- m3.com 電子書籍
- がん支持医療テキストブック~サポーティブケアとサバイバーシップ
がん支持医療テキストブック~サポーティブケアとサバイバーシップ
日本がんサポーティブケア学会 (編) / 金原出版
商品情報
内容
「総論」には、がん診療に携わるすべての医療者が知っておくべき基礎的な知識・技術を、「各論」には各専門領域で精通しておくべき知識・技術を掲載。必要に応じて、職種specificな内容(看護師、薬剤師、放射線技師、理学・作業療法士、栄養士、臨床心理士などによる)を記載することで、各職種の考え方や役割が相互に理解できるテキストとした。質の高い支持医療を実践するために、がん診療に携わる医療者必読の一冊。
※本製品はPCでの閲覧も可能です。
製品のご購入後、「購入済ライセンス一覧」より、オンライン環境で閲覧可能なPDF版をご覧いただけます。詳細はこちらでご確認ください。
推奨ブラウザ: Firefox 最新版 / Google Chrome 最新版 / Safari 最新版
序文
序文
日本がんサポーティブケア学会(JASCC)は,2015 年2 月に登記・設立されました。ゼロからの出発ではありましたが,立ち上げから5 年間は順調に発展してまいりました。ただし,6 年目に入った2020 年春からSARS‒CoV‒2 pandemic の影響を受け,学術集会をはじめ,あらゆる会議がWeb 開催となり,physical distance は心の距離感にも影響を与えてきている印象を受けます。そういったなか,JASCC 部会に所属する医師ばかりでなく,看護師,薬剤師,栄養士,理学療法士自ら筆をとり,がんやがん治療の副作用で悩む患者を心身の両面から支えることを目的に,心をひとつにして「JASCC がん支持医療テキストブック」を作成することは誠に時宜を得たことと思います。
もう一つの目的は,エビデンスの少ない支持医療の領域で,がんを診療するすべての医療者が基礎的な知識・技術として知っておくべき内容を網羅し,支持医療の均てん化をはかることです。その評価として支持医療認定制度(仮称)が議論されており,近い将来は第1 回認定試験が実施できる体制がとれる予定です。本テキストは,支持医療の均てん化ならびに認定試験で評価される基本的な知識・技術を記載したものであります。
ここで,これまでJASCC のホームページ等で述べてきましたJASCC の理念,サポーティブケアの用語の整理とこれからのがん医療の在り方・方向性を検討したいと思います。
1.サポーティブケア(支持医療)の概念と用語
国の第2 期がん対策推進計画から「がんと診断された時からの緩和ケアの推進」が重点施策として盛り込まれ,第3 期でも分野別施策として継続して掲げられています。ただし,「緩和ケア」とは何を指すのかあいまいで,医学用語としては問題があります。
1)日本がんサポーティブケア学会の基本理念
JASCC では,そのミッション・ビジョンを検討するにあたり,「基本理念」において当初「がん医療における包括的な支持療法をその教育,研究,診療を通して確立し国民の福祉(Welfare)に寄与する。」と記載しておりました。サポーティブケア(supportive care;SC)の適切な日本語訳がなく,「包括的な支持療法」として理念を語りましたが,一般に「療法」の意は「治療の方法・しかた」を指します。それに対してSC は支持療法の対象となるがんに伴う症状や治療に伴う合併症の予防,診断,治療,終末期の治療から死後の家族のグリーフケアを含み,それを実施する医療者や体制を含めた用語でなければなりません。「緩和医療」に対峙するものとしては「支持療法」ではなく「支持医療」が適切であろうとJASCC では,この用語を使用することを勧めています。
2)国内外のがん関連学会の支持・緩和医療
