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- 鍼灸安全対策マニュアル
商品情報
内容
●「鍼灸安全対策ガイドライン2020年版」に準拠した内容で,具体的な対策や方法をおよそ150点の図表や写真を用いて分かりやすく解説.
●鍼灸師が臨床で遭遇することの多いアクシデントやインシデントへの対策を最新の考え方に基づいて解説.
●アクシデント・インシデントが発生した際にあわてることのないよう,治療院に常備したい一冊.
●鍼灸安全学のテキストにも最適!
序文
監修の辞
公益社団法人全日本鍼灸学会安全性委員会(以下,安全性委員会)編集の鍼灸安全対策ガイドライン2020年版が発刊されてから4年が経過しました.このガイドラインは,鍼灸師が遵守すべき事柄を網羅的に記述されたものであります.また,当時においての科学的根拠にできる限り忠実に,鍼灸師が医療安全の観点で行うべき義務あるいはしてはならない事項から推奨されない行動あるいは注意を必要とする事項まで段階をつけて事象ごとに箇条書きの形式を以て記載されております.ガイドラインは,あくまで安全対策の知識を十分に有する鍼灸師が活用すべきものでありますが,初学者を含め広く鍼灸医療に携わる方々には,より現場で使用できるものが必要となります.故に,安全性委員会では,上記のガイドライン作成時より実際の診療場面でのマニュアルを作成することを企画しており,その結実が本書「鍼灸安全対策マニュアル」であります.
本書は,総論,各論ならびに関連療法の安全対策という3つの章立てで構成されております.そして,各章の項目ごとの最初の部分に重要なポイントが箇条書きで記載されております.さらに,本文では,基本的な事柄から施術場面を想定した実践的な部分まで詳細に記述されおり,まさにマニュアルとして活用しやすい編集であると思料いたします.また,根拠となる参考文献の記載は元より,必要に応じ,メモなど脚注が記載されるなど,本書利用者にとって非常に使いやすいものとなっております.
鍼灸をはじめ医療全般に言えることでありますが,安全性に関する事柄は,その業の根底にあり,常に科学的根拠に基づくものであるべきです.従って,今回発刊される本書もあくまでも現状考えうる最適な内容であり,将来的には,必要な改訂も視野に入れる必要があります.今回,本書発刊のため精力的にご尽力いただいた安全性委員会と関係諸氏には,深甚なる感謝を申し上げるとともに今後も新しい知見などを整理し,検討を重ねていただきたくお願い申し上げる次第です.
最後になりましたが,多くの鍼灸に携わる方々が,本書を有効にご活用いただくことを祈念申し上げ,監修の辞といたします.
2024年6月
公益社団法人全日本鍼灸学会 監事
学校法人呉竹学園 理事長
坂本 歩
序文
鍼灸施術の際に発生する有害事象は,患者が被害を受けるだけでなく,患者と施術者の信頼関係を損ね,ひいては施術所の経営にも影響をおよぼすリスクをはらんでいる.そういった意味では,施術の安全性を担保することは,施術により治療効果を得ることと同様に重要である.
安全性の高い鍼灸施術を提供するためには,施術者が安全性に関する知識と実践方法に精通していなければならない.しかし,はり師きゅう師養成施設のなかで,安全性教育に特化した科目を設けている施設は未だ少なく,また,専用テキストも十分とは言えないのが現実である.
2020年,公益社団法人全日本鍼灸学会臨床情報部(旧学術研究部)安全性委員会は,「鍼灸安全対策ガイドライン2020年版」(以下,ガイドライン)を公表した.ガイドラインでは,法律や科学的根拠に基づき,施術者が遵守すべきあるいは注意すべき事柄が,網羅的に記載されている.しかしその反面,記載がシンプル(箇条書き)であるため,具体的にどのような方法で有害事象を予防するのか,また,有害事象が発生した場合にどのような対処をすべきかについては,明記されていない.
そこで,本書ではガイドラインに記載のある項目に準拠して,具体的な安全対策を記述した.また,各項目の要点が一見して理解できるように,冒頭部分にポイント(要約)を示した.さらに,安全対策については,その根拠となる文献等についても可能な限り提示した.
