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- 足関節ねんざ症候群―足くびのねんざを正しく理解する書―
商品情報
内容
「足関節ねんざ症候群」の最新知見をわかりやすく整理し、問題点を明らかにし、かつ実地医療に役立てるという目的で編集されました。
これから学ぶ方も、より知識を深めたい方も必携の一冊です!
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序文
「足関節ねんざ症候群」は正式な学術用語ではなく造語です.足関節・足部は27 個の骨とそれらを結合する数十の靱帯および筋腱により安定して機能します.足関節ねんざでは,生理的限界を超える負荷がかかることによりそれらの構造が破綻しますが,受傷機転,受傷肢位,かかる外力の大きさなどの違いにより破綻する組織や程度は様々です.このように,足関節ねんざは様々な病態により構成されていることから,本書のタイトルでは「足関節ねんざ症候群」という造語を用いました.
近年の超音波検査やMRI,関節鏡検査の発展により,足関節ねんざの病態は徐々に明らかにされてきました.また,最近の基礎研究や臨床研究からはこれまでの常識を覆す新たな知見が報告され,それらに基づき治療法も進化しつつあります.そのようななか,「足関節ねんざ症候群」の最新の知見をわかりやすく整理し,問題点を明らかにし,かつ実地医療に役立てる成書を作成するという目的で本書は企画されました.執筆者は足の外科における基礎・臨床研究の最前線で活躍するトップランナーばかりで,足関節ねんざの最先端の知見を詳細にわかりやすく論述しています.
靱帯損傷は,足関節ねんざ症候群の主体となる傷害であり,治癒に至らず不安定性が残存すると関節軟骨損傷や変形性関節症などの二次的な障害を引き起こし,さらには運動パフォーマンスを低下させることが知られています.足関節ねんざは軽微な傷害として扱われることも多いのですが,特にアスリートの治療においては,病態を明らかにして確実に治癒に至らせることが重要です.本書が足関節ねんざを正しく理解する一助となり,この分野のさらなる発展に寄与することができれば幸いです.
2020年1月
高尾昌人
目次
Ⅰ “たかが足くびのねんざ”をこじらせてしまうわけ
Ⅱ 足関節ねんざの診断
1 最も重要な診断法:問診と身体所見の取り方
2 それぞれの画像診断の利点と欠点
①単純X線撮影では何を診るのか?
②ストレスX線撮影は必要なのか?
③CT像が必要な症例とは?
④MRIが必要な症例とは?
⑤超音波検査の近年の飛躍的な進歩
Ⅲ 足関節ねんざの治療
総論
1 保存療法
①Functional treatmentがgold standardで良いのか?
②新鮮足関節外側靱帯損傷に対するPRICE/RICEの有効性について
③どの外固定を選択するべきか?
④固定肢位に関するエビデンス
⑤テーピングのコツと限界
⑥早期運動療法のコツとピットフォール
2 手術療法
①どのような例が手術の適応になるのか?
②麻酔法の選択はどのように行うのか?
③駆血の功罪
④術後の疼痛管理のコツとピットフォール
3 年齢や活動性,競技の種類により治療法は変わるのか?
4 Biological productは有効なのか?
各論
1 足関節外側靱帯損傷
①解剖(機能解剖)の常識と誤解
②保存療法の常識と誤解
③手術療法
2 脛腓靱帯損傷
3 三角靱帯損傷
4 二分靱帯損傷
5 足根洞症候群をどう考えるか?
6 距骨下関節不安定症をどう考えるか?
Ⅳ 見逃してはいけない合併傷害および鑑別疾患
1 足関節骨軟骨損傷
2 腓骨筋腱傷害
3 インピンジメント症候群
4 足関節形態と下肢アライメントの異常
5 Jones骨折の真実
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書籍情報
- ISBN:9784865192704
- ページ数:208頁
- 書籍発行日:2020年2月
- 電子版発売日:2021年7月21日
- 判:B5判
- 種別:eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数:3
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