欧州臨床腫瘍学会(European Society for Medical Oncology;ESMO)1)は,supportive care(SC)は「がんのすべてのstage(trajectory,軌跡)における患者・家族をサポートする医療」であり,一方,palliative care(PC,緩和医療)は「治癒が望めなくなった段階でのサポート」と定義しています。国際がんサポーティブケア学会(Multinational Association of Supportive Care in Cancer;MASCC)は,設立30 年を期してSC の定義ならびにその内容を詳細に検討し,「SC はがんと診断された時からがんのすべてのステージにおけるがんに伴う症状や治療に伴う合併症に対応するものであり,サバイバーシップも含む」としています2)。JASCC も同様の考え方のもと,がんに伴うCachexia,痛み,がん治療に伴うCINV,FN からサイコオンコロジー,サバイバーシップ/患者会・遺族家族支援部会まで17 の部会とPatient‒reported outcome(PRO),次項で述べるIntegration of oncology and palliative care(IOP),Onco‒cardiology など7 つのワーキンググループを設置して運営してきています(2022 年8 月現在
一方で,日本では上述のように行政をはじめ「緩和ケア」が広く使用されています。日本語の「ケア」は,世話や配慮,気配り,手入れやメンテナンスといった,きわめて広い行為を指し,狭義では,看護,介護を指すことが多いと思います。英語でいうmedical care あるいはhealthcare は,日本の「医療」にあたり,人の健康維持,回復,促進を目的とした諸活動全般を指しています。がん対策推進計画でいう「がんと診断された時からの緩和ケア」における緩和ケアは,「ケア」の広範な意味ではなく,医療機関,行政(介護・福祉)が関わる「ケア」であると考えるのが妥当です。Palliative care の日本語直訳は緩和ケアですが,支持医療同様,緩和医療と置き換えることができ,上述のサポーティブケア(支持医療)の概念からしますと,緩和ケア・緩和医療は支持医療に包含されます。
日本緩和医療学会(Japanese Society for Palliative Medicine;JSPM)は,1996 年に設立された25 年の歴史をもつ学術団体で,がん患者・家族に対し全人的ケアを目指し実績を積んできています。日本の医療者,患者・家族,一般人の緩和医療に対する言葉のイメージは,がんのtrajectoryの後半,すなわち終末期に近い患者を対象とした医療です。概念的には上述のように緩和医療は支持医療に包含されます。ただし,歴史のある,すでに日本の社会で広く使用されている緩和ケア,緩和医療という名称を一挙に支持医療に変えることは難しいと考えます。したがって,支持医療,緩和医療が目指すところは同じであり,また,支持医療の「支持」を普及させるためには,当面「支持・緩和医療」という名称を支持医療と同義語(interchangeably)で使用していくのが実際的ではないかと考えます。事実,欧米のがん関連学会学術集会では,本領域を「supportive/palliative care(SPC)」として抄録登録させる学会が多いようです。
3)Patient‒centered care,患者中心の医療
