婦人科癌診療Q&A 一つ上を行く診療の実践

  • ページ数 : 339頁
  • 書籍発行日 : 2014年4月
  • 電子版発売日 : 2014年7月18日
9,680
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商品情報

内容

実際の現場で役立つ + 日々の診療に自信がつく

婦人科癌診療の現場で遭遇する問題点や疑問点、トラブルや盲点などについてQ&A形式で解説。エビデンスレベルが低いながらも日常的に遭遇する診療や今後期待される新しい治療法など、ガイドラインの知識だけでは対応できない実臨床のポイントを、できるだけプラクティカルに紹介している。各エキスパートが自身の考え、方法をもとに指針を明確且つ具体的に答えており、実臨床に欠かせない一冊となっている。

序文

婦人科がん診療に携わる医療従事者にとって必携の書として,日本婦人科腫瘍学会が編纂している子宮頸癌治療ガイドライン,子宮体がん治療ガイドラインそして卵巣がん治療ガイドラインの3つのガイドラインがあります.これら治療ガイドラインは,エビデンスに基づく最新の情報を参考にしてその治療指針が掲げられており,何よりも日常診療を行う上で,また教育的にも本領域において最も重要な書となっています.

一方,本書 「婦人科癌診療Q&A 一つ上を行く診療の実践」は,エビデンスの質評価基準や推奨の基準が高くない診療でありながら日常臨床の場で疑問となるような診療や,エビデンスレベルはまだ高くないものの新しい治療として期待される診療,そして国内の推奨として適応されてはいないがしかし海外で推奨されている診療など,実臨床で「こんなときはどうすればよいか」という疑問にスポットライトを当ててQ&A形式で答える書として発刊させて頂きました.お忙しい日常の中で,本書がガイドラインの隙間を少しでも埋めることができ,日常臨床での皆様の疑問を解決する一助となることを祈念しております.そして婦人科がんの診療に携わる医師のみならず,その他の産婦人科医あるいは研修医などの皆様にとりましてもお役に立つ書となれば幸甚に存じます.

各Q&Aを分担してご執筆頂きました諸先生におきましては,この場をお借りしまして御礼申し上げます.また,出版に当たりましては企画当初から全般にわたりご助言を頂いた中外医学社の鈴木真美子様,ならびに関係各位に深謝申し上げます.


2014年 3月

編集者一同

目次

I.子宮頸癌

A.疫学

Q1 子宮頸癌の罹患率,死亡率の推移について教えてください

Q2 子宮頸癌発症のリスク因子について教えてください

B.予防

Q3 子宮頸癌検診の最近の動向について教えてください(検診にHPV-DNA検査は必要か)

Q4 キャッチアップ世代の子宮頸がん予防ワクチンは有効ですか?

Q5 男性に対する子宮頸がん予防ワクチンの有効性について教えてください

Q6 子宮頸部円錐切除術施行後の子宮頸がん予防ワクチン接種は意味がありますか?

C.病理と分類

Q7 ベセスダ分類のASC-US,ASC-Hの取り扱いはどうしたらよいですか?

Q8 ベセスダ分類のAGCの取り扱いはどうしたらよいですか?

Q9 最少偏倚腺癌とLEGHとは何ですか? また治療方針について教えてください

D.診断

Q10 腫瘍マーカーの最適項目とその解釈について,軽度上昇したらどのように対応しますか?

Q11 Narrow Band Imagingは診断に有用ですか?

Q12 画像診断による傍結合織浸潤の評価は可能ですか(内診・直腸診との比較で)?

E.治療方針

Q13 ハイリスクHPV陽性の取り扱いについて教えてください

Q14 持続するCIN 2は経過観察ですか? あるいは蒸散するべきですか?

Q15 子宮頸部円錐切除後の経過観察の間隔と期間について教えてください

Q16 閉経後女性のCIN 3に対して子宮頸部円錐切除術と子宮全摘どちらを選択しますか?

F.治療各論:手術

Q17 腹腔鏡手術は可能ですか? ロボット支援手術は可能ですか?

Q18 妊孕性温存のための広汎性子宮頸部摘出術の適応について教えてください

Q19 神経温存手術のコツについて教えてください

Q20 子宮頸部円錐切除後の頸管狭窄・閉鎖に対する対処法について教えてください

G.治療各論 : 薬物療法

Q21 CCRTの化学療法は何を選択しますか?

Q22 分子標的治療の導入は期待されますか?

Q23 化学療法施行時のレジメンについて教えてください

H.治療各論 : 放射線療法

Q24 強度変調放射線治療とは何ですか?

I.治療各論 : 対症療法の実際

Q25 術後の排尿障害に対する治療法について教えてください

II.子宮体癌

A.疫学

Q1 子宮体がんの罹患率,死亡率の推移と発症リスク因子について教えてください

B.発生

Q2 子宮体癌タイプ1とタイプ2の発生機序・分子生物学的特徴・臨床的特徴の違いは何ですか?

Q3 Lynch症候群について教えてください

C.診断

Q4 内膜細胞診は子宮体がんの診断に有用ですか?

Q5 経腟超音波断層法により,どこまで子宮体癌を見つけられますか?

