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- よくわかる輸血学 第3版
商品情報
内容
輸血を正しく事故なく安全に行いたい、血液型判定試験を確実にマスターしたい、輸血で起こる副反応について知りたい、血液製剤の特徴について理解したい…等、必ず知っておきたい輸血の基礎知識と検査・治療のポイントが凝縮!学生さんから医師・看護師まで幅広くご活用いただけます。
序文
第3版の序
輸血の安全性が高まるにつれて,輸血過誤や生物学的な副反応がクローズアップされています.これらの問題に対処するためには,医療関係者は分野を問わず,輸血に関する知識を深めておく必要があります.そのための早道は,輸血学の本を一冊読むことでしょう.
「本を読まないことは,海図を持たずに航海することに等しい」とは,医学教育で有名なオスラー博士の言葉です.「現代では,インターネット検索という電子的な羅針盤があるから大丈夫」という人もいるでしょうが,画面で眺めた知識よりも,本を読んで憶えたことは,記憶に残り実際に役に立つものです.
この本は,初版時から「よくわかる」ことを念頭において,一読するだけで理解できるように執筆されています.さらに,重要な順に章が構成され,数時間で読み通せるように薄くなっています.今回もこれらの主旨を変えず改訂しました.
皆様のお役に立つ本になることを願っています.
2018年2月
順天堂大学大学院医学研究科 輸血・幹細胞制御学 准教授
順天堂大学医学部附属浦安病院 輸血室長
大久保光夫
目次
第3版の序
改訂版の序
初版の序
チャート・インデックス
本書の特徴と使い方
序章 輸血療法の概要
1 輸血療法とは
2 輸血の実際
1 輸血の実際
2 輸血手技の実際
第1章 輸血事故・副反応の知識とその防止
1 輸血事故とその防止
1 ABO血液型不適合輸血
2 事例
3 異型輸血防止
4 異型輸血が起きてしまった場合
2 輸血の副反応(異型輸血以外)とその防止
1 輸血が原因の副作用の頻度
2 輸血後GVHDとその対策
3 アレルギー反応の頻度と対策
4 未知の感染症など
5 血漿型不適合(非溶血性副反応)
6 血管外溶血(遅延型)
7 TRALIとTACO
8 安全な血液の供給に関する法律
第2章 輸血検査の実際
1 ABO血液型の判定方法
1 オモテ検査
2 オモテ検査手順
3 失敗の原因と対処法
4 ウラ検査(試験管法)
5 ウラ検査(試験管法)手順
2 Rh血液型の判定方法
1 Rh血液型
2 RhD因子判定の手順
3 交差適合試験
1 "交差適合試験"に必要な器具など
2 交差適合試験手順(生理食塩液法の主試験と副試験)
3 代表的な失敗の原因と対処法
4 不規則抗体
1 規則抗体,不規則抗体
2 不規則抗体スクリーニング
3 臨床的に意義のある抗赤血球抗体とはどれか?
第3章 輸血における問題点の認識
1 輸血とインフォームドコンセント
1 血液事業と需給
2 "輸血の説明と同意"の必要性
3 輸血に関する説明と同意の実際
2 血液製剤の安全性の確保
3 安全対策の実際
1 献血時検査による安全対策
2 遡及調査
4 ウインドウピリオド
5 輸血感染症
1 A型肝炎(HAV)
2 B型肝炎(HBV)
3 C型肝炎(HCV)
4 HIV(ヒト免疫不全ウイルス)感染症
5 HTLV-Ⅰ(ヒトTリンパ球向性ウイルスⅠ型)感染症
6 HEV(E型肝炎)
7 梅毒
8 マラリア
9 その他
第4章 血液製剤の使用基準
1 赤血球製剤の使用指針
1 赤血球製剤の使用指針
2 新鮮凍結血漿(FFP)の使用指針
1 適応
2 投与量,評価
3 不適切な使用
4 投与時の注意点
3 アルブミン製剤等の使用指針
1 適応
2 投与量
3 投与の評価
4 不適切な使用
5 注意点
6 性状・代謝
4 血小板製剤の使用指針
1 血小板製剤
2 適応
3 使用上の注意
5 血漿分画製剤の適応(アルブミン以外)
1 血漿分画製剤の製法
2 人免疫グロブリン製剤の適応
3 血液凝固因子
4 その他の製剤
5 注意事項
第5章 輸血療法の実際
1 内科での輸血
1 内科領域の赤血球輸血の適応
2 トリガー値
3 留意点
4 造血幹細胞移植時の輸血
Case Study
① 消化器内科症例
② 一般内科症例
③ 血液内科症例
④ 輸血一般(外来)症例
2 外科(周術期)での輸血
1 外科領域(周術期)の赤血球輸血
2 参考
3 手術時の血液準備法
Case Study
① 消化器外科症例
② 外科症例
3 救急医療での輸血
1 輸血前検査
2 血液製剤の発注
3 輸血開始
4 緊急輸血
4 小児科での輸血
1 使用指針
2 投与方法
3 小児輸血特有の注意点
5 産婦人科(周産期)での輸血
1 周産期の病態
2 周産期自己血輸血の実際
Case Study
① 産婦人科症例
② 産婦人科症例
第6章 自己血輸血とその実際
1 自己血輸血
1 貯血式自己血輸血
2 (1)希釈法,(2)回収法自己血輸血と(3)自己フィブリン糊
2 貯血式自己血輸血の実際
1 貯血式自己血輸血法の準備(器具など)
2 貯血前(問診,体調確認,ラベル記入など)
3 貯血開始(血算,補液,採血,観察など)
4 貯血後(観察,補液,鉄剤投与など)
5 終了退室時(諸注意)
6 輸血(検査)部門の対応
Case Study
① 整形外科症例
② 胸部外科症例
③ 心臓血管外科症例
第7章 移植医療,細胞療法
1 造血幹細胞移植
1 造血幹細胞移植の概要
2 造血器腫瘍における移植
3 固形癌における自己末梢血幹細胞移植併用大量化学療法
2 細胞免疫療法
1 養子免疫療法
2 ドナーリンパ球輸注療法(donor lymphocyte infusion:DLI療法)
3 樹状細胞療法
4 固形癌に対する同種造血幹細胞移植
5 再生医療への応用
3 HLA
1 HLA(human leukocyte antigen)
2 HLA検査
3 HLA抗原(特異性),対立遺伝子(アリル)の表記法
4 HLAと疾患
5 抗HLA抗体
4 臓器移植
第8章 献血とアフェレーシス
献血の実際
1 献血の実際
2 献血者の選択基準
3 全血採血の実際
4 アフェレーシス(成分採血)
5 アフェレーシス(成分採血)の実際
6 採血副作用
付録
1 Self Assessment Test 問題/解答&解説
2 実習の手引き
文献
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書籍情報
- ISBN:9784758118323
- ページ数:207頁
- 書籍発行日:2018年4月
- 電子版発売日:2018年9月21日
- 判:B5判
- 種別:eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数:3
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