Jordan らは2018 年に,SC,PC に関するESMO としてのposition paper を出し,がん関連学会や世界保健機関(World Health Organization;WHO)のSC,PC の定義や守備範囲を紹介したうえで,がんと診断された時からがん患者の経過中,がんをターゲットとした治療(tumor‒directed treatment,がん治療)に並行してSC,PC を含んだ患者中心のケアpatient‒centeredcare を行うことを推奨しています3)。2021 年開催第6 回JASCC 学術集会,MASCC‒JASCC jointsymposium でもJordan は,patient‒centered care という用語を勧めていました。SC,PC,patient‒centered care と複数の用語が使用されていて混乱する可能性がありますが,概念としては多職種チームが,がんあるいはがん治療に伴う身体,精神・心理,社会・経済,スピリチュアルな障害やつらさを予防・治療するということであり,JASCC としては,その学会名にもあるようにサポーティブケア(支持医療)を使っていくことになります。
4)サポーティブケアに精通した医療人の育成とエビデンスの創出
日本緩和医療学会は専門医制度をもち,専門医を271 名(2021 年)認定していますが,がん診療を担っている全国の病院をカバーするには不十分です。また,そのバックグラウンドは精神科をはじめ内科系,外科系診療科の出身で緩和医療を専門としているか,他診療科と併任している場合もあります。さらにすべての専門医が,サポーティブケアの重要な役割の一つである,がん治療に伴う副作用に対して適切に対処できるトレーニングを受けているわけではありません。特に近年開発されている分子標的治療薬や免疫チェックポイント阻害薬は,従来の殺細胞性抗がん薬と異なるスペクトラムの副作用がみられ,その予防,診断と適切な治療が必要となっています。すなわち,がん治療を支えるサポーティブケアに精通した医療者の育成とがん診療病院への配置が大きな課題といえます。それはそのままエビデンス創出の欠如,ガイドライン作成の障害になっています。ハードルは高いですが,専門家の育成と同時進行で,科学性,倫理性,妥当性が保証された前向き臨床研究で本領域のエビデンスの創出とその成果をガイドラインに応用する努力が求められます。
2.今後のがん医療の進むべき道~がん治療とサポーティブケアの統合
1960 から70 年代にかけ,がん治療の基礎である手術,放射線,薬物療法が確立し発展してきました。これらは,がんを除去し抑制することにより治癒あるいは延命を目指した治療学の進歩でした。一方で,患者(宿主)側はがん治療が奏効し症状が改善し治癒・延命は得られますが,その代償としてがん治療による急性期ならびに慢性・晩期の有害反応に悩むことになります。がんと診断され,医師から病状説明が行われるなかで,患者・家族は精神的なショックを受け,さらにがん治療による有害反応に心身共に大きなストレスを受けますが,残念ながら患者を系統だって支援するシステムの構築,診療・教育・研究は不十分でありました。2007 年,がん対策推進基本法が施行され,がん対策推進計画の中で「早期から」あるいは「がんと診断された時から」の緩和ケアが明示されたことは画期的なことでありました。現在,これからのがん医療の方向性をintegration of oncology and palliative care(IOP,がん治療と緩和ケアの統合)4)として議論が進んでいますが,上記の用語整理が理解されればintegration of oncology and supportivecare(がん治療と支持医療の統合)がもっともふさわしいと考えます。
ただし,がん治療の歴史に比べサポーティブケアは歴史が浅く,人材が育成されていません。さらに,保険償還が十分でないためがん診療病院においても,本領域の専従医療者の雇用が難しく,公的研究費の配分が少ないため研究者も育っていない現状があります。結果として積極的に取り組む企業も限られています。これらを打破するためにも,がんと診断された時からがん治療とサポーティブケアが車の両輪のごとく有機的に施行され,患者を中心とした多診療科・多職種からなるチームによる患者中心の医療が展開されることが求められます。そのためにも前項1)~4)に記載しましたように,がん治療に匹敵するサポーティブケアの専門医療者の人材育成と診療エビデンスの創出は喫緊の課題であり,JASCCの重要なミッションであります。
