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形成外科 2017年9月増刊号【特集】形成外科 珠玉のオペ 1 基本編 ―次世代に継承したい秘伝のテクニック―

  • ページ数 : 221頁
  • 書籍発行日 : 2017年9月
  • 電子版発売日 : 2021年2月26日
5,500
(税込)
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商品情報

内容

第60巻増刊号 形成外科は,高度かつ洗練された外科手技を基盤として発達した外科分野である。その代表が広範囲組織欠損の再建・先天異常の修復・顔面などに生じた瘢痕や変形の修正であり,形態の改善だけでなく,機能の再建も求められる。培われた経験と理論に基づいて,正確かつ安全な手術手技を開発し続けることが必要である。(「企画にあたって」より)

あわせて読む → 形成外科 2018年7月増刊号【特集】形成外科 珠玉のオペ 2 応用編

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序文


形成外科は,高度かつ洗練された外科手技を基盤として発達した外科分野であり,それゆえに他科では必ずしも為し得ない治療を可能にしてきました。その代表が,外傷や固形癌切除等により生じた広範囲組織欠損の再建であり,先天異常の修復であり,顔面等に生じた瘢痕や変形の修正です。これらの治療では,もちろん形態の改善だけでなく,機能の再建も求められます。特に近年では,患者の意識の高まりもあり,より良い手術結果が要求されるようになっています。そのため,形成外医に求められる水準も徐々に高くなりつつあります。

以上の状況を踏まえますと,形成外科医としては,単に標準の技術があれば良しとされるわけではなく,培われた経験と理論に基づいて,より正確かつ安全な手術手技を開発し続けることが必要と考えます。

そこで,「各施設に埋もれている術式」,あるいは「術者にとってこだわりの㊙テクニック」等を開示していただくことにより,形成外科医全体のスキルアップ,さらには形成外科学の進歩につながればとの趣旨に基づき,本増刊号を企画いたしました。

執筆者の先生方には,手術手技をわかりやすく読者に伝えることを最優先にお願いし,その観点から,写真・図やシェーマを多用していただいております。その結果,若い形成外科医の先生方にも一目でわかるような理解しやすい内容になっているかと思います。

また,本企画には,ご賛同いただいた多くの施設から予想以上の多数のご寄稿をいただきましたので,2冊に分けて発行させていただくことになり,本号は「基本編」として形成外科の基本手技を中心に掲載させていただきました。なお,来年発行の61巻増刊号は「応用編」の予定です。

ご寄稿いただいた先生方に,この場を借りて御礼申し上げるとともに,本書が日常診療の一助となり,さらに形成外科手技の発展につながれば望外の喜びです。


『形成外科』編集委員会
(編集担当:中塚貴志)