本書は,3つの章から構成されており,第1章「鍼灸安全対策総論」は,ガイドライン「I.安全対策に関する用語の定義と分類」の一部と「II.安全対策の一般的要求事項と注意事項」に準拠している.この章では,鍼灸の領域にとどまらず,広く医療現場で取り組まれているリスクマネジメントに関する事項を詳細に解説した.また,読者が臨床現場で積極的にリスクマネジメントに取り組めるよう「インフォームド・コンセント」や「インシデントレポート,アクシデントレポート」の項では,説明文やレポートのサンプルを提示した.
第2章「鍼灸安全対策各論」は,ガイドライン「III.感染防止対策」および「IV.有害事象防止対策」を包含した構成となっている.感染防止対策に関わる項目については,写真や図表を多く掲載し,読者が実践しやすいよう心掛けた.対策のレベルとしては,医療関連施設で鍼灸を実践するのに必要な方法を提示している.また,各有害事象に対する防止策の項においても,写真や図表を多分に利用し,直感的に理解できるよう努めた.
第3章「関連療法の安全対策」は,ガイドライン「V.関連療法の安全対策」に対応させ,より具体的な対策を写真や図などで示しつつ解説した.
以上のように,本書はガイドライン準拠で構成し,内容についても齟齬がないよう記載されている.しかしながら,ガイドラインは最初に発刊された2020年から4年が経過しており,内容の見直しが必要となる時期に来ている.安全性委員会では,ガイドラインの見直しを5年ごとに実施することを決めており,来年が改訂の時期となる.本書については,この改訂を先取りして一部新たな知見も盛りこまれている点にご留意いただきたい.
はり師きゅう師養成施設ならびに施術所におきましては,学生および従業員のリスクマネジメント教育のテキストおよび有事の際の対応マニュアルとして,養成施設あるいは施術所ごとに常備していただき,これをご活用いただければ幸いである.
最後に,本書は原案を執筆した時点で,(公社)全日本鍼灸マッサージ師会,(公社)日本鍼灸師会,(公社)東洋療法学校協会の各関連部署からコメントを頂戴した.そして,それを参考として修正を加えたものを最終稿として完成させた.膨大な原稿であったにもかかわらず,短期間で目を通してコメントをお寄せいただいた各団体の担当者様にこの場を借りて厚く御礼を申し上げる.
2024年6月
公益社団法人全日本鍼灸学会 臨床情報部 安全性委員会
委員長 菅原正秋
目次
第1章 鍼灸安全対策総論
1 法令の遵守(坂部昌明)
1.はじめに
2.施術者の責務と施術所の開設者あるいは運営者の責務
(1)施術者の責務
(2)施術所の開設者あるいは運営者の責務
3.カルテ・個人情報保護について
4.労働環境について
5.契約責任および不法行為責任等について
6.法令に関して
2 医療事故の要因(菊池勇哉)
1.はじめに
2.不安全行動と不安全状態
3.不安全行動の分類
(1)ヒューマン・エラーと違反
(2)ヒューマン・エラーの種類
(3)習熟度とヒューマン・エラーの関係
4.不安全行動の背景要因
(1)ヒューマン・エラーが起こる背景要因
(2)ルール違反誘発の背景要因
3 医療事故の予防策(菊池勇哉)
1.はじめに
2.個人的レベルに焦点を当てたヒューマン・エラー対策
(1)体調
(2)注意力
(3)記憶
(4)習熟度
3.作業環境レベルに焦点を当てたヒューマン・エラー対策
(1)5S活動(整理・整頓・清掃・清潔・しつけ)
(2)作業内容・行程の見直し
(3)作業設備や設計等の見直し
4.集団組織レベルに焦点を当てたヒューマン・エラー対策
(1)従業員の管理,安全教育,安全活動
(2)安全文化・風土の醸成
5.ルール違反の対策
6.ヒューマン・エラーや事故の対策立案の仕組み化
(1)4STEP/M
