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- 病棟血糖管理マニュアル 第2版
商品情報
内容
本書は病棟患者の血糖管理を行う医師のためのマニュアルである。まず理論編で血糖管理の考え方を「理解」する。そのうえで20の練習問題や、筆者が経験した14の臨床症例を通じて、理論を実践で「使える」レベルにまで引き上げる。今回の改訂では症例を増やし、糖尿病診療情勢の変化に対応して資料編を大幅追加した。血糖管理を行うすべての医師必携の一冊である。
序文
第2版 序
初版から5年経過し,本書の考え方による血糖管理が次第に受け入れられてきたと感じている.
低血糖を起こさぬ血糖管理が重視されている.インクレチン関連薬の普及でSU薬やインスリンを減量できるようになった.しかし,インスリンが必要な症例では使用は必須である.日本ではリアルタイムのCGM(continuous glucose monitoring)ができる環境にない.しかし,血糖値がわかっても基本は正常値の確認であり,高血糖をみて補正のみを行うのは本末転倒である.インスリンを用いた場合の血糖変化を予測するには,本書で提唱するEXCEL表はやはり有効である.それを用いなくてもまず基礎インスリン分泌補充を行い,追加インスリン分泌補充は主食量による食事スライディングスケールを食直後に行い,最後に血糖値による補正を行う.初版をお読みの方も再度この点に留意しながらもう一度読んでいただければと希望する.
資料編では,持効型インスリンの使用普及に伴い,インスリン自己注射の説明例に加筆し,変更の際の注意を追加した.急性期はあまり作用の長いインスリンは用いにくい.
世界標準の観点で,2013年4月より診療と特定健診においてもHbA1cがNGSP値に一本化された.また血糖についてもglucoseという表記が受け入れられる気運にある.ブドウ糖に対するインスリン作用の評価が重要であるが,Matsuda indexについて成書となっていない説明も加筆した.ブドウ糖に対するインスリン作用を評価し安全で有効な血糖管理に寄与できれば幸いである.
2014年5月
埼玉医科大学総合医療センター
内分泌・糖尿病内科 教授
松田昌文
目次
はじめに
I.理論編
1.糖尿病とは
2.血糖管理の目標
3.病状に応じた血糖管理
4.インスリン分泌能とインスリン抵抗性、Matsuda index
5.治療時インスリン抵抗性absolute(IRI-abs)と治療時インスリン感受性delta(ISI-delta)
6.インスリン投与(作用)と血糖降下(結果)の関係
7.輸液に変化のある場合の考え方
8.ブドウ糖の注入率を変化させる方法
9.EXCEL表の使用方法
10.緊急の場合/シリンジポンプからのインスリン注入が難しい場合
11.Kの補充
12.スライディングスケ-ルは止めよう(で,どうしますか?)
13.人工膵臓、CGMとCSII
練習問題
II.実践編
安全で有効な医師指示を出すために
1.医師指示
2.低血糖を避けるために
3.急性期血糖管理インスリン注入アルゴリズム(Graphicプロトコ-ルを使う)
症例実践
4.糖尿病性ケトアシド-シス(これが治療できねばプロでない)
5.非ケトン性高浸透圧状態
6.急性膵炎(多量のインスリン注入が一時的に必要)
7.消化器外科手術(術後絶食が続く)
8.心血管外科手術(術後の輸液は少なめに)
9.整形外科手術(疼痛により高血糖)[Yale大学プロトコ-ル使用例]
10.整形外科手術(腎不全患者の壊疽による下肢切断)
11.糖尿病合併妊娠(ブドウ糖入り輸液が急増)
12.重症終末期の患者(急速な血糖低下)
13.比較的安定した終末期(持続インスリン注入例)
14.ステロイド使用の患者(血糖乱高下)
15.インスリノ-マによる低血糖
16.教育入院
17.体重の減量
III.資料編
1.インスリン注入プロトコ-ル(参考)
2.CSII装着方法
3.インスリン自己注射の説明(例)
4.糖尿病教室プログラム
5.教育入院クリティカルパス
6.輸液、食事、経管栄養剤のブドウ糖・炭水化物含量
7.ブドウ糖とインスリンの投与法と投与量計算式
8.血糖管理のポイント
9.CSII/静脈内持続インスリン注入(IV)/皮下注射の切替
10.皮下注射持効型インスリンの切替
11.電子カルテでのインスリン注射・服薬指示
12.糖尿病性ケトアシド-シス治療の際に代謝面で留意すること
13.在宅自己注射導入指導時の確認文書
練習問題の答
略語一覧と補足説明
文献
あとがき
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書籍情報
- ISBN:9784307101646
- ページ数:228頁
- 書籍発行日:2016年5月
- 電子版発売日:2020年2月5日
- 判:B6変型
- 種別:eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数:3
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