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- 日常診療のよろずお助けQ&A上級編
商品情報
内容
序文
臨床の現場は疑問だらけだ. 教科書に書いてある治療法の多くは経験則や理論により成り立っているもので, 実際に患者さんに前向き研究で行われてきたわけではない. いわゆるエビデンスに乏しいことを踏襲しているに過ぎない.エビデンスが少しでもある治療を選択して頑張りたい! と,そんな崇高な意思をもって日々の治療ができれば苦労はしないのだが, エビデンスそのものには限りがある. 実際には忙しい臨床の中で, 目の前の患者さんがよくなってくれさえすれば, エビデンスだの, 海老ダンスだの, ブレイクダンス(あぁ,苦しい)だのどうでもいいって気になってしまう.
「ドクター」とは本来「教える」というラテン語から由来している.臨床研修医も増えた今,ドクターの意味は教えるという医師の本来の姿に戻り,医師が後進を育てることが必須となったと言えよう. 自分の目の前の仕事をこなしつつ, 将来の優秀な医師の卵をうまく育てないといけない. ひねくれものの医師を育てては,それは上級医としての男/女がすたるってぇもの.「青は藍より出でて藍より青し」.自分より優秀な後進を育ててこそ,優秀なドクターではないだろうか.
小難しい話は抜きにして, 本書では実際の臨床の現場で起きた疑問や研修医に対する指導に関して, よろず相談承ってみました. ベッドに横になりながら読むもよし, トイレの友に読むもよし, 研修医に手の内を明かしながら指導法をフィードバックしてもらうのもよし. いろんなスタイルで読み飛ばしていただき,そして明日の糧にしていただければ幸いに思う.
さて問題です.「タッタッター,タッタッター」と言えばそれに続く音楽は?
「青い山脈」の「タララララッタッター」が頭に思い浮かぶようなら,上級医としての貫禄十分.無理して若作りしても無駄なので,研修医を手のひらで自由に遊ばせて指導しましょう.「ジングルベル」の「タッター,タータター(鈴がぁ~鳴るぅ~)」が思い浮かぶなら,若者マインドをもった上級医として研修医にため口をきかれながら一緒に働いて頑張ってください.さて,あなたはどっち?
2007年 3月
著者を代表して
林 寛之
目次
1 指導・業務
Q1 M&Mカンファレンスのやり方
Q2 昔は素直でいい奴だったのに...
Q3 研修医に教える余裕なんてないのだけれど...
Q4 古い教育方法はダメなのですか?
Q5 怒っちゃいけないのですか?
Q6 いい指導医って何だろう
Q7 問題研修医に困ったぁ!
Q8 それは批判なの?非難なの?助言なの?
Q9 エビデンスに飛びつく研修医,論文の鵜呑みに物申す
Q10 面白い講義の秘訣は?
Q11 お金の話は学問的ではないけれど
Q12 診療録の記載漏れが多い
Q13 外来患者前で研修医の指導?
Q14 おじさん・おばさん研修医って扱いにくい?
Q15 救急外来での教育は時間がない!?
Q16 肺炎をなめてはいけない
Q17 研修医に気管挿管をさせるのはいいんだけど...
Q18 「ん~,骨折はないですよ」は禁句!
Q19 手技を教えるにはどうしたらいい?
Q20 お前って奴は...!
Q21 救急隊や研修医の報告してくるバイタルサインはうそだらけ?
Q22 ありがたーい訓示をたれる常套句
Q23 忙しい外来でどう教えたらいい?
Q24 人にはそれぞれ事情があるもの
Q25 身だしなみ・服装は誰のため?
Q26 上司とうまくいかなくて困った
2 臨床Tips
Q27 アルブミン神話のウソ・ホント
Q28 EBMの主役ACE阻害薬,やっかいな副作用を予測しよう?
Q29 中心静脈圧を推定するには
Q30 緊急性がない高血圧なんだけどねぇ...
Q31 ERでの心房細動(Af)のマネージメント
Q32 鼻出血があれば高血圧が悪い証拠?
Q33 ECGのお荷物って?
Q34 その痛みの範囲は心臓なの?
Q35 ハイテクならぬローテクも見直そうよ心不全
Q36 肺炎だと思ったのに胸部X線で肺炎像がない...
Q37 市中肺炎に血液培養は必要か?
Q38 いったいどの肺炎を入院治療したらいいの?
Q39 アスピリン内服どれだけ中止する?2つの心配の狭間で...
Q40 摂氏41℃!...直腸温
Q41 黄色い鼻水だから抗生物質って本当?
Q42 あぁ,勘違い,その遅れが命を落とす
Q43 痛い処置を嫌がる救急患者
Q44 GCS8以下なら気管挿管でしょ!?
Q45 蘇生時の過換気は百害あって一利なし
Q46 エレベーターは三途の川?
Q47 ERでの体重測定
Q48 髄液をとってはみたものの...
Q49 くり返し頭部CTを撮る意味はあるの?
Q50 アナフィラキシーの逆襲!?ちゃんと治療したのに...
Q51 カリウム補正の落とし穴
3 コミュニケーション
Q52 文句を言った者勝ちってことはないんですか?
Q53 なぜか患者さんが拒否するんです!?
Q54 よくわかってないんじゃない?
Q55 痛みを増幅してませんか?
Q56 ヘタな説明では肝心の治療にはつながらない!?
Q57 何かあったらって何?
Q58 こら!! 説明に小難しい医学用語を使うな!
Q59 抗菌薬をください!!点滴をしてください!!
Q60 年功序列でなかなか文句も言えないが...
Q61 患者さんへの怒りを静める方法は?
Q62 その他後片付けの指導方法は?
4 controversy
Q63 「やらない方がいいんだけどねぇ」
Q64 超一流誌の論文だから大丈夫?
Q65 その腹部X線本当に要るの?
Q66 イレウス管はもう使わないですか?
Q67 ギプスはシーネに勝るのですか?
Q68 血胸だからって胸腔ドレーンを入れまくっていいんですか?
Q69 脳出血にペルジピンRは禁忌なの?
Q70 脳梗塞の診療は本当に急ぐのですか?
Q71 CVラインを入れるのに清潔ガウンを着るの?
Q72 回転性めまいにメイロンRは本当に効果があるの?
5 勉強法
Q73 学会なんて屁の河童
Q74 ACLS?ICLS?心肺蘇生法講習会花盛り
Q75 副腎皮質ステロイドの少量投与は重症敗血症に有用なのですか?
Q76 インターネット利用術1:救急で役立つガイドライン
Q77 インターネット利用術2:日常診療で役立つガイドライン
Q78 インターネットでお得な文献検索
Q79 インターネットでお得な情報を
Q80 あぁ,忙しや.でも読まないとね
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書籍情報
- ISBN:9784758106313
- ページ数:252頁
- 書籍発行日:2007年5月
- 電子版発売日:2012年8月4日
- 判:A5判
- 種別:eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数:3
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