(2)P-mSHELLモデル
4 インフォームド・コンセント(菊池勇哉)
1.はじめに
2.インフォームド・コンセントの概念
3.インフォームド・コンセントの意義
4.インフォームド・コンセントの説明事項
(1)初診時の文書と口頭によるインフォームド・コンセント
(2)診察時の口頭によるインフォームド・コンセント
5.インフォームド・コンセントの成立要件
6.インフォームド・アセント
7.適切なインフォームド・コンセントを得るための医療従事者と患者の関係
付録 鍼灸を受療するにあたっての注意事項の説明
5 医療面接(古瀬暢達)
1.はじめに
2.有害事象全般
(1)鍼灸治療の経験の有無,貧血の有無,起立性調節障害の既往の有無
(2)現病歴・既往歴
3.鍼施術による有害事象
(1)感染
(2)気胸─気胸の疫学的リスク因子の有無─
(3)気胸以外の臓器損傷・神経損傷
(4)皮膚疾患─皮膚(肌)が弱いかの確認,皮膚疾患の既往の有無─
4.灸施術による有害事象
(1)易感染性の有無
(2)皮膚(肌)が弱いかの確認,皮膚疾患の既往の有無
(3)感覚異常の有無
(4)気管支喘息など呼吸器疾患の既往
5.鍼通電による有害事象
(1)植込み型医療機器の有無
(2)循環器疾患やてんかんの既往の有無
6.粒鍼(耳鍼療法を含む)による有害事象
(1)鼓膜穿孔の有無
7.医療面接時の注意
6 施術録(カルテ)(山﨑寿也)
1.はじめに
2.施術録(カルテ)の作成
3.個人情報の取り扱い
(1)施術録の記載方法および保管のルール
(2)電子カルテの注意点
7 インシデントレポート,アクシデントレポート(山﨑寿也)
1.はじめに
2.インシデント(ヒヤリ・ハット)とアクシデント(医療事故)
3.報告書(インシデントレポート,アクシデントレポート)の作成
4.報告書の検討・分析・対策・改善点・共有
付録 インシデントレポート,アクシデントレポート
8 施術所の構造と設備(新原寿志)
1.はじめに
2.法律による要件
3.衛生上の観点
(1)手指衛生
(2)医療機器の衛生(洗浄・消毒・滅菌)
(3)環境衛生
4.福祉住環境の観点
(1)施術所の設計および改善にあたっての留意点
(2)施術所の設計および改善にあたっての助言・シミュレーション
5.防火・防災の観点
(1)火災予防対策
(2)消防計画・防火訓練等
(3)防災設備の整備と点検
(4)消防機関への早期通報・初期消火
(5)避難・誘導・搬送
(6)応急手当・救命処置
(7)電気設備の点検
(8)危機管理対応マニュアルの作成
(9)火災保険・地震保険への加入
9 医療機器の安全管理(新原寿志)
1.はじめに
2.医療機器の分類
(1)一般医療機器
(2)管理医療機器
(3)高度管理医療機器
(4)特定保守管理医療機器
3.医療機器の使用上の注意
(1)滅菌済み単回使用毫鍼・皮下鍼の使用上の主な注意事項
(2)非能動型接触鍼の主な注意事項
4.医用電気機器の安全対策
(1)安全な機器の導入
(2)安全に使用できる環境の整備
(3)日常の安全点検・保管
(4)定期的な安全点検・修理
(5)医療機器の廃棄
10 出張施術─災害現場での施術を含む─(上原明仁)
1.はじめに
2.出張施術の準備
(1)自らの施術所を持たずに,専ら出張で施術を行う場合
(2)スポーツ大会などでの施術
(3)災害現場(被災地)での施術─災害ボランティアなどで被災地において施術する場合─
3.施術環境
4.施術上の注意
11 禁忌と注意(仲村正子)
1.禁忌の施術
(1)埋没鍼
(2)内臓刺鍼/神経刺鍼(傍神経刺鍼を除く)
(3)水銀塗布刺鍼
(4)関節内刺鍼
(5)鍼を筋内に留置した状態での局所関節運動
2.禁忌と注意すべき場合
(1)禁忌の場合
(2)注意すべき場合
3.禁忌と注意すべき部位
(1)禁忌の部位
