• m3.com 電子書籍
  • 臨床栄養140巻6号 臨時増刊号 SDGsと栄養・食 Nutrition for Growth

臨床栄養140巻6号 臨時増刊号 SDGsと栄養・食 Nutrition for Growth

  • ページ数 : 210頁
  • 書籍発行日 : 2022年5月
  • 電子版発売日 : 2022年6月1日
3,300
(税込)
m3.com 電子書籍ポイント: 60pt ( 2 %)
m3ポイント:1%相当 point-info
今すぐ立ち読み
今すぐ立ち読み

商品情報

内容

●SDGs達成のために栄養・食で取り組むべき課題をこの一冊で解説!
●SDGs(持続可能な開発目標)とは,2015年に国連で採択された「誰一人取り残さない」「持続可能な世界」を実現するための国際目標である.
●このSDGsを実現するにあたり,人口増加による食料不足,気候変動による食料生産への影響,農業・畜産業にかかるエネルギー問題,貧困や飢餓,疾病など,栄養が深く関わる課題は数多く存在する.
●持続可能な食料システムと健康な食事を両立させるために,栄養・食の専門家は何に取り組めばよいのか.その視座を養うため,栄養学のみならず,多くの分野から最新の研究を紹介する.

≫ 「臨床栄養」最新号・バックナンバーはこちら
臨床栄養 年間購読(2022年1月-12月)受付中!

※本製品はPCでの閲覧も可能です。
製品のご購入後、「購入済ライセンス一覧」より、オンライン環境で閲覧可能なPDF版をご覧いただけます。詳細はこちらでご確認ください。
推奨ブラウザ: Firefox 最新版 / Google Chrome 最新版 / Safari 最新版

序文

序文

持続可能な開発目標(SDGs)は,2015 年に国連で採択された「誰一人取り残さない」「持続可能な世界」を実現するための目標であり,具体的な17の目標が掲げられている.栄養・食は,これらのほぼすべての目標に関連している.こうした関連性の強さから,SDGs達成に向けて国連が重視する6つのポイントの一つに,「持続可能な食料システムと健康的な栄養パターンの構築」があげられている.

地球全体の現状は,世界の人口増加による必要な食料の量的増加,動物性食品摂取への質的変化の一方,気候変動による食料生産に適した耕地・水資源・漁業資源の変動,家畜の飼育にかかるエネルギーコスト,温室効果ガスの排出等の問題がある.同時に,貧困や不平等,平和と公正による食料分配の問題がある.これらの問題の結果としてのフードセキュリティの低下と飢餓がある.日本の国内でも,少子高齢化の中で,食事に起因する生活習慣病,低栄養と過栄養の「栄養不良の二重負荷」,社会経済的格差の食事への影響,食料輸入が多く低い自給率,過剰な加工食品,食品ロス等の問題がある.地球上のすべての人が,十分で栄養価が高い食事を食べられる持続可能なフードシステムが求められている.

こうした問題を受けて,とくに2019年は,「健康的な食事」と「持続的な環境」との相互作用や両方に寄与する食事のあり方について,国際的に一連の提言が出された.気候変動に関する政府間パネル(IPCC)特別報告書では,栄養・食生活と気候変動の相互作用に関して,気候変動は①食料の栄養価の減少や,食料価格の高騰と栄養格差の拡大をもたらす可能性,②一方で,栄養状態の改善を目的とした公衆衛生政策は,食品の需要に影響を与え,温室効果ガス排出削減等に寄与する可能性が指摘された.Eat-Lancet Commissionの報告書では“Planetary Healthy Diet”が提唱され,FAO・WHOは「持続可能で健康的な食事に関する指針」“Sustainable Healthy Diet”を提示した.

いまや,地球上の共通の課題の解決なしに,日本社会や私たちの生活も保障されない.日本の栄養対策は,これまで国内の栄養改善に貢献してきた.今後は世界にも目を向け,持続可能な世界に貢献することが求められている.今回の特集では,栄養学関係者だけでなく,多様な分野の研究者に執筆をお願いしている.「持続可能な世界のための栄養」という考え方を,ご自身の仕事の方向性の羅針盤にしていただき,具体的に何ができるか執筆者の原稿からヒントを得ていただければありがたい.


