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- ここがツボ!患者に伝える皮膚外用剤の使い方 改訂2版
商品情報
内容
医師(医院)と薬剤師(薬局)の間に起きる“ずれ”に着目。実際の診療でよくある処方箋を例に挙げ、処方箋を通じて薬剤師が皮膚科医の意図を知り、理解し、患者に正しく、分かりやすく薬剤情報の提供・服薬指導を行うためのツボを伝授。また皮膚科医がどのような効果を期待して外用剤を用いているかも解説。皮膚の基礎知識やQ&Aも満載。
医師と薬剤師のよりよい連携に必携の書である。
序文
はじめに
処方箋には"ツボ"があります.「ここがツボだ」と見破れば,医師の処方意図が理解できます.本書は,調剤薬局の薬剤師が処方箋のツボを理解し,患者さんに正しくわかりやすく服薬指導できることを目的としています.
著者は常々医院と薬局の間で患者さんへの薬剤情報・服薬指導に微妙な,しかし見過ごせない"ずれ"を感じています.患者さんは医師と薬剤師から受ける説明の"ずれ"に戸惑い,恣意的に自己判断し,そのため薬剤が適切に使われないこともあります.
説明の"ずれ"は特に外用剤に顕著です.たとえば,ステロイド軟膏を処方するとき,医師は症状を早く治すため「しっかり塗布してください」と説明します.しかし,処方箋を受けた薬局では,薬の基本的知識にのっとり「ステロイドは強い薬だからひかえめに」と患者さんに伝えます.その結果,患者さんは少ししか塗布せず,医師が期待した効果が表れないことがあります.
外用剤の場合,どのように塗布方法を説明したらよいか迷っておられる薬剤師も多いと思います.なぜなら,内服薬と違い,外用剤は用法・用量記載が漠然としているため,処方箋の解釈が難しいからです.医師は薬局に治療目的がきちんと伝わるような処方箋を作成すべきですし,薬剤師も一人ひとりの患者さんに応じた服薬指導を行わなくてはなりません.
今回,初版が好評でしたので,改訂版を執筆することになりました.改訂版では,スタンダードな皮膚科治療に,開業医としての5 年間の経験を加味し,実地診療に役立つ処方箋を紹介します.薬剤師の皆様,本書を参考に処方箋を正しく読み解いてください.処方箋を見て,「はは~ん,ここがツボだな」とわかったら,服薬指導の腕の見せ所です.皮膚の基礎知識,Q&A も満載です.患者さんからの質問に役立てば幸いです.
平成25年4月
段野 貴一郎
目次
第1部 処方箋30例の読み方
1 油脂性保湿剤の単純塗布
2 乳剤性保湿剤の単純塗布
3 油脂性保湿剤と乳剤性保湿剤の併用
4 亜鉛華軟膏と白色ワセリンの混合処方
5 抗ヒスタミン外用剤の単純塗布
6 鎮痒外用剤の単純塗布
7 strongestランクの単純塗布
8 very strongランクの単純塗布
9 strongランクの単純塗布
10 mediumランクの単純塗布
11 ステロイドと保湿剤の重層塗布
12 ステロイドと角質軟化剤の重層塗布
13 ステロイドと亜鉛華軟膏の重層塗布
14 ステロイドとアズノール軟膏の重層塗布
15 ステロイドと油脂性保湿剤の混合処方
16 ステロイドと乳剤性保湿剤の混合処方
17 ステロイドと保湿ローションの混合処方
18 非ステロイド系消炎外用剤の単純塗布
19 タクロリムス軟膏の単純塗布
20 サリチル酸ワセリンによる密封療法
21 尿素クリームの密封療法とステロイドの併用療法
22 角質軟化絆創膏の貼付
23 活性型ビタミンD3の単純塗布
24 活性型ビタミンD3とステロイドによるシークエンシャル療法
25 抗真菌外用剤の単純塗布
26 抗真菌外用剤と角質軟化剤による密封療法
27 アダパレンと抗菌外用剤の併用療法
28 ポピドンヨード消毒と角質軟化剤の併用療法
29 抗菌外用剤とアズノール軟膏の混合処方
30 抗菌外用剤とステロイドの混合処方
第2部 外用剤の知識
A 外用剤の成り立ち ~主剤と基剤~
B 皮膚の構造と保湿機能
C 保湿剤
D 抗ヒスタミン外用剤・鎮痒外用剤
E ステロイド外用剤
F 外用剤の効果的な塗り方
G 混合処方の是非
第3部 Q&A
Q 保湿剤の使い分け
Q 油性の保湿剤
Q 保湿剤の塗布回数
Q 保湿剤の使い方〔手荒れ・手湿疹〕
Q 保湿剤の使い方〔新生児・乳児〕
Q 亜鉛華軟膏の作用
Q 亜鉛華軟膏の取り方
Q ステロイドの使用法
Q ステロイドの塗布回数
Q ステロイドの効果
Q ステロイドの塗布期間
Q 保湿剤とステロイド〔アトピー性皮膚炎〕
Q ステロイドの副作用
Q ステロイド塗布時の注意〔顔面病変〕
Q ステロイドの身体への影響
Q ステロイドによる色素沈着
Q ステロイド塗布時の注意〔眼周囲〕
Q ステロイド,なめても大丈夫?