(2)注意すべき部位
12 施術者の健康管理(恒松美香子)
1.はじめに
2.定期健診
3.定期健診に追加すべき検査
4.予防接種
13 職業感染対策(1) 鍼刺し防止対策(菅原正秋・恒松美香子)
1.はじめに
2.医療現場における針刺しの現状
3.鍼灸施術における鍼刺しの現状
4.鍼刺しが発生した場合の対処法
(1)曝露直後の洗浄
(2)曝露後の対処
5.鍼刺し防止策
14 職業感染対策(2) 予防接種(菅原正秋・恒松美香子)
1.はじめに
2.施術者に必要な予防接種の種類
(1)B型肝炎
(2)麻疹,風疹,水痘,流行性耳下腺炎
(3)インフルエンザ
(4)百日咳
(5)帯状疱疹
(6)新型コロナウイルス感染症
3.おわりに
15 賠償責任保険(森田 智)
1.はじめに
2.賠償責任保険
3.賠償責任保険の使用状況
4.施術所の開設者(管理者)が想定しておくべきリスク
(1)場所別─施術所(看板等含む)・施術所外─
(2)原因別─施術行為・施術施設・施術行為以外の業務・天災・自動車等々・窃盗・ハッキング─
(3)被害者別(従業員・患者・その他の関係者)
5.加入すべき保険─賠償責任保険・火災保険・自動車保険・労働災害総合保険─
6.賠償責任保険の主な補償内容と補償金額および適応除外─代表的な保険を例に─
(1)普通保険約款で適用除外になる主な場合
(2)特別保険約款で適用除外になる主な場合─業務危険補償
(3)施設危険補償特約で適用除外になる主な場合
7.賠償責任保険の請求の仕方と注意事項
16 医療事故の発生時・緊急時・急変時の対応(田口太郎)
1.はじめに
2.緊急度について
(1)緊急度の定義
(2)緊急度のレベル
(3)緊急度を判断する尺度
3.緊急度に応じた初期対応の実際
(1)重症感の有無
(2)救急蘇生
(3)ファーストエイド
4.急変に注意すべき疾患とその対応
(1)心筋梗塞
(2)脳血管疾患
(3)過換気症候群
(4)てんかん発作
(5)血管迷走神経反射
5.緊急時対応への備え
(1)教育とトレーニング
(2)救命講習会等への参加
(3)機器・備品(感染防御対策を除く)
(4)緊急時の対応マニュアル
17 医療事故に対する患者からの問合せへの対応(田口太郎)
1.はじめに
2.問合せ内容の把握と対応
(1)事実の提供・説明
(2)要望・要求
(3)今後の問合せ
3.問合せに対応する体制
(1)責任者
(2)対応の窓口
(3)継続性
(4)外部機関との連携
4.実際の対応に際して
(1)対応の指針
(2)留意すべき点
第2章 鍼灸安全対策各論
1 感染対策の基本(恒松美香子)
1.はじめに
2.感染成立のための3要素
(1)感染源
(2)感受性宿主
(3)感染経路
3.標準予防策(Standard precautions)
4.感染経路別予防策
(1)飛沫感染予防策
(2)空気感染予防策
(3)接触感染予防策
2 消毒薬の種類と選び方(菅原正秋)
1.はじめに
2.消毒薬の種類
(1)高水準消毒薬
(2)中水準消毒薬
(3)低水準消毒薬
3.消毒薬の選定
3 施術所の衛生管理(恒松美香子)
1.はじめに
2.施術室・待合室の清掃
(1)施術室の用具
(2)施術室および待合室の環境
(3)施術室・待合室の換気
付録 新型コロナウイルス感染予防のために推奨される換気方法
4 手指衛生(恒松美香子)
1.はじめに
2.手指衛生の分類
(1)清潔度からみた手洗いの分類
(2)手洗い法による分類
(3)鍼灸臨床における手洗いの実際
(4)ラビング法(擦式法)
(5)手指衛生の5つのタイミング
(6)鍼灸臨床における手洗い・消毒の仕方
5 個人防護具(PPE)(恒松美香子)
1.はじめに
2.個人防護具(PPE)の種類
(1)マスク
(2)ゴーグル・フェイスシールド
(3)手袋・指サック
