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医学のあゆみ264巻13号 リハビリテーション医学・医療のすべて

  • ページ数 : 244頁
  • 書籍発行日 : 2018年3月
  • 電子版発売日 : 2021年2月10日
6,490
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商品情報

内容

リハビリテーション医学・医療のすべて
芳賀 信彦(東京大学大学院医学系研究科リハビリテーション医学)

  障害者のための医療・福祉の活動を総合的に「リハビリテーション」とよぶようになったのは20世紀初頭の欧米においてであり,20世紀半ばにこの言葉が日本に伝わってきたとされている.それから約70年が経過し,日本におけるリハビリテーション医学・医療の進歩は,関連領域の臨床や研究の進歩とも相まって,多方面にわたっている.(序文より一部抜粋)

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序文

はじめに

障害者のための医療・福祉の活動を総合的に「リハビリテーション」とよぶようになったのは20世紀初頭の欧米においてであり,20世紀半ばにこの言葉が日本に伝わってきたとされている.それから約70年が経過し,日本におけるリハビリテーション医学・医療の進歩は,関連領域の臨床や研究の進歩とも相まって,多方面にわたっている.

『医学のあゆみ』では2002年に故石田 暉先生の企画により「21世紀のリハビリテーション医学・医療」の特集号が発行された.このなかで石田先生はリハビリテーション医学の新しい流れとして,画像診断の進歩に伴う治療効果判定の精度向上,機能的電気刺激・磁気刺激などの新しいmodalityの適応による機能の獲得などをあげている.2002年における日本リハビリテーション医学会の専門医数は813名,認定研修施設数は341施設であり,日本のリハビリテーション医学が軌道に乗り,順調に発展を遂げている時期であった.その後リハビリテーション医学の発展はさらに加速し,リハビリテーション医学・医療を志す若手医師も増えてきている.2017年現在の専門医数は2,272名,認定研修施設数は642施設に上っている.

2018年4月には新専門医制度の19基本領域のひとつとして,リハビリテーション科の研修プログラムが開始される.若い医師にリハビリテーション医学・医療の魅力を伝えることが重要になってきているばかりでなく,ほかの診療科や研究部門とも結びつきが強いというリハビリテーション医学・医療の特性から,最近の進歩を他領域の医師・医療従事者・研究者に伝えることにも大きな意義がある.

本特集では,前回の企画からの約15年の進歩を中心に,広い領域にわたるリハビリテーション医学・医療について,各分野の第一人者の先生方に概説していただいた.臨床医学,基礎医学,社会医学などすべての医学分野にかかわる方々にお読みいただければ幸いである.


芳賀 信彦
Nobuhiko HAGA
東京大学大学院医学系研究科リハビリテーション医学

目次

【総論】

リハビリテーション医学・医療の展望……久保俊一 詳細

急性期のリハビリテーション医学・医療の役割と位置づけ……石田和也・他 詳細

回復期のリハビリテーション医学・医療の役割と位置づけ……近藤国嗣・石川誠 詳細

生活期のリハビリテーション医学・医療の役割と位置づけ……水間正澄 詳細

リハビリテーション医学の卒前・卒後教育……芳賀信彦 詳細

【神経系リハビリテーションの新しい流れ】

リハビリテーション医学と臨床神経生理学の進歩……古賀信太朗・他 詳細

生活期における脳卒中片麻痺に対する経頭蓋磁気刺激療法……安保雅博 詳細

脳卒中片麻痺に対する経頭蓋直流電気刺激……伊藤英明・佐伯覚 詳細

脳卒中片麻痺に対するhybrid assistive neuromuscular dynamic stimulation(HANDS) therapy……藤原俊之 詳細

上肢機能障害に対するロボットリハビリテーション……道免和久 詳細

歩行・バランス練習支援ロボットの特徴と効果──運動学習の観点から……平野哲・他 詳細

機能的電気刺激による歩行再建……島田洋一 詳細

脳血管障害に対する再生医療とリハビリテーション医学・医療──脳梗塞の再生医療……本望修 詳細

脊髄損傷に対する再生医療とリハビリテーション医学・医療──慢性期脊髄損傷治療への挑戦……田代祥一・中村雅也 詳細

Brain machine interfaceのリハビリテーション医学への応用……里宇明元 詳細

【運動器リハビリテーションの新しい流れ】

ロコモティブシンドロームの概念と運動器リハビリテーション……帖佐悦男 詳細

関節リウマチ治療の進歩とリハビリテーション医療……佐浦隆一 詳細

骨関節の三次元キネマティクスとリハビリテーション医学・医療……菅本一臣 詳細

関節軟骨損傷に対する再生医療とリハビリテーション医学・医療……木村浩彰 詳細

上肢切断に対する新しい治療──筋電義手の今……浅見豊子 詳細

外骨格型ロボットを用いた運動器疾患に対するリハビリテーション医療……羽田康司・山崎正志 詳細

高齢者脊椎疾患の手術療法の進歩とリハビリテーション治療……三上靖夫・沢田光思郎 詳細

小児と成人の扁平足障害に対する評価とリハビリテーションアプローチ……植木美乃・他 詳細

【内部障害とがんのリハビリテーション医学・医療の新しい流れ】

高齢者,呼吸器疾患に対する呼吸器リハビリテーションの進歩……海老原覚・宮城翠 詳細

神経筋疾患の呼吸リハビリテーションの進歩……花山耕三 詳細

心不全に関するリハビリテーション医学・医療の進歩……牧田茂 詳細

心臓移植・肺移植とリハビリテーション医学・医療……上月正博 詳細

腎臓と肝臓のリハビリテーション医学・医療……伊藤修 詳細

高齢者のフレイルとリハビリテーション医学・医療……近藤和泉・佐藤健二 詳細

支持・緩和医療主体の時期のがんリハビリテーション医療……辻哲也 詳細

がん周術期のリハビリテーション医学・医療……千田益生 詳細

転移性骨腫瘍のリハビリテーション医学・医療──最期まで歩くためのリハビリテーション……篠田裕介 詳細

【その他のトピックス】

リハビリテーション医学の宇宙医学への応用――筋骨格系廃用予防装置の開発……志波直人 詳細

急性期から活動性の改善を見すえたICUにおけるリハビリテーション治療……幸田剣・田島文博 詳細

ICFとリハビリテーション医学・医療の新しい展開──保健・医療・障害福祉の国際的標準言語を使いこなす……出江紳一 詳細

障がい者スポーツとスポーツ医科学……荒川英樹・中村健 詳細

自動車運転リハビリテーション――運転再開と中止……蜂須賀研二・加藤徳明 詳細

摂食嚥下障害の評価……青柳陽一郎 詳細

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書籍情報

  • ISBN:9784006026413
  • ページ数:244頁
  • 書籍発行日:2018年3月
  • 電子版発売日:2021年2月10日
  • 判:B5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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