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- 外陰がん・膣がん治療ガイドライン 2015年版
商品情報
内容
上皮性腫瘍である外陰癌と腟癌を中心に、婦人科腫瘍医が診療する機会のある希少癌として外陰パジェット病、さらに悪性黒色腫を対象とした計16のCQを収載している。
進行期分類、組織学的分類、手術療法、放射線治療などを解説した「本ガイドラインにおける基本事項」、治療の流れが一目でわかるフローチャートも充実。
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序文
日本婦人科腫瘍学会のガイドライン委員会が2002年に設置され,宇田川康博委員長と八重樫伸生副委員長のご尽力によって,初版の『卵巣がん治療ガイドライン2004年版』,『子宮体癌治療ガイドライン2006年版』,そして『子宮頸癌治療ガイドライン2007年版』が刊行され,その後改訂を経て,それぞれ最新の2015年版,2013年版,2011年版が臨床の現場で活用されています。この中で,子宮頸癌に関する治療ガイドラインの再度の改訂が本委員会で検討され,当初,改訂版に新たに組み込まれる予定でありました外陰癌と腟癌の治療指針が国際的にも明示されていない実状を踏まえ,本学会の4つ目の治療ガイドラインとして,ここに初版となる『外陰がん・腟がん治療ガイドライン2015年版』を上梓する運びとなりました。2013年11月28日に開催された第1回作成委員会では,歴代委員長,委員長,副委員長,小委員長,委員,幹事をあわせた18名によって,新たな治療ガイドラインの方向性を決定致しました。委員には,日本病理学会と日本放射線腫瘍学会からもご推薦を頂きました。最後の2015年5月15日までに7回の作成委員会を開催し,その間にホームページ上でパブリック・コメントを会員に募集し,また第56回学術講演会(2014年7月17日:宇都宮市,鈴木光明会長)においてコンセンサス・ミーティングを実施し,最終段階として27名の委員によって構成される評価委員会で検討致しました。この2年足らずの作業工程において,国内外の外陰がん・腟がんの治療に関するデータを渉猟し,また現在のわが国における叡智を結集し,最終的に日本の実地治療に最も適合し得ると考えられる治療指針を16項目にわたって提示致しました。本ガイドラインが,外陰がん・腟がんの治療にあたる医療従事者にとって必携の書となり,それが患者さんとそのご家族にとって最良の結果が得られることにつながるものと確信しております。
今回の治療ガイドラインでは,以下の内容を要点と致しました。
1. 上皮性腫瘍である外陰癌と腟癌を中心にCQ を設定し,婦人科腫瘍医が診療する機会のある希少癌として外陰パジェット病,さらに悪性黒色腫を対象としましたので,これら全てを包含し,外陰がんと腟がんの用語を用いました。
2.本章の前の「本ガイドラインにおける基本事項」では,本文の理解をより促すために,進行期分類,組織学的分類,手術療法,放射線治療,ならびに化学療法の解説を設けました。
3.基本事項の中で,特に,外陰癌と腟癌の臨床進行期分類の歴史的背景に触れ,2014年に日本産科婦人科学会で採用となりました分類を掲載し,リンパ節の名称と定義も整理しました。また,外陰悪性黒色腫では,独自の進行期分類が確立していないことを受けて,皮膚悪性黒色腫のTNM分類を準用致しました。
4.組織学的分類では,いずれにも本邦独自のものがないことから,長く用いられてきた2003年のWHO分類,2014年に改訂された新分類の両者を原文のまま掲載し,外陰と腟の上皮内腫瘍については両分類の相違の解説を加えました。
5.手術療法と放射線治療では,日本語と英語の用語の表記を整理し,さらに,前者で汎用される切除マージンと外科的切除断端の用語を規定しました。
最善を尽くして完成させたガイドラインでありますが,日々の臨床の進歩・発展は目覚ましく,本学会会員諸氏,本書を手にされた多くの方々,そしてご後援頂いた日本産科婦人科学会,日本産婦人科医会,婦人科悪性腫瘍研究機構,日本放射線腫瘍学会,日本病理学会,日本皮膚科学会,日本形成外科学会にご叱正を請いながら,次の改訂に繫げていくことは申すに及びません。
今回の作成にあたり,宇田川康博名誉教授,八重樫伸生教授のおふたりの歴代委員長には常に貴重で的確なご助言を頂きました。また,作成のパートナーである三上幹男副委員長,そして,齋藤俊章小委員長,田畑 務担当幹事,永瀬 智主幹事,金内優典編集幹事,執筆者各位の懸命且つ献身的なご尽力に深甚なる謝意を表します。さらに,吉川裕之理事長をはじめ,理事会,代議員会,会員の皆様の暖かいご支援に心からお礼申し上げます。最後に,編集の過程で昼夜を問わずご苦労頂いた本学会事務局の安田利恵さん,ならびに金原出版株式会社編集部の安達友里子さんをはじめ関係の方々に感謝申し上げます。
2015年6月
日本婦人科腫瘍学会ガイドライン委員会
委員長 片渕 秀隆
目次
フローチャート1 外陰癌の治療:原発巣の取り扱い
フローチャート2 外陰癌の治療:鼠径リンパ節の取り扱い
フローチャート3 外陰癌の治療:遠隔転移・再発の取り扱い
フローチャート4 腟癌の初回治療
フローチャート5 原発性外陰パジェット病の初回治療
本ガイドラインにおける基本事項
I.進行期分類
II.組織学的分類
III.手術術式
IV.放射線治療
V.化学療法
第1章 ■ ガイドライン総説
第2章 ■ 外陰癌
総説
CQ01 外陰上皮内腫瘍(VIN)に対して推奨される治療は?
CQ02 広汎外陰切除術の適応と術式は?
CQ03 縮小手術の適応は?
CQ04 周辺臓器に浸潤が及ぶ局所進行例に対して推奨される手術療法は?
CQ05 リンパ節郭清の適応と範囲は?
CQ06 センチネルリンパ節生検によりリンパ節郭清を省略できるか?
CQ07 放射線治療の適応と方法は?
CQ08 化学療法の適応は?
CQ09 治療後の経過観察は?
CQ10 再発に対して推奨される治療は?
第3章 ■ 腟癌
総説
CQ11 腟上皮内腫瘍(VAIN)に対して推奨される治療は?
CQ12 放射線治療の適応と方法は?
CQ13 手術療法の適応と方法は?
CQ14 治療後の経過観察は?
第4章 ■ その他の外陰がん・腟がん
総説
CQ15 原発性の外陰パジェット病に対して推奨される治療は?
CQ16 悪性黒色腫に対して推奨される治療は?
第5章 ■ 資料集
I 抗(悪性)腫瘍薬の有害事象一覧
II 略語一覧
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書籍情報
- ISBN:9784307301220
- ページ数:112頁
- 書籍発行日:2015年8月
- 電子版発売日:2019年10月23日
- 判:B5判
- 種別:eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数:3
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