(4)ガウンおよびエプロンなど
3.鍼灸施術に用いる個人防護具(PPE)
(1)マスク
(2)ゴーグルおよびフェイスシールド
(3)手袋・指サック
(4)ガウン・エプロン
6 呼吸器衛生/咳エチケット(恒松美香子)
1.はじめに
2.呼吸器衛生
3.咳エチケット
4.鍼灸施術の現場で行うべき呼吸器衛生/咳エチケット
7 施術ベッドとその周辺環境の衛生管理(恒松美香子)
1.はじめに
2.環境表面の消毒
(1)施術ベッド,脱衣カゴ
(2)ドアノブ,手すり
(3)床
3.汚物処理
(1)血液によって汚染された環境表面の消毒
(2)嘔吐物・排泄物によって汚染された環境表面の消毒
8 医療機器の洗浄・消毒・滅菌(菅原正秋)
1.はじめに
2.洗浄・消毒・滅菌
3.スポルディングの器具分類
4.施術器具の滅菌
(1)酸化エチレンガス滅菌法
(2)放射線滅菌法
(3)高圧蒸気滅菌法
5.施術器具の滅菌処理・保管
(1)一次洗浄
(2)二次洗浄
(3)包装
(4)滅菌
(5)保管
9 施術野の消毒(菅原正秋)
1.はじめに
2.消毒薬の種類
3.消毒綿の作製方法および製品
(1)万能つぼを用いた方法
(2)定量液吐出容器(ハンドラップ(R))を用いた方法
(3)調整済み消毒綿
4.皮膚の清拭方法と手順
(1)鍼施術の場合
(2)灸施術の場合
10 衛生的刺鍼法(菅原正秋)
1.はじめに
2.衛生的刺鍼法を実践するための道具
(1)医療用手袋
(2)指サック
(3)消毒綿・滅菌ガーゼ
(4)セイリンツバース(R)
(5)クリーンニードル
3.クリーンニードルテクニック
4.衛生的刺鍼法の実践
(1)医療用手袋または指サックを使用する場合
(2)素手で施術する場合
5.おわりに
11 廃棄物の処理(菅原正秋)
1.はじめに
2.感染性廃棄物
3.感染性廃棄物の判断基準
4.廃棄物の処理方法
12 臓器損傷防止策総論(刺鍼深度)(上原明仁)
1.はじめに
2.総論
(1)人体構造の概略
(2)BMIとの相関
3.各論
(1)頭頸部
(2)体幹
(3)体肢
4.刺鍼深度の解剖学的考察
13 気胸の防止策(上原明仁)
1.はじめに
2.施術前の注意点
(1)既往歴や喫煙習慣を聴取する
(2)患者体格を評価する
(3)患者への事前告知
3.施術中の注意
(1)気胸の原因となりうる施術部位
(2)刺鍼深度
(3)鍼通電治療中もしくは置鍼中の注意
(4)折鍼・伏鍼・埋没鍼による気胸
4.気胸を疑う症状
5.気胸が疑われる場合
14 神経損傷・心血管損傷の防止策(上原明仁)
1.はじめに
2.神経損傷
3.血管・心臓損傷
4.解剖学的知見
(1)前頸上部
(2)前頸下部
(3)後頸部
(4)胸部
(5)四肢
5.施術上の注意
6.神経損傷・心血管損傷が疑われる場合の対応
15 抜鍼困難・折鍼・伏鍼の防止策(新原寿志)
1.はじめに
2.抜鍼困難の原因と予防および対応
(1)抜鍼困難の原因
(2)抜鍼困難の予防
(3)抜鍼困難への準備と対応
3.折鍼と伏鍼の原因と予防および対応
(1)折鍼(伏鍼)の原因と予防
(2)折鍼と伏鍼の対応
16 皮膚疾患の防止策(古瀬暢達)
1.はじめに
2.鍼施術による皮膚疾患有害事象のリスク因子
(1)患者側の因子
(2)施術者側の因子
(3)鍼の品質の因子
3.スキンケアに関する生活指導
(1)ドライスキンケア
(2)光刺激や物理的刺激に対するケア
(3)清潔ケア
4.リスクマネジメント
(1)患者の体質が原因と考えられる皮膚疾患の予防
(2)過剰刺激による皮膚疾患の発生および増悪の予防
17 灸の有害事象の防止策(新原寿志)
1.はじめに
2.リスク因子
3.熱傷
(1)熱傷の原因
(2)熱傷の予防
(3)熱傷への対応
4.灸痕化膿
5.長期施灸による施灸部の腫瘍化
6.灸や線香の煙