Q ステロイドを使いたくない
Q プロトピック軟膏の注意点
Q プロトピックとステロイドの強さ
Q 角質軟化剤の注意点
Q 鶏眼・胼胝の対処法
Q ケラチナミンコーワクリームと水いぼ
Q ミズムシ薬の剤形
Q ミズムシ薬の塗布量
Q ミズムシ薬の塗布期間
Q ミズムシ薬が変わった訳
Q ミズムシ薬による痒み
Q ミズムシ薬の爪への効果
Q ミズムシ薬と靴下
Q ニキビの治療
Q 非ステロイド系消炎外用剤の適応
Q 湿布薬による日光かぶれ
Q 消毒薬による痛み〔とびひ〕
Q イソジン消毒液とアトピー性皮膚炎
Q 保湿剤やステロイドの塗布量
Q 保湿剤とステロイドの塗布順序
Q ステロイド,どのような発疹に塗る?
Q 重層塗布法〔ガーゼ〕
Q 密封療法〔ラップフィルム〕
Q 塗布回数の許容範囲
Q 軟膏とクリームの違い
Q 混合処方剤の使用期限
Q 外用剤は食品についても大丈夫?
Q 外用剤と妊娠・授乳
Q 外用剤と化粧
Q 外用剤と日焼け止め
Q 処方薬と市販薬の違い
Q 余った外用剤の使い方
Q 前医の外用剤,一緒に使ってもよい?
ここがツボ!
白色ワセリンの服薬指導
塗布部位の表現
保湿剤の塗布はなぜ入浴後がよいのか?
乳剤性基剤の名称に注意
亜鉛華軟膏の基本
抗ヒスタミン外用剤の薬理効果
鎮用外用剤の薬理効果
知っておきたいステロイド治療のキーポイント(1)
ステロイドの正しい使い方
患者さんへの指導
知っておきたいステロイド治療のキーポイント(2)
"ひかえめに"という服薬指導は好ましくない
知っておきたいステロイド治療のキーポイント(3)
"よくなったらやめてください"という服薬指導は好ましくない
ステロイドのランク表現を活用しよう
ステロイドで肌が黒くなる?
重層塗布
塗布する順序について
亜鉛華軟膏をガーゼに延ばすコツ
アズノール・ガーゼ被覆のメリットは?
混合処方の適合監査
むやみな混合処方は禁物
皮膚掻痒症にステロイド?
あせもの治療
非ステロイド系消炎外用剤
アトピー性皮膚炎の顔面病変の治療
角質軟化剤による密封療法
頭皮の鱗屑・粃糠・フケ除去
鶏眼・胼胝
活性型ビタミンD3外用剤
尋常性乾癬に対するシークエンシャル療法(Sequential Therapy)
抗真菌外用剤の使い分け
足白癬にステロイド剤が処方されている!?
爪白癬を塗り薬で治す
ニキビのスキンケア
水いぼに対する「イソジン+ケラチナミン」療法の理屈
水いぼはウイルス疾患なのにステロイドが処方されている!?
消毒の功罪
アズノール混合のメリット
伝染性膿痂疹(とびひ)にステロイドが処方されている!?
石鹸を使ってもよい?
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書籍情報
- ISBN:9784765315692
- ページ数:148頁
- 書籍発行日:2013年5月
- 電子版発売日:2014年8月15日
- 判:B5判
- 種別:eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数:3
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