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- アトラス骨・関節画像診断 5.脊椎・脊髄
商品情報
内容
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序文
監修の序
厚生労働省で3年に一度実施している国民生活基礎調査からも明らかなように,国民の自覚症状の上位を腰痛や肩こり,関節痛などの運動器障害が占めている.実際の受診病名別でも腰痛は高血圧の次に多い疾患にランクされている.さらに,関節症や転倒・骨折が要支援・要介護の原因として大きく関与していることも明らかとなっている.これらの運動器疾患・障害は高齢化と共に増加の一途を辿ることは間違いなく,整形外科医の果たす役割,責任は極めて大きい.実際,運動器に疾患や障害を有する子供からお年寄りまで,多くの患者さんが整形外科外来を受診し,また入院治療を行っているのが現状である.
一方,近年特に医療界では国民への的確で安全・安心な医療の提供が医療側に強く求められている.診断には問診,視診,触診などの診察に加えて,特に運動器疾患・障害には各種画像検査法は必須の補助診断法となっている.画像検査も以前は単純X線のみであったが,その後CTそしてMRIが臨床応用され,それらも今や三次元立体画像から組織型まである程度判断できるまでになっている.さらには特殊な画像処理をすることにより高磁場MRIを用いて夢であった脊髄投射路まで描出可能なところまで来ている.以前は全く描出不可能であった病変が今や鮮明に映し出される時代になったと言っても過言ではない.診察をおろそかにして画像検査のみに頼ることは決して良くないことであるが,補助診断法として有効活用することは必要なことである.CTやMRIは,今後もMDCTやMR myelography,MR angiography,拡散テンソルtractographyなどを含め幅広く発展し,病変部位をより詳細かつ鮮明な画像として描出してくれるものと期待している.さらには,PETやSPECTなどの核医学検査を加えることで,腫瘍性病変などはより早期に確実な診断が可能となっている.
そこで今回,運動器の各分野で多くの臨床経験を有し,現在も第一線で活躍中の我が国トップレベルの整形外科医に資料提供と執筆をお願いし,整形外科領域の画像診断のレファランスとして,「1. 関節─上肢─」「2. 関節─下肢─」「3. 外傷」「4. 骨・軟部腫瘍」「5. 脊椎・脊髄」「6. 小児」の6冊からなるシリーズ書籍『アトラス骨・関節画像診断』を刊行することとなった.本書は整形外科画像診断の教科書としてバイブル的存在に成り得るものであり,その内容も,日常良く遭遇する疾患・外傷から専門性の高い稀な疾患までを全て網羅し,鮮明な画像と共に,その疾患の「概念」「特徴と読影のポイント」「Question & Answer」「ワンポイント」などでわかりやすく説明されている.
本書が整形外科を志す若手医師,専門医を目指す整形外科医,常日頃一般診療に携わっている整形外科医,そして学生教育を担当している整形外科医の座右において頂いて,運動器を扱う整形外科の診療,教育の一助となれば幸いである.
2010年 6月
戸山 芳昭
序
20世紀末から現在に至るまで,画像診断技術は目覚ましい進歩を遂げてきた.なかでも1980年代以降に普及したMRI(核磁気共鳴画像法)は,それまで困難であった神経組織や軟骨組織の形態的・質的診断を可能にした.そして,その恩恵を最も大きく受けたのが,脊椎・脊髄診療の分野だといえるだろう.脊柱管内病変や椎間板病変の把握・分析は飛躍的に容易になり,脊椎・脊髄外科の発展に大きく貢献した.さらに最近では,functional MRI,MR spectroscopy,PET(ポジトロン断層法)などの新しいモダリティーが次々と登場し,神経の機能的側面までもが診断可能になりつつある.
しかしわれわれは,これらの画像診断の急速な進歩と多様化の恩恵に浴する一方で,ともすれば膨大な画像情報に翻弄されたり,消化不良に陥ったりもする.画像所見だけに捉われ過ぎると,それが独り歩きし肝心の患者が置き去りにされることにもなりかねない.診療の基本は,いうまでもなく患者の詳細な問診と理学的(神経学的)検査であり,それらの所見と画像所見との十分な照合と検証を行うことが必須である.また,画像のfalse positiveを的確に見抜く力も要求される.
本書では,日常診療で比較的よく遭遇する脊椎・脊髄疾患を,「変性疾患」,「外傷性疾患」,「炎症性疾患」,「腫瘍性疾患」,「先天性疾患,その他」に分類し,個々の疾患について豊富な症例経験を有する先生方に,典型的かつimpressiveな画像を提示していただいた.その上で,診断のポイントを簡潔に解説していただき,さらに生きた情報として,「Question & Answer」や「ワンポイント」のコーナーで日常診療におけるpitfallや有用なtipsを示していただいた.
本書を,脊椎・脊髄画像に関する知識の整理や吸収のための「テキストブック」として,また日常診療における「レファレンスブック」として,さまざまな場面で大いに活用して頂ければ望外の喜びである.
2011年 4月
山下 敏彦
目次
Chapter 1 変性疾患
頚椎症(脊髄症,神経根症)
頚椎椎間板ヘルニア
頚椎後縦靱帯骨化症
黄色靱帯骨化症(石灰化症)
強直性脊椎骨増殖症
破壊性脊椎関節症
腰部脊柱管狭窄症
腰椎椎間板ヘルニア
外側型腰椎椎間板ヘルニア
腰椎椎間孔部狭窄
Far-out症候群
腰椎変性すべり症
腰椎変性側弯症
腰椎分離症
腰椎分離すべり症
腰椎終板障害
Chapter 2 外傷性疾患
上位頚椎損傷(脱臼・骨折)
中下位頚椎損傷(脱臼・骨折)
頚椎中心性脊髄損傷
胸腰椎損傷(脱臼・骨折)
骨粗鬆症性椎体骨折
急性硬膜外血腫
Chapter 3 炎症性疾患
化膿性脊椎炎
結核性脊椎炎
リウマチ性脊椎炎:環軸椎亜脱臼を含む
強直性脊椎炎
乾癬性脊椎炎
掌蹠膿疱症に伴う脊椎炎
Chapter 4 腫瘍性疾患
転移性脊椎腫瘍
多発性骨髄腫,悪性リンパ腫
原発性良性脊椎腫瘍(1)―血管腫/骨軟骨腫
1.血管腫
2.骨軟骨腫
原発性良性脊椎腫瘍(2)―類骨骨腫/骨芽細胞腫
1.類骨骨腫
2.骨芽細胞腫
原発性良性脊椎腫瘍(3)―骨巨細胞腫/動脈瘤様骨嚢腫
1.骨巨細胞腫
2.動脈瘤様骨嚢腫
原発性悪性脊椎腫瘍(1)―脊索腫/軟骨肉腫
1.脊索腫
2.軟骨肉腫
原発性悪性脊椎腫瘍(2)―ユーイング肉腫/骨肉腫
1.ユーイング肉腫
2.骨肉腫
脊髄腫瘍(1)―髄内腫瘍
脊髄腫瘍(2)―硬膜内髄外腫瘍,馬尾腫瘍
くも膜嚢腫
Chapter 5 先天性疾患,その他
頭蓋底陥入症
Klippel-Feil症候群
Scheuermann病
先天性側弯・後弯症
症候性側弯
特発性側弯症
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書籍情報
- ISBN:9784498054646
- ページ数:140頁
- 書籍発行日:2011年5月
- 電子版発売日:2011年12月29日
- 判:B5判
- 種別:eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数:3
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