本テキストはこれらのニーズに応えられるツールとして機能するはずです。ただし,本領域は教育・研究・診療すべての面において発展途上であり,新規の情報を入れて継続的にテキストを刷新し,より充実したものにしていかなければなりません。本書を参照・利用いただき,評価のうえ率直な意見を歓迎いたします(日本がんサポーティブケア学会事務局jascc@jascc.jp)。
最後に,編集委員長として企画からテキストの内容のチェック・調整を精力的に実施いただいた渡邊清高・石黒洋両教授,ならびにタイトなスケジュールのなかで,編集委員長と執筆者間の連絡,体裁の調整等に日夜尽力いただいた金原出版の佐々木瞳女史,柴田龍之介氏に深謝いたします。
2022年8月
JASCCがん支持医療テキストブック監修
(日本がんサポーティブケア学会 顧問,前理事長)
田村 和夫
目次
Ⅰ 総論
1がんが生体に及ぼす影響
A. がんの自然史(軌跡,trajectory)
1)がんの自然史
2)がんの生物学的な軌跡
3)がんと共に生きる患者の軌跡
4)がんの自然史を知る意義
B. 食欲不振,倦怠感,悪液質
1)がんと食欲不振
2)がんと倦怠感
3)がん悪液質
C. がん疼痛
1)痛みの発生と感覚
2)痛みの病態による分類
3)痛みのパターンによる分類
4)がん疼痛の疫学
5)内科的治療法
6)専門的治療法
・ 看護師の関わり
・ 薬剤師の関わり
・ 小児科医の関わり
2 がん患者が求めるもの
A. 生命予後,QOL,平均余命/健康寿命
1)全人的な視点
2)平均余命と健康寿命
3)医療のエンドポイント設定
4)根拠に基づく医療の考え方
5)物語と対話による医療の考え方
6)共有意思決定
7)QOL/PRO
3 支持医療総論
A. 内科的治療
1)「支持医療」とは
2)「支持療法」の発端
3)「 支持医療」における介入側と被介入側の相互関連
4)「 支持医療」における代表的な支持療法薬の導入と変遷
5)がん悪液質
B. 放射線治療
1)放射線治療計画
2)放射線治療技術
3)放射線治療の目的
4)有害事象
5)おわりに
・ 看護師の関わり
・ 放射線技師の関わり
・ 医学物理士の関わり
C. 外科的治療
1)がん治療における手術療法
・ 看護師の関わり
・ 薬剤師の関わり
D. 精神科的治療
1) がんの経過中にみられる代表的な精神疾患とその治療
・ 看護師の関わり
・ 薬剤師の関わり
E. 骨転移と骨の健康
1)骨転移
2)骨の健康
・ 整形外科医の関わり
・ 放射線治療医の関わり
・ 薬剤師の関わり
・ 作業療法士の関わり
F. リハビリテーション
1)リハビリテーション診療の必要性
2) がんのリハビリテーション診療の定義と病期別の役割
3) がんのリハビリテーション診療のエビデンス
4) がんのリハビリテーション診療の実際
5)リスク管理
・ リハビリテーション科専門医の関わり
・ 理学療法士の関わり
・ 作業療法士の関わり
・ 言語聴覚士の関わり
G. 栄養療法
1)総論
2)栄養スクリーニングとアセスメント
3)抗がん治療時の栄養療法
4) 高度進行がん・終末期症例に対する栄養療法
・ 薬剤師の関わり
・ 管理栄養士の関わり
H. 東洋医学的治療(漢方,鍼灸)
1)支持医療に漢方を用いるメリット
2)エビデンスと診療ガイドライン
3) 副作用をきたす代表的生薬:甘草,黄芩漢方
4)症候編
5)処方編
鍼灸
1)鍼灸治療とその適応症
2)鍼灸治療の実際
3)鍼灸の作用機序
4) がんの鍼灸治療に関するガイドライン