2022年5月

神奈川県立保健福祉大学 中村丁次
新潟県立大学 村山伸子

目次

SDGsと栄養・食―Nutrition for Growth 

序文  中村丁次,村山伸子

Part1:SDGsを知る 

持続可能な開発目標(SDGs)とはなにか  杉下智彦

地球環境の限界とSDGs  伊藤昭彦

SDGsと栄養・食  中村丁次

資料:SDGsの目標とターゲット  編集部

Part2:SDGsと栄養・食―世界の流れ 

地球規模の健康・栄養課題と誰一人取り残さない取り組みへの挑戦  石川みどり

持続可能な農業食料システムを求めて  日比絵里子

健康で持続可能な食事  林芙美

SDGsと子どもの栄養―人生最初の1,000日から8,000日への国際潮流  野村真利香

自然と人間の持続的な関係  小坂理子,梅崎昌裕

東京栄養サミット2021  清野富久江

トピックス

  大型齧歯類グラスカッターの家畜化  村山美穂

Part3:SDGsと栄養・食―わが国での取り組み 

食料システム×SDGs

  世界と日本の食料システム改善の意義  中嶋康博

経済・社会・環境×SDGs

  持続可能なフードシステムとSDGs  木村純子

LCA×SDGs

  食とライフサイクルアセスメント  稲葉敦

農業×SDGs

  日本農業の現状と課題,「みどりの食料システム戦略」  松原豊彦

畜産業×SDGs

  畜産とSDGs―ウシからのメタンガス削減を中心に  小林泰男

水産業×SDGs

  藻食性動物を食べてSDGsを達成させよう  大迫一史

食産業×SDGs

  持続可能な世界を実現するための食産業におけるフードテック  石川伸一

食の安全×SDGs

  食品の安全とSDGs  杉山久仁子

食品ロス×SDGs

  食品ロス削減とSDGs  森幸子

栄養行政×SDGs

  持続可能な社会の実現のために「誰一人取り残さない日本の栄養政策」  諸岡歩

NCDs×SDGs

  SDGsにおけるNCDs対策の位置付けとわが国での対応策  三浦宏子

母子保健×SDGs

  母子保健領域におけるSDGs―母子の栄養と保健の課題  児玉知子

福祉×SDGs

  配慮を必要とする弱い立場にある人々との持続可能な地域での生活づくり  稲山貴代

食格差×SDGs

  栄養・食生活の格差とSDGs  村山伸子

食育×SDGs

  学校における食育とSDGsとの関連  齊藤公二

給食施設×SDGs

  給食施設におけるSDGs推進  高戸良之

トピックス

  ジャパンSDGsアワードを受賞した医療施設での取り組み  佐藤雄一

Part4:はじめてみようSDGs―今日からできること 

あなたが・私が,今日からできること  磯部澄枝

学校・保育園(食育)でできること  中田智子

行政でできること  諸岡歩

病院でできること  外山健二

給食提供システムでできること―食品ロス削減は患者さんの役に立つ  間瀬茂樹

トピックス

  栄養まるごとプロジェクト  濱裕宣

ベジタリアン,ヴィーガンの健康上のメリットとデメリット  村上健太郎

便利機能

  • 対応
  • 一部対応
  • 未対応
便利機能アイコン説明
  • 全文・
    串刺検索
  • 目次・
    索引リンク
  • PCブラウザ閲覧
  • メモ・付箋
  • PubMed
    リンク
  • 動画再生
  • 音声再生
  • 今日の治療薬リンク
  • イヤーノートリンク
  • 南山堂医学
    大辞典
    リンク
  • 対応
  • 一部対応
  • 未対応

対応機種

  • ios icon

    iOS 最新バージョンのOSをご利用ください

    外部メモリ:31.8MB以上(インストール時:70.8MB以上)

    ダウンロード時に必要なメモリ:127.0MB以上

  • android icon

    AndroidOS 最新バージョンのOSをご利用ください

    外部メモリ:31.8MB以上(インストール時:70.8MB以上)

    ダウンロード時に必要なメモリ:127.0MB以上

  • コンテンツのインストールにあたり、無線LANへの接続環境が必要です(3G回線によるインストールも可能ですが、データ量の多い通信のため、通信料が高額となりますので、無線LANを推奨しております)。
  • コンテンツの使用にあたり、m3.com電子書籍アプリが必要です。 導入方法の詳細はこちら
  • Appleロゴは、Apple Inc.の商標です。
  • Androidロゴは Google LLC の商標です。

書籍情報

  • ISBN:9784006414006
  • ページ数:210頁
  • 書籍発行日:2022年5月
  • 電子版発売日:2022年6月1日
  • 判:B5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

まだ投稿されていません

特記事項

※ご入金確認後、メールにてご案内するダウンロード方法によりダウンロードしていただくとご使用いただけます。

※コンテンツの使用にあたり、m3.com 電子書籍が必要です。

※eBook版は、書籍の体裁そのままで表示しますので、ディスプレイサイズが7インチ以上の端末でのご使用を推奨します。