診断力を鍛える! 症候足し算

  • ページ数 : 215頁
  • 書籍発行日 : 2017年11月
  • 電子版発売日 : 2018年5月25日
3,080
(税込)
m3.com 電子書籍ポイント: 168pt ( 6 %)
m3ポイント:1%相当 point-info
今すぐ立ち読み
今すぐ立ち読み

商品情報

内容

「疾患」とその疾患に特徴的な「症候」の組合せを足し算で表わした、診断力強化ドリル

医学生,研修医,プライマリ・ケア医、看護師、時に専門外も診る専門医など、初期対応を担う方々を対象に執筆。300超の足し算式を22の主訴に分けて収録し、さらに確定診断のための「次の一手」や、各疾患の鑑別ポイントも掲載しています。

序文

監修の序

北 啓一朗先生は15 年以上前からの親友です.ホッコリした語り口の全身に優しさがあふれている医師で,物語と対話による医療(NBM:narrative based medicine)の第一人者でもあります.

数年前,北先生から各疾患に特徴的ないくつかの症候を「足し算」して鑑別診断を絞り込むというユニークなアイデアを聞きました.なるほどと思いました.医学を学び始めたばかりの医学生や,臨床経験がまだ少ない初期研修医にとっては,特徴的ないくつかの症候の組合せが,ある疾患の検査前確率を大きく高めるという診断推論は大変わかりやすいと思います.

この病気かなという絞り込みができれば,聞きたい問診や絶対に確かめたい特異度の高い身体診察がわかります.この本には日常の外来診療で遭遇する,ほとんどの疾患が網羅されています.実臨床では「目くらまし」となる症候に惑わされて診断が違う方向に向かうことがあります.だからこそ,よくある病気の典型的な症候をしっかりと記憶する必要があります.大切なキーワードを患者さんの物語のなかに見つけるのです.

白衣のポケットに本書を入れ,出会った疾患のページを探し,実際の症例から学んだことを補足していってください.数年後には自分独自の「症候足し算」ができあがっているでしょう.


2017年10月

諏訪中央病院
山中 克郎



外来診療の質を高め,
思考過程を愉しむために

本書の目的は,診察早期(病歴聴取の前半)に妥当性の高い疾患を数個想起できる力を養うことです.

主訴(例:胸痛)から鑑別疾患を20個挙げることができても,実地臨床ではあまり役に立ちません.主訴に加え経過,随伴する症状,年齢,性別などの基本情報から短文をつくり(例:急性の安静時前胸部痛が持続する,50代の男性糖尿病患者),その文脈から想起するほうがより妥当性の高い疾患を数個に絞り込むことができます.それにより問診の組み立てが決まり,効率的で正確な診察が可能になります.

このような基本的な病歴情報のまとめを足し算の形にして,想起すべき疾患と結びつけたものが「症候足し算」です.

本書の主な読者対象は,医学生,研修医,プライマリ・ケア医,看護師,時に専門外も診る専門医など,初期対応を担う方々です.「症候足し算」はもともと富山大学附属病院総合診療部のクリニカル・クラークシップ教材として開発しました.300題以上の症候足し算を実習中にくり返し読み込むことで,学生は鑑別疾患を考えながら病歴を聴取し,カンファランスでも積極的に発言するようになりました.本書は「症候足し算」に加筆修正を加え,診断に向けての「次の一手」と最も考えられる疾患の「解説」を加えたものです.

本書がわずかでも皆さまの外来診療の質を高め,問診に愉しみを見出される一助となれば望外の喜びです.


本書の企画は共著者の三浦太郎君が学会で羊土社の方と「症候足し算」を話題にしたことから始まりました.

本書ができるまで,たくさんの方々にお世話になりました.鮫島梓先生(富山大学附属病院産科婦人科)には産婦人科疾患に関してコメントをいただきました.山中克郎先生(諏訪中央病院院長補佐)にはお忙しいなか本書を監修していただきました.そして田中桃子様,吉川竜文様はじめ羊土社の皆さまに企画・編集の労をおとりいただきました.この場を借りて厚く御礼申し上げます.


2017年10月

富山大学附属病院総合診療部
北 啓一朗

目次

監修の序

本書の使い方

症候足し算編

▪頭痛

▪咽喉頭部痛

▪胸痛

▪呼吸困難

▪咳嗽・喘鳴

▪血痰・喀血

▪腹痛

▪悪心・嘔吐

▪便通異常(下痢・便秘など)

▪腰・背部痛

▪めまい

▪動悸

▪失神

▪浮腫

▪関節痛

▪しびれ

▪皮疹

▪局所リンパ節腫脹

▪黄疸

▪発熱

▪振戦

▪認知機能低下

鑑別疾患編

▪頭痛

▪咽喉頭部痛

▪胸痛

▪呼吸困難

▪咳嗽・喘鳴

▪血痰・喀血

▪腹痛

▪悪心・嘔吐

▪便通異常(下痢・便秘など)

▪腰・背部痛

▪めまい

▪動悸

▪失神

▪浮腫

▪関節痛

▪しびれ

▪皮疹

▪局所リンパ節腫脹

▪黄疸

▪発熱

▪振戦

▪認知機能低下


おわりに

文献一覧

疾患別索引

総索引

便利機能

  • 対応
  • 一部対応
  • 未対応
便利機能アイコン説明
  • 全文・
    串刺検索
  • 目次・
    索引リンク
  • PCブラウザ閲覧
  • メモ・付箋
  • PubMed
    リンク
  • 動画再生
  • 音声再生
  • 今日の治療薬リンク
  • イヤーノートリンク
  • 南山堂医学
    大辞典
    リンク
  • 対応
  • 一部対応
  • 未対応

対応機種

  • ios icon

    iOS 最新バージョンのOSをご利用ください

    外部メモリ:6.9MB以上(インストール時:15.1MB以上)

    ダウンロード時に必要なメモリ:27.6MB以上

  • android icon

    AndroidOS 最新バージョンのOSをご利用ください

    外部メモリ:15.5MB以上(インストール時:38.9MB以上)

    ダウンロード時に必要なメモリ:62.0MB以上

  • コンテンツのインストールにあたり、無線LANへの接続環境が必要です(3G回線によるインストールも可能ですが、データ量の多い通信のため、通信料が高額となりますので、無線LANを推奨しております)。
  • コンテンツの使用にあたり、m3.com電子書籍アプリが必要です。 導入方法の詳細はこちら
  • Appleロゴは、Apple Inc.の商標です。
  • Androidロゴは Google LLC の商標です。

書籍情報

  • ISBN:9784758118170
  • ページ数:215頁
  • 書籍発行日:2017年11月
  • 電子版発売日:2018年5月25日
  • 判:B6変型
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

まだ投稿されていません

特記事項

※今日リンク、YNリンク、南山リンクについて、AndroidOSは今後一部製品から順次対応予定です。製品毎の対応/非対応は上の「便利機能」のアイコンをご確認下さいませ。


※ご入金確認後、メールにてご案内するダウンロード方法によりダウンロードしていただくとご使用いただけます。


※コンテンツの使用にあたり、m3.com 電子書籍(iOS/iPhoneOS/AndroidOS)が必要です。


※書籍の体裁そのままで表示しますため、ディスプレイサイズが7インチ以上の端末でのご使用を推奨します。