5) 埼玉医科大学東洋医学科でのがん患者に対する鍼治療の実際
Ⅰ. 補完代替療法
1)補完代替療法とは
2)がん医療現場における利用実態
3)補完代替療法の科学的根拠
4)補完代替療法の注意点
4 がんと喫煙
1)タバコ煙中の発がん性物質
2)発がんの機序
3)タバコとがんの疫学
4)禁煙の効果
5)喫煙と重複がん
6) 新型タバコ(電子タバコ・加熱式タバコ)について
・ 医師の関わり
・ 看護師の関わり
・ 薬剤師の関わり
5 支持医療の担い手とコミュニケーション
A. チーム医療・地域包括ケア・TeamSTEPPs
1) がん医療におけるコミュニケーションの重要性
2)医師・患者間のコミュニケーション
3) 支持医療におけるチーム医療の必要性
・ 医師の関わり
・ 看護師の関わり
・ 薬剤師の関わり
・ 患者・当事者の関わり
6 年齢と支持医療
A. 小児・AYA
1)小児がんの特徴
2)急性期有害事象とその対策
3) 晩期合併症およびフォローアップケア
4)小児の緩和ケア
5)AYA 世代のがん
・ 看護師の関わり
・ 臨床心理士の関わり
B. 高齢者
1) わが国の現状と高齢者のがん診療の考え方
2)高齢者総合的機能評価
3)高齢者がん診療のプロセス
4)ASCO 老年腫瘍学ガイドライン
5)わが国におけるガイドライン
6)今後の取組み
・ 看護師の関わり
・ 薬剤師の関わり
・ 理学療法士の関わり
・ 公認心理師の関わり
7 サバイバーシップ
A. グリーフケア・家族遺族支援
1)はじめに
2)家族ケア
3)遺族ケア
4)おわりに
8 社会・経済
A. 就労・経済的支援
1)就労支援
2)経済的支援
・ 医師の関わり
・ 看護師の関わり
・ ソーシャルワーカー・相談員の関わり
・ 薬剤師の関わり
・ 理学療法士・作業療法士・言語聴覚士の関わり
・ 管理栄養士の関わり
・ 事務職の関わり
9 施設整備
A. 支持医療を支える院内インフラ整備
1)レジメン管理
2) 経静脈抗がん薬投与における血管確保
3) 高齢者機能評価とがんリハビリテーション
B. 支持医療supportive oncology のデリバリー~支持医療科という独立単科での試み~
1)「支持医療科」という試み
2) がんサポーティブケアのスペシャリスト"onco⊖generalist"
3) oncologic emergency(acute palliative)careunit/onco⊖hospitalist
4)がんサバイバーシップセンター
5)まとめ
10 トピック
A. がん支持療法におけるpatient‒reportedoutcome
1)PRO とは
2)電子患者日誌の可能性
3)症状評価基準の標準化
4)電子患者日誌の運用上注意
5) 電子患者日誌普及における日本の課題
・ 医師の関わり
・ 薬剤師の関わり
B. がん治療と緩和ケアの統合(integration ofoncology and palliative care)
1)がん患者へのケアデリバリー
・ 看護師の関わり
・ 薬剤師の関わり
C. 抗がん薬曝露対策
1)曝露対策の背景
2)ハザーダス・ドラッグの概念
3) 曝露予防対策の考え方 ~ヒエラルキーコントロール~
4)抗がん薬曝露の経路と機会
5) 抗がん薬の職業性曝露による健康への影響
6)曝露対策で推奨される環境・物品等
7)廃棄時の曝露対策
8) 患者の排泄物・体液/リネン類の取り扱い
9) HD がこぼれた時(スピル時)の曝露対策
10)職員の管理・教育・研修
11)まとめ
・ 医師の関わり
・ 薬剤師の関わり
・ 看護師の関わり
D. Gene awareness:遺伝医療からがんゲノム医療まで
1)はじめに
2)Gene awareness とは
3) 遺伝性腫瘍に関するGene awareness を阻む主治医側の心理
4) クライエントへの声掛けのキーワード