Q6 EIC,EINとはどのような概念ですか?

Q7 異型ポリープ状腺筋腫の病態と治療方針について教えてください

Q8 特殊組織型の病理学的特徴と取扱いについて教えてください

Q9 MRIにより,どこまで子宮体癌の筋層浸潤が診断できますか?

D.治療各論

Q10 子宮内膜増殖症,子宮体癌に対する妊孕性温存治療はどこまで可能ですか?

Q11 子宮体癌手術進行期分類と子宮体部肉腫の進行期分類で留意すべき点は何ですか?

Q12 子宮体癌におけるリンパ節郭清の省略の可能性について教えてください

Q13 海外における内視鏡下手術やロボット手術はどこまで進んでいますか?

Q14 子宮体癌に対する化学療法のレジメンの使い分けについて教えてください

E.癌肉腫,子宮肉腫

Q15 癌肉腫の病理と分子生物学的特徴について教えてください

Q16 富細胞平滑筋腫,転移性平滑筋腫,STUMPの取扱いについて教えてください

Q17 術前の画像診断で,子宮平滑筋腫瘍の良性・悪性の鑑別は可能ですか?

Q18 手術後に子宮平滑筋肉腫と診断された場合,追加手術は必要ですか?

Q19 子宮癌肉腫,子宮平滑筋肉腫に対する分子標的薬について教えてください

III.卵巣癌

A.疫学

Q1 なぜ卵巣癌の罹患率は上昇しているのですか?

Q2 なぜ卵巣明細胞腺癌は日本人に頻度が高いのですか?

B.予防

Q3 良性疾患で卵管を残した症例は卵巣がんの発生頻度は上昇しますか?

Q4 遺伝性乳癌・卵巣癌患者の診断はどのようにしますか?

Q5 遺伝性乳がん・卵巣がんの遺伝子変異陽性者にリスク低減両側卵巣卵管切除・摘出術は必要ですか?

C.診断

Q6 早期発見のため超音波検査やCA125値検査は本当に無効ですか?

Q7 卵巣腫瘍合併妊娠におけるCA125値の評価方法について教えてください

Q8 CA125再発と画像再発の診断差は何カ月くらいですか?

D.治療各論 : 手術

Q9 卵巣癌症例に虫垂切除はするべきですか?

Q10 腹腔外転移がある症例(IV期)へPDSはどこまでするべきですか?

Q11 高齢者に対して術式はどこまで省略できますか?

Q12 妊孕性温存症例にリンパ節郭清は必要ですか?

E.治療各論 : 薬物療法

Q13 化学療法レジメンやサイクル数が卵巣機能へ影響を与えますか?先天性奇形の頻度に影響を与えますか?

Q14 DFI 6カ月未満症例には本当にプラチナ製剤は効果ないのですか?

Q15 プラチナ耐性再発症例では本当に多剤併用は単剤より効果ないのですか?

Q16 組織型によって2nd line化学療法レジメンは変えるべきですか?

Q17 高齢者に対して補助化学療法はカルボプラチン単剤ではだめですか?

Q18 再発症例における3rd,4th,5th lineの治療はどうすればいいでしょうか?

Q19 卵巣癌に推奨される分子標的治療薬について教えてください

F.治療各論 : 放射線療法

Q20 子宮頸癌の骨転移に対する放射線治療について教えてください

G.治療各論 : 合併症と対症療法の実際

Q21 術後DVT合併症例で術後消失した場合でもワルファリンは必要ですか?

Q22 術後HRTの再発の危険はありますか?

IV.その他

A.外陰癌・腟癌

Q1 外陰癌の切除範囲(術式)とそれを決定する術前検査について教えてください

Q2 リンパ節郭清が必要な症例と必要な範囲について教えてください

Q3 皮弁形成の必要性とその方法について,また術後QOL低下の頻度についても教えてください

Q4 外陰癌・腟癌に対する有効な術後補助化学療法について教えてください

Q5 進行外陰癌・腟癌に対する治療について教えてください

Q6 乳房外Paget病に対する治療法について教えてください

B.絨毛性疾患

Q7 絨毛癌診断スコアとFIGO 2000スコアで診断が異なった場合,初回化学療法をどうしますか?

Q8 セカンドライン化学療法のレジメンと切り替えのタイミングについて教えてください

Q9 寛解判定におけるhCG測定の留意点と追加化学療法のコース数について教えてください

Q10 侵入奇胎,絨毛癌の化学療法後の生殖機能,妊娠,分娩に与える影響について教えてください

Q11 絨毛性疾患の化学療法に用いられる薬剤の有害事象とその対策について教えてください

C.緩和医療

Q12 悪性消化管閉塞に対する緩和治療はどのような方法を選択しますか?

Q13 緩和医療としての腹水コントロールをどのように行いますか?

Q14 リンパ浮腫に対する苦痛軽減の方法について教えてください

Q15 精神的苦痛に対する対処方法について教えてください

Q16 再発以降の緩和的腹水濾過濃縮再静注法の有効性について教えてください

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書籍情報

  • ISBN:9784498060722
  • ページ数:339頁
  • 書籍発行日:2014年4月
  • 電子版発売日:2014年7月18日
  • 判:B5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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