目次

Ⅰ 基本手技

■基本1

 1.基本手技こそ秘伝のテクニック/慶應義塾大学医学部形成外科 荒牧 典子 ほか

■基本2

 2.日常診療におけるちょっとした工夫/産業医科大学病院形成外科 三宅 順子 ほか

■基本3

 3.左利きの手術/福井大学医学部附属病院形成外科 中井 國博

■植皮1

 4.カミソリ型採皮刀による極薄分層植皮術/愛知医科大学形成外科 横尾 和久

■植皮2

 5.土ふまずからの厚目分層植皮術/長崎大学医学部形成外科学教室 田中 克己 ほか

■植皮3

 6.全層植皮術における当科の工夫/福井大学医学部附属病院形成外科 中井 國博

■植皮4

 7.含皮下血管網遊離全層植皮術/金沢医科大学形成外科 川上 重彦

■母斑切除

 8.母斑切除―分割切除術を中心として―/静岡県立こども病院形成外科 朴  修三 ほか

■耳

 9.large-Z plastyによる埋没耳手術/弘前大学形成外科 漆舘 聡志 ほか

■肋軟骨1

 10.安全かつ確実な肋軟骨採取法/獨協医科大学形成外科学 髙田 悟朗 ほか

■肋軟骨2

 11.われわれの行っている肋軟骨採取法/札幌医科大学形成外科 加藤 慎二 ほか

■眼窩1

 12. 欧米人との眼窩形態の解剖学的相違を意識した経結膜法―20 年以上の経験から―/佐賀大学医学部附属病院形成外科 上村 哲司

■眼窩2

 13.眼窩内腫瘍に対する眼窩外側縁骨切り術/長崎大学病院形成外科 今村 禎伸 ほか

■鼻1

 14.外鼻のユニット再建/東邦大学医療センター大森病院形成外科 岡田 恵美 ほか

■鼻2

 15.耳甲介複合組織移植を用いた外鼻形成/信州大学医学部形成再建外科学教室 杠  俊介

■頭頸部1

 16.より安全な頭頸部再建を目指した工夫/宮城県立がんセンター形成外科 後藤 孝浩

■頭頸部2

 17.「 おしめり」で「おもてなし」―遊離組織移植による頭頸部再建における合併症予防のために―/大阪国際がんセンター形成外科 栗田 智之

■その他1:血管

 18. 重症下肢虚血手術に対するバイパス作成手術のコツ―血管の取り扱い方―/香川大学医学部形成外科学講座 永竿 智久 ほか S116

■その他2:PAT(潰瘍)

 19. perifascial areolar tissue(PAT)による難治性潰瘍の治療―腱・骨露出創に対する低侵襲手術―/金沢医科大学形成外科 宮永  亨 ほか S124

■その他3:瘻孔

 20.直腸腟瘻に対する粘膜弁を用いた閉鎖術/大阪大学医学部形成外科 細川  亙

Ⅱ 皮弁

■表皮除去法

 1. 表皮除去皮弁の作成法―SLS deepithelialization technique―/聖マリアンナ医科大学形成外科 梶川 明義

■下眼瞼再建      

 2. 鼻中隔軟骨・粘膜移植および局所皮弁による下眼瞼全層欠損の再建/兵庫医科大学形成外科 垣淵 正男 ほか

■おとがい下皮弁

 3.おとがい下皮弁挙上術/浜松医科大学形成外科 水上 高秀 ほか

■大胸筋皮弁

 4. 第3 肋間型大胸筋皮弁による難治性頸部咽頭瘻の確実な閉鎖法/久留米大学病院形成外科・顎顔面外科 小山 麻衣 ほか

■V-Y前進皮弁

 5. 縦型双茎V-Y 前進皮弁による脊髄髄膜瘤手術/順天堂大学医学部附属浦安病院形成外科 吉澤 秀和 ほか

■殿部褥瘡

 6.殿部褥瘡に対する再建手術/埼玉医科大学形成外科 石川 昌一 ほか

■背側中手皮弁

 7.背側中手皮弁による手部再建/東邦大学形成外科 大西  清

■遊離皮弁1

 8.層を制する者が手術を制する―遊離皮弁の挙上―/岩手医科大学形成外科 櫻庭  実 ほか

■遊離皮弁2

 9.遊離皮弁手術を成功に導く配慮のいくつか/徳島大学大学院医歯薬学研究部形成外科学 安倍 吉郎 ほか

■遊離DP皮弁

 10.遊離DP皮弁を用いた顔面皮膚再建/東京女子医科大学形成外科 櫻井 裕之

■SC皮弁

 11.スーパーチャージ皮弁による前頸部熱傷後瘢痕拘縮再建/日本医科大学形成外科 小川  令 ほか

■肩甲骨皮弁

 12.仰臥位での肩甲骨弁採取のコツ/東京医科歯科大学大学院形成・再建外科学分野 田中顕太郎 ほか

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書籍情報

  • ISBN:9784014106013
  • ページ数:221頁
  • 書籍発行日:2017年9月
  • 電子版発売日:2021年2月26日
  • 判:B5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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