18 副作用の防止策(福世泰史)
1.はじめに
2.副作用の原因と予防と対応
(1)微小出血・内出血
(2)吐気・嘔吐・眩暈・脳貧血(失神)
(3)強い疲労感・倦怠感・過度の眠気
(4)刺鍼に伴う痛み・遺感覚
(5)症状の悪化
19 鍼の抜き忘れの防止策(福田晋平)
1.はじめに
2.鍼の抜き忘れのリスク因子
3.鍼の抜き忘れ防止策
(1)使用した鍼のカウントと刺鍼情報の記録
(2)回収した鍼のカウントと鍼の抜き忘れの確認
(3)鍼の本数が一致しなかった場合
(4)鍼を発見できなかった場合
4.鍼の抜き忘れが判明した場合の対応
(1)施術所内
(2)施術所外─患者の帰宅後─
20 ベッドからの転落の防止策(宮脇太朗)
1.はじめに
2.リスク因子
(1)患者側の因子
(2)施術者側の因子
(3)環境因子
3.安全対策/注意事項
(1)ベッドの保守・点検
(2)昇降ベッドの安全対策
(3)注意事項
4.事故発生時の対応
21 顔面部施術の安全対策(髙野道代)
1.はじめに
2.安全対策全般
(1)皮膚疾患やアレルギーの有無の確認
(2)出血傾向の確認
(3)刺激過多を避ける
(4)顔面上での操作を最小限にする
3.避けるべき施術
4.有害事象の防止策と発生後の対応
第3章 関連療法の安全対策
1 低周波鍼通電療法の安全対策(木村友昭)
1.はじめに
2.鍼電極低周波治療器
3.鍼通電に使用する鍼
4.心臓ペースメーカーや植込み型除細動器使用者への鍼通電の禁忌
5.過剰刺激の防止
2 灸頭鍼療法の安全対策(新原寿志)
1.はじめに
2.灸頭鍼の熱傷の原因
3.灸頭鍼の注意事項
4.灸頭鍼で使用する道具
(1)使用する鍼
(2)使用するモグサ
(3)その他に用意しておくもの
5.艾球落下の防止策
(1)艾球のサイズと成形
(2)艾球の載せ方
(3)艾球への接触防止
(4)艾球の除去と抜鍼
(5)灸頭鍼の転倒の防止策
6.過度な輻射熱による熱傷
(1)艾球と皮膚との距離
(2)刺鍼角度
(3)複数の灸頭鍼および他の温熱療法との同時併用
7.艾球への点火
8.換気
9.事故発生時の対応
3 刺絡療法の安全対策(菅原正秋)
1.はじめに
2.安全上の問題
3.安全対策
(1)鍼具などの処理
(2)血液曝露対策
(3)施術野の処理
(4)環境およびリネンの消毒
4.(公社)全日本鍼灸学会における刺絡療法の取り扱い
4 皮内鍼療法・円皮鍼療法の安全対策(冨田賢一)
1.はじめに
2.有害事象の種類
3.有害事象のリスク因子
(1)患者側の因子
(2)施術者側の因子
4.安全対策・注意事項
(1)施術前
(2)施術時
(3)施術後
(4)除去および廃棄
5.事故発生時の対応
5 てい鍼療法と皮膚鍼療法の安全対策(福田晋平)
1.はじめに
2.使用する鍼
3.有害事象のリスク因子
(1)患者側の因子
(2)施術者側の因子
4.有害事象の予防策と対応策
(1)施術前
(2)施術中
(3)施術後
6 粒鍼療法の安全対策(福田晋平)
1.はじめに
2.有害事象発生のリスク因子
(1)患者側の因子
(2)施術者側の因子
3.有害事象の予防策
(1)施術前
(2)施術中
(3)施術後
4.有害事象発生時の対応
(1)施術中
(2)施術後
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書籍情報
- ISBN:9784263240991
- ページ数:266頁
- 書籍発行日:2024年7月
- 電子版発売日:2024年9月3日
- 判:B5判
- 種別:eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数:3
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