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- 関節外科 2020年9月号 Vol.39 No.9 幹細胞・PRP・衝撃波−Biologic healingのエビデンス
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>関節外科バックナンバー
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序文
introduction
“Biologic healing” 疾病または外傷によって損なわれた組織を「生物学的」に治したい。人工物での補完ではなく,生体の治癒を促進したい。整形外科医にとって,治療の理想であり,夢でもある。対象が変形性関節症(osteoarthritis;OA)であれば,関節温存治療であり,外傷であれば従来法では難しかった難治なものに対する治療や,修復を促進させる治療になる。人工関節はこの40年でめざましい発展を遂げた,なくてはならない治療法であり,今後もさらに進化するであろう。しかし,一方で,関節温存への希望は,治療者にも患者自身にもなくなっていない。ただ,関節温存の進歩が人工関節の進歩に追いついていないだけである。
昨今,多血小板血漿(platelet-rich plasma;PRP)をはじめとする血液成分治療や幹細胞を用いた治療が急速に広まってきた。再生医療等の安全性の確保等に関する法律が2014年に施行されたことと,自費診療を許容する認識が社会に広まってきたことも関係しているだろう。一方で,OAに対するこれらの治療成績について,確固たるエビデンスが共有されているかというと,まだ不足していると感じている。「効くか効かないかわからないけど,自費診療なので,患者が希望すれば,とりあえずやってみる」という感覚でなされていないか。運動器の治療のプロフェッショナルであるべき整形外科医がそれでよいのかという疑問を感じる。保険診療であれ自費診療であれ,治療は責任をもって行われるべきであり,その患者にどのくらいの確率で治療効果が得られるかについての見込みとリスクくらいは説明できなければならない。そして,それらのエビデンスはこれからも科学的に積み上げていかなければならない。いつまでも症例報告どまりでは進歩がない。本当に有意であるのか,プラセボ効果ではないのか,どのような症例に効くのか,効かないのか,組織修復は得られるのかなど,知りたいことは多い。
体外衝撃波も注目される治療法である。これも生体の組織修復を生物学的に促進させる治療である。従来の治療では難治であった疾患や外傷に対して,どのくらいの治療効果が得られるのかについて,一般の認識は不足している。また,血管内カテーテル治療を運動器の疼痛に対して用いる治療を行っている施設もある。この治療は整形外科医がすぐにできるものではないが,治療の選択肢としての知識だけはもっておくべきであろう。
これらのことから,本特集ではbiologic healingをキーワードに,運動器にまつわるさまざまな新しい治療を取り上げた。治療の適応と効果について,エビデンスベースに論じていただくように企画した。数年経つとまた状況が変わるかもしれないし,むしろそうあるべきだと考えているが,現時点で得られる知識として,読者の皆さんの日常診療に役立てていただきたい。
東京女子医科大学整形外科
岡崎 賢
目次
特集:幹細胞・PRP・衝撃波-Biologic healingのエビデンス 企画・編集:岡崎 賢
世界における変形性関節症に対する細胞治療の動向とエビデンス 下村和範ほか
間葉系幹細胞療法,PRP療法の作用機序 齋藤 琢
変形性膝関節症に対する脂肪由来幹細胞を利用したcell therapy 桑沢綾乃ほか
PRP 齋田良知ほか
変形性膝関節症に対するBiologic healing専門クリニックの実際とエビデンス構築 大鶴任彦ほか
自己蛋白質溶液 和才志帆ほか
膝軟骨欠損・疾患に対する間葉系幹細胞の局所投与と関節内注射(自験例を中心に) 関矢一郎
腱付着部症に対する体外衝撃波治療 高橋謙二
骨へのESWT 落合信靖
運動器カテーテル治療 佐久川貴行ほか
症例と治験
・前十字靱帯再建術において術中にENDOBUTTON◇が骨孔内に脱落し再固定を要した2例 川原佳祐ほか
原著論文
・母指CM関節症に対するSuture Button Suspensionplasty(SBS)とガイドワイヤー刺入をサポートする新しいターゲティングデバイスの開発 新井哲也
連載
・私の整形外科診療のコツ
第10回 Lisfranc靱帯損傷-Lisfranc靱帯損傷におけるコツ- 平野貴章
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書籍情報
- ISBN:9784008203909
- ページ数:105頁
- 書籍発行日:2020年8月
- 電子版発売日:2021年8月25日
- 判:B5判
- 種別:eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数:3
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