・ 認定遺伝カウンセラー®の関わり
・ 看護師の関わり
・ 乳腺外科医の関わり
・ 薬剤師の関わり
・ 腫瘍内科医の関わり
11 支持医療の研究
1)はじめに
2) 支持医療関連研究における言葉の定義
3) 介入の種類とエンドポイント設定について
4) 支持療法・緩和治療領域における臨床試験
5)おわりに
・ メディカルスタッフの関わり
・ 薬剤師の関わり
Ⅱ 各論
1 高次機能:認知・情動
1)総論
2)症状
3)評価
4)マネジメント・ケア
・ 看護師の関わり
・ 作業療法士の関わり
2 皮膚
A. 脱毛
1)がん薬物療法による脱毛
2)おわりに
・ メディカルスタッフの関わり
・ 薬剤師の関わり
・ MSWの関わり
B. 血管外漏出への対策
1) 抗がん薬の血管外漏出についての一般的事項
2)組織障害の強さによる薬剤の分類
3)血管外漏出の予防とリスク因子
4)血管の確保
5)血管外漏出の早期発見のポイント
6)帰宅後の注意で(抗がん薬投与後)
7)血管外漏出に対する具体的処置対応
8)血管外漏出後の患者に対して
・ 看護師の関わり
・ 薬剤師の関わり
C. アピアランスケア
1)皮膚障害
2)爪障害
3)手足症候群
4)患者支援のポイント
・ コメディカルの関わり
・ 看護師の関わり
3 感覚器
A. 聴覚・嗅覚・視覚
1)がん薬物療法による聴覚毒性
2)がん薬物療法による嗅覚障害
3)視覚障害
B. 味覚
1)総論
2)疫学・予後
3)原因・病態生理
4)診断
5)具体的な対応
・ 看護師の関わり
・ 薬剤師の関わり
C. 末梢神経障害
1) がん薬物療法による慢性の末梢神経障害
2)その他のがん患者の末梢神経障害
・ 薬剤師の関わり
・ リハビリ療法士の関わり
4 歯科・口腔
A. 口腔粘膜障害,骨髄抑制期の口腔感染症,顎骨壊死
1)総論
2)口腔粘膜炎
3)骨髄抑制期の口腔感染症
4)薬剤関連顎骨壊死
・ 看護師の関わり
・ 薬剤師の関わり
5 消化器
A. 消化管
1)総論
2)下痢
・ 看護師の関わり
・ 薬剤師の関わり
B. 肝胆膵
1)肝・胆道系の障害
2)膵臓の障害
・ 看護師の関わり
・ 薬剤師の関わり
C. 悪心・嘔吐
1)総論
2)各論
・ 看護師の関わり
・ 薬剤師の関わり
6 心・血管・リンパ
A. 心機能障害(心不全)
1) 心機能障害(心不全)とそのマネジメント
・ メディカルスタッフの関わり
・ 薬剤師の関わり
B. 線溶・凝固異常
1)悪性腫瘍に伴う線溶・凝固異常
2)疫学
3)リスク因子
4) 代表的な線溶・凝固異常の診断と治療
・ 薬剤師の関わり
C. リンパ浮腫
1)リンパ浮腫
2)がんの進行による浮腫
・ 医師の関わり
・ 看護師の関わり
・ 理学療法士の関わり
・ 作業療法士の関わり
7 呼吸器
A. 上気道・下気道
1)気道狭窄
2)胸水貯留
3)気道出血
・ 薬剤師の関わり
8 泌尿・生殖器
A. 腎障害・血尿・尿酸
1)腎障害
2)血尿
3)尿酸
・ 薬剤師の関わり
9 がん・生殖医療
1)女性
2)男性
3)小児
・ がん治療医の関わり
・ 生殖医療医の関わり
・ 看護師の関わり
・ 薬剤師の関わり
・ 心理士の関わり
10 内分泌・代謝(免疫関連有害事象,放射線療法,手術療法などがん治療に伴うもの)
A. 視床下部・下垂体
1)視床下部・下垂体の病態生理
2)下垂体機能低下症の診断
3) 免疫関連有害事象としての下垂体機能低下症について
4)ICI による下垂体機能低下症の治療
・ 看護師の関わり
・ 薬剤師の関わり
B. 甲状腺
1)一般的事項(基礎から臨床)
2)病態生理から診断
3)リスク因子
・ 薬剤師の関わり
・ 看護師の関わり
C. 副腎
1)総論
2)ICI による副腎機能低下症の頻度
3)発生時期
4)臨床症状
5)診断
・ 薬剤師の関わり
・ 看護師の関わり
D. 高血糖・低血糖
