実践!耳鼻咽喉科・頭頸部外科オフィスサージャリー

  • ページ数 : 304頁
  • 書籍発行日 : 2015年11月
  • 電子版発売日 : 2016年9月2日
13,200
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内容

耳鼻咽喉科・頭頸部外科で行われる外来処置・小手術のノウハウを伝授!

耳・鼻から口腔・顔面,咽頭・喉頭,気管・食道まで多数の疾患をとりあげ,領域ごとに記載。
具体的な手術・手技を、明確な臨床写真や図を多用しオールカラーで解説。耳鼻咽喉科・頭頸部外科の手術の研鑽を積み,技術を高めるために役立つ一冊に。

序文

はじめに

耳鼻咽喉科・頭頸部外科が専門とする診療領域は「脳神経外科,眼科,整形外科領域などを除いた頸から上の領域」である.耳鼻咽喉科・頭頸部外科領域の手術は,頭側は頭蓋底から尾側は食道・縦隔におよび,多岐にわたる.

本書では耳鼻咽喉科・頭頸部外科のオフィスサージャリーを解説しているが,オフィスサージャリーという独立した手術があるわけではない.耳鼻咽喉科・頭頸部外科手術全般を研鑽し,専門的技術に習熟することで,オフィスサージャリーの適応を適宜変更でき,その限界も拡げることができるのである.

手術の修練の場で習得すべきことは多い.術者として自分の腕を磨くには,良い術者に師事し,良い手術を多く観て,自分の頭で判断することである.

オフィスサージャリーに伴う合併症,リスクを回避するためには,経験が多い手術でも術前の画像診断,術式の選択,解剖学的変異の検討などを行うことが重要である.基本的な手術手技の習得,手術に伴う合併症への対応など専門的技術に習熟し,つねに研鑽を続けることが必要である.また病態に応じた手術が行えなければならない.特に耳鼻咽喉・口腔顎顔面・頭頸部疾患に対して機能外科を行う際には,疾患の病態を把握し,病態生理に応じた術式を選択できなければならない.術者にとって何百例,何千例の手術の中の1 例であっても,患者にとっては一生に一度の手術なのである.

手術を治療の一手段としている耳鼻咽喉科・頭頸部外科は,耳鼻咽喉・口腔顎顔面・頭頸部疾患の多くを外科的・内科的に集学的に治療できる.また境界領域においても患者に良い医療が提供できる.耳鼻咽喉科専門医がオフィスサージャリーを含めた治療の選択肢を内科的・外科的に多くもっていれば,患者の病態,患者の要望に応じた集学的治療を患者に提供できる.特に他科との境界領域疾患の治療を行う際には,耳鼻咽喉科・頭頸部外科の専門性を発揮することができる.

オフィスサージャリーの利点と欠点を考慮し,オフィスサージャリーに固執することなく,個々の患者,医師,医療機関に適した手術の適応と限界を設定し,安全なオフィスサージャリーを行うことが大切である.

最後に,長年御指導を賜っております久留米大学 平野 実名誉教授,中島 格名誉教授,研鑽の場を与えていただいております梅野博仁教授,久留米大学耳鼻咽喉科・頭頸部外科学講座のスタッフの皆様に感謝申し上げます.また本書の出版に際し大変お世話になりました中山書店編集部の方々に感謝申し上げます.

2015年10月吉日

佐藤公則

目次

1章 オフィスサージャリーの基礎知識

1.耳鼻咽喉科・頭頸部外科と手術

2.オフィスサージャリーの適応と限界

3.オフィスサージャリーのリスク管理

4.オフィスサージャリーの局所麻酔

2章 耳のオフィスサージャリー

1.耳介軟部組織損傷縫合術

2.耳介血腫・漿液腫除去術

3.耳介偽?胞切除術

4.耳介・外耳道良性腫摘出術

5.先天性耳瘻孔摘出術

6.副耳摘出術

7.鼓膜換気チューブ留置術

8.鼓膜形成術(接着法)

3章 鼻・副鼻腔のオフィスサージャリー

1.内視鏡下鼻・副鼻腔手術

2.鼻中隔膿瘍・血腫切開術

3.鼻出血に対する鼻腔粘膜焼灼術

4.鼻アレルギーに対する下鼻甲介粘膜焼灼術

5.下鼻甲介肥大に対する下鼻甲介手術

6.鼻茸摘出術

7.後鼻孔ポリープ切除術

8.鼻腔良性腫瘍摘出術

9.鼻前庭嚢胞開窓術・摘出術

10.鼻・副鼻腔手術後の再手術,補正手術

11.副鼻腔嚢胞開窓術

12.上顎洞異物摘出術

13.鼻中隔矯正術

4章 口腔のオフィスサージャリー

1.口腔内軟部組織手術と電気メス

2.唾石摘出術(口内法)

3.口唇?胞摘出術

4.口腔底嚢胞摘出術

5.ガマ腫開窓術

6.口腔?胞性疾患に対するOK-432注入硬化療法

7.小帯形成術

8.口腔良性軟組織腫瘍摘出術

9.エプーリス切除術

10.難治性口腔粘膜疾患に対するレーザー手術

11.口腔粘膜上皮過形成・異形成切除術

12.口腔・上顎洞瘻閉鎖手術

13.口腔軟組織外傷縫合術

14.小唾液腺生検術

15.骨隆起形成術

16.口腔顎顔面膿瘍切開術

5章 顎・顔面のオフィスサージャリー

1.顔面軟部組織損傷縫合術

2.顔面皮膚・皮下腫瘍切除術

3.鼻骨骨折整復固定術

4.頬骨弓骨折整復固定術

5.下顎骨骨折整復固定術

6.歯頸部粘膜切開法

7.顎骨内嚢胞手術

8.顎関節脱臼整復術

9.習慣性顎関節脱臼整復術

10.外歯瘻摘出術

6章 咽頭のオフィスサージャリー

1.咽頭・喉頭異物摘出術

2.扁桃周囲膿瘍切開術

3.いびき症に対する軟口蓋形成術(LAUP)

4.咽頭?胞摘出術

5.咽頭良性腫瘍摘出術

7章 喉頭のオフィスサージャリー

1.内視鏡下喉頭ポリープ切除術

2.喉頭蓋?胞手術

3.声帯注入術

4.喉頭枠組み手術:甲状軟骨形成術I型

5.喉頭枠組み手術:甲状軟骨形成術Ⅱ型

6.喉頭軟骨骨折整復固定術

8章 気管・食道・頸部のオフィスサージャリー

1.気管孔開大術,閉鎖術

2.頸部良性腫瘤・頸部リンパ節摘出術

3.頸部嚢胞性疾患に対するOK-432注入硬化療法

4.頸部嚢胞摘出術

5.食道異物摘出術

6.硬性直達鏡手技

7.気管切開術

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書籍情報

  • ISBN:9784521742984
  • ページ数:304頁
  • 書籍発行日:2015年11月
  • 電子版発売日:2016年9月2日
  • 判:B5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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