外科学講座教授 石橋恭之
企画にあたって
本書は,関節鏡視下手術の新しいスタンダードテキストとして,石橋恭之弘前大学整形外科学教授の監修企画のもと実現したものです.石橋先生の序にありますように,関節鏡は「Father of Arthroscopy」渡辺正毅先生によって開発実用化されました.今日,関節鏡手術は整形外科医の当然の手術手技として確立し,関節鏡・内視鏡手術の行われない運動器はないといっていいほど,日常診断治療のツールとなっています.一方で21世紀になっても局所解剖学を含めた数多くの新知見があり,さらに新しい手術器械やインプラントの開発も相まって,鏡視下手術は日進月歩の発展を遂げております.先達の偉業の流れを受け継いだ本書では,膝関節・関節鏡視下手術のすべてを網羅することが使命です.そのため本書は,後期研修医が必要とする知識と技術をまとめた標準的な教科書的な役割を持ち,また,中・上級者(整形外科専門医・関節鏡認定医)となるために知っておきたい知識と技術も含めるというコンセプトのもと企画上梓されました.
この一冊で膝関節鏡視下手術がマスターできるよう,解剖学や運動学の知識はもちろん,膝関節鏡視下手術に必要な解剖,基本手技,診断技術,靱帯再建術,半月板手術,軟骨修復術,術後感染やリハビリテーションを網羅しました.現在第一線で治療している先生方に,詳細な手術手技の記載とともに多くのイラスト,術中鏡視下写真を掲載していただきました.膝関節鏡外科医および関節鏡技術認定医(膝)を目指す鏡視下手術の初学者に必要となる知識と技術をまとめたうえで,その内容は,中・上級者の関節鏡専門医にとっても十分な内容となっております.
本書が石橋先生の企画の狙い通りに,膝関節鏡外科医を目指す多くの先生方に受け入れられ,新たなる膝関節鏡視下手術手技の標準書となれば幸甚です.
2021年5月
愛知医科大学医学部整形外科学講座教授 出家正隆
目次
Chapter 1 解剖
1.膝関節鏡視下手術に役立つ局所解剖 /鈴木大輔・大坪英則
Chapter 2 手術器具と基本手技
1.膝関節鏡の手術器具とセットアップ /亀井豪器・安達伸生
Chapter 3 合併症
1.膝関節鏡視下手術の合併症 予防と対策 /赤尾真知子・出家正隆
Chapter 4 診断
1.正常膝関節の鏡視所見 /加藤有紀
2.膝靱帯損傷の評価 /武冨修治
3.半月板損傷の評価 /古賀英之
4.軟骨損傷の評価 /下村和範・中村憲正
Chapter 5 膝前十字靱帯再建術
1.ハムストリング腱を用いるACL再建術(inside-out法) /中前敦雄・安達伸生
2.ハムストリング腱を用いるACL再建術(outside-in法) /中川 匠
3.ハムストリング腱を用いる遺残組織温存ACL再建術 /近藤英司
4.膝蓋腱を用いるACL再建術 /前 達雄・史野根生
5.大腿四頭筋腱を用いるACL再建術 /荒木大輔
Chapter 6 膝後十字靱帯再建術
1.ハムストリング腱を用いるPCL一重束再建術 /久保充彦
2.膝屈筋腱を用いるPCL二重束補強術 /佐伯和彦・前山 彰
3.骨付き大腿四頭筋腱を用いるPCL再建術 /阿部信寛
Chapter 7 半月板損傷に対する手術
❶ 半月板縫合術
1.バケツ柄状断裂に対する縫合術 /野崎正浩
2.変性断裂に対する縫合術 /上村民子
3.縦断裂に対する縫合術 /伊藤匡史・岡崎 賢
❷ 外側円板状半月板
1.円板状半月板形成術 /上松耕太
2.水平断裂を伴う円板状半月板に対する処置 /橋本祐介
❸ ramp lesion
1.ramp lesionの修復術 /古松毅之
❹ 半月板部分切除術
1.半月板部分切除術 /田島吾郎
Chapter 8 膝関節内遊離体摘出術
1.膝関節内遊離体摘出術 /原藤健吾
Chapter 9 膝離断性骨軟骨炎に対する治療
1.膝離断性骨軟骨炎に対する鏡視下手術 /米谷泰一
Chapter 10 軟骨損傷に対する手術
1.骨穿孔術 /田中美成
2.自家骨軟骨柱移植術 /中川泰彰・向井章悟
3.自家培養軟骨細胞移植術 /石川正和
Chapter 11 膝蓋骨脱臼に対する治療
1.ハムストリング腱を用いるMPFL再建術 /北 圭介・草野雅司
2.脛骨粗面前内方移行術 /木村由佳・石橋恭之
3.鏡視下外側支帯解離術 /二木康夫
Chapter 12 関節内骨折・裂離骨折に対する治療
1.ACL付着部(脛骨顆間隆起)骨折に対する鏡視下手術 /天正恵治
2.PCL付着部裂離骨折に対する鏡視下整復固定術 /荻内隆司
3.脛骨プラトー骨折に対する鏡視下手術 /髙田琢也・出家正隆
Chapter 13 関節外靱帯損傷に対する治療
1.MCL損傷に対する一次修復術 /山本祐司
2.PLC損傷に対する鏡視下手術 /副島 崇
Chapter 14 膝関節内滑膜炎に対する治療
1.膝関節内滑膜炎に対する鏡視下手術 /中川晃一
Chapter 15 膝関節拘縮に対する治療
1.膝関節拘縮に対する関節授動術 /堀部秀二・井内 良
Chapter 16 評価基準
1.評価基準 /大森 豪
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書籍情報
- ISBN:9784830627477
- ページ数:320頁
- 書籍発行日:2021年5月
- 電子版発売日:2021年5月21日
- 判:B5判
- 種別:eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数:3
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