1)がん薬物療法による高血糖
2)がん薬物療法における低血糖
3) その他のがん患者における高血糖・低血糖
・ 薬剤師の関わり
・ 看護師の関わり
・ 栄養士の関わり
14 血液
A. 電解質異常(ナトリウム,カリウム,カルシウム)
1)低ナトリウム血症
2)低カリウム血症
3)高カルシウム血症
・ 薬剤師の関わり
B. 代謝性アシドーシス
1)アシドーシスとは
2)呼吸性アシドーシス
3)代謝性アシドーシス
4) 代謝性アシドーシスにおけるアニオンギャップ
5) がん患者における代謝性アシドーシス
6)代謝性アシドーシスの治療
・ 臨床検査技師の関わり
C. 貧血,血小板減少
1) がん治療の副作用としての貧血と血小板減少
2) がん治療の副作用以外の貧血と血小板減少
D. 血球増多
1)白血球増多
2)多血症
3)血小板増多
12 感染症・発熱性好中球減少症
1)発熱性好中球減少症
2)FN 以外の感染症対策
・ 看護師の関わり
13 自己免疫疾患・免疫関連有害事象(内分泌・代謝を除く)
1)発生機序と臨床的特徴
2)発見,診断と治療
3)経過と予後
・ 薬剤師の関わり
・ 看護師の関わり
・ 管理栄養士の関わり
14 腫瘍随伴症候群
1)概念
2)代表的なPNS とその臨床的特徴
3)神経症候群におけるメカニズム
4) 免疫チェックポイント阻害薬による神経症候群の増悪
5)神経症候群における治療
・ 薬剤師の関わり
・ 看護師の関わり
15 腫瘍緊急症・オンコロジーエマージェンシー(FN 除く)
1)代謝性障害
2)構造性障害
3)抗悪性腫瘍薬の副作用
略語一覧
索引
コラム
・ がん患者の同化抵抗性と医原性低栄養
・ がんサポーティブケアにおけるTeam STEPPS
・ 看護師の関わり がん研究会有明病院の場合
・ COVID⊖19 とがんサポーティブケア
・ 合成ステロイドホルモンの開発
便利機能
- 対応
- 一部対応
- 未対応
-
全文・
串刺検索 -
目次・
索引リンク - PCブラウザ閲覧
- メモ・付箋
-
PubMed
リンク - 動画再生
- 音声再生
- 今日の治療薬リンク
- イヤーノートリンク
-
南山堂医学
大辞典
リンク
- 対応
- 一部対応
- 未対応
対応機種
-
iOS 最新バージョンのOSをご利用ください
外部メモリ:12.4MB以上(インストール時:36.3MB以上)
ダウンロード時に必要なメモリ:49.6MB以上
-
AndroidOS 最新バージョンのOSをご利用ください
外部メモリ:12.4MB以上(インストール時:36.3MB以上)
ダウンロード時に必要なメモリ:49.6MB以上
- コンテンツのインストールにあたり、無線LANへの接続環境が必要です(3G回線によるインストールも可能ですが、データ量の多い通信のため、通信料が高額となりますので、無線LANを推奨しております)。
- コンテンツの使用にあたり、m3.com電子書籍アプリが必要です。 導入方法の詳細はこちら
- Appleロゴは、Apple Inc.の商標です。
- Androidロゴは Google LLC の商標です。
書籍情報
- ISBN:9784307204439
- ページ数:304頁
- 書籍発行日:2022年10月
- 電子版発売日:2022年10月5日
- 判:B5判
- 種別:eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数:3
お客様の声
まだ投稿されていません
特記事項
※ご入金確認後、メールにてご案内するダウンロード方法によりダウンロードしていただくとご使用いただけます。
※コンテンツの使用にあたり、m3.com 電子書籍が必要です。
※eBook版は、書籍の体裁そのままで表示しますので、ディスプレイサイズが7インチ以上の端末でのご使用を推奨します。