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レジデントノート増刊 Vol.24 No.2 厳選!日常治療薬の正しい使い方~作用機序から納得!外来・病棟の処方に自信がもてる30テーマ

  • ページ数 : 264頁
  • 書籍発行日 : 2022年3月
  • 電子版発売日 : 2022年3月22日
5,170
(税込)
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商品情報

内容

レジデントノート好評連載がupdateされ,珠玉の1冊に!日常診療でよく使う薬の作用機序・使い分けが,具体的な処方例と併せてよくわかる!研修医の方にも,わかりやすく教えたい指導医の方にもオススメ!

※本製品はPCでの閲覧も可能です。
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序文


本書はレジデントノート月刊の連載「よく使う日常治療薬の正しい使い方」で掲載した30 本の記事を,内容を更新して1 冊にまとめたものです.この連載は月刊のなかで最も長く続いているトピックです.月刊誌の後半に数ページで掲載されており,ベージュの背景に比較的専門性の高い記事が図表とともに解説されています.一見して地味,あるいは難解そうでありながら,研修医の先生にとっては専門医や指導医になるために押さえておきたい知識や処方実例がわかりやすく載っています.また,家庭医療・総合診療の指導医として日常診療で幅広く多彩な患者さんを診ている立場としても,短時間で効率よくポイントをつかめるこの連載は大変役に立っています.

この連載を「まとめて書籍化してほしい」という希望が臨床現場で奮闘している先生方から数多く寄せられるのは至極当然と思いました.ところが,各疾患の治療薬の進歩は実に目覚ましく,10年経てば治療法自体が大きく変わったものも数多くみられます.例えば,家庭医療・総合診療の外来では糖尿病の初発での治療薬選定や,増悪時の変更は日常的に求められています.DPP-4阻害薬の登場は2型糖尿病の治療の第一選択薬,第二選択薬の選び方を大きく変えました1).メトホルミン内服だけで血糖悪化したときの追加薬としてスルホニルウレア(SU)薬では体重増加や低血糖リスク増加が懸念されていたのが,DPP-4阻害薬の登場により,その副作用を減らせる選択肢として位置づけられました2).続いて,GLP-1 アナログの注射製剤の登場は2型糖尿病治療における食欲抑制や体重コントロールの実現として医師も患者も期待感をもって外来診療を行えるようになり,インスリン注射だけでの体重増加副作用に悩むことから脱却する大きな飛躍的進歩となりました.さらに昨年からはGLP-1アナログの内服薬も登場し,治療実績を蓄えた同薬がついに「注射だけはしたくない」と導入に二の足を踏んでいた患者さんたちにも届けられるようになりました.またさらに続いてSGLT2阻害薬の登場は,血糖だけでなく体重是正や合併症予防に大きく貢献することとなりました3).ただ,同時に新薬の登場は,生体に効果を発揮するメカニズムをよく理解したうえで副作用発生に十分に注意しなければなりません.その時々でタイミングよく読者にわかりやすい情報を届けてきたこの連載シリーズですが,書籍化にあたっては内容の見直しが必要でした.

糖尿病治療薬だけでもこれだけ変遷しており,各疾患への薬物療法について初期臨床研修医からよく質問されたのは「種類が多すぎて何から薬を出したらよいのかわからない」というものでした.さらに令和2年度からはじまった初期臨床研修中の「外来診療実習」は,慢性疾患の管理を一般内科・一般外科・小児科の指導医のもとで学ぶという実践的課題をこなすカリキュラムであり,初期臨床研修医を悩ますこととなりました.というのも慢性疾患を有する患者さんを診る外来では,入院医療と異なり限られた時間内で決断をしなければならず,経験の少ない初期臨床研修医にとって多数ある治療薬のなかからどう処方するのが最もよいかを考えることは大変大きな壁となっているのです.しかも患者さんの病態や生活パターンに合った個別処方を決定するためのコツまでとなると,通常の教科書などには書かれていないため悪戦苦闘する研修医が目立っています.

こういったニーズにこたえるべく,「紹介する治療薬の刷新」「処方パターン実例の見直し」を執筆者の先生方にお願い申し上げ本増刊号を刊行することに至りました.唯一ご注意いただきたいのは,本増刊号の処方例はあくまで「一処方例」として参照いただきたいという点です.他の処方例がないわけではありません.また公正を期すため,執筆者には利益相反の有無を確認しながら例示していただいています.

読者の皆様方におかれましては,興味ある分野からお読みいただくほか,全体をざっと眺めていただくことで現在最も一般的な治療薬の使い方のコツを幅広く知っていただくなど,それぞれのニーズに合った使い方をおすすめいたします.さらに,外来診療実習を担当する指導医の先生におかれましては,本増刊号を診察室に1冊置いていただき,初期臨床研修医の自己学習およびフィードバック時にご活用いただけると,実りある研修を提供できるかと思います.


引用文献

1)齊木 亮,他:第一選択薬としての DPP-4阻害薬の位置づけ.月刊糖尿病,8:54-55,2016

2)Mishriky BM, et al:The efficacy and safety of DPP4 inhibitors compared to sulfonylureas as add-on therapy to metformin in patients with Type 2 diabetes: A systematic review and meta-analysis. Diabetes Res Clin Pract, 109:378-388, 2015(PMID:26059071)

3)6 薬物療法.「糖尿病治療ガイド2020-2021」(日本糖尿病学会/ 編著),pp58-77,文光堂,2020


2022年2月

赤穂市民病院 総合診療科,レジデントノート編集委員
一瀬直日

目次

序/一瀬直日

Color Atlas

第1章 糖尿病・内分泌代謝

1. SGLT2阻害薬の正しい使い方/木村友彦,金藤秀明

2. インクレチン関連薬の使い方

 ① DPP-4 阻害薬/坂根直樹

 ② GLP-1 受容体作動薬/坂根直樹

3. 甲状腺疾患に対する薬の正しい使い方/和栗雅子

4. 脂質異常症治療薬の使い方―動脈硬化性疾患予防ガイドライン改訂と合わせて―/吉田雅言

5. 尿酸降下薬の正しい使い方/藏城雅文

第2章 消化器

1. 慢性便秘症治療薬の正しい使い方―新規便秘症治療薬の適切な使用方法をマスターする―/味村俊樹

2. プロトンポンプ阻害薬の正しい使い方/鈴木秀和

第3章 呼吸器

1. COPD治療薬の正しい使い方/倉原 優

2. 鎮咳薬・去痰薬の新しく正しい使用方法/田中裕士

第4章 循環器

1. 降圧薬の正しい使い方/又吉哲太郎

2. 抗不整脈薬の正しい使い方―不整脈と抗不整脈薬のイメージをつかみ,苦手意識を払拭しよう―/西山 慶

3. 心不全治療薬の正しい使い方―臨床シナリオに沿って心不全に対する薬をどう使うか―/猪又孝元

4. 狭心症治療薬の正しい使い方―使用目的を明確に考えよう―/中川義久

5. 知っておきたい抗凝固薬の使い方―古きよきワルファリンからDOAC の特徴まで―/有田卓人,山下武志

第5章 腎臓・泌尿器

1. 利尿薬の正しい使い方/安田 隆

2. 急性腎障害(AKI)・急性腎不全に対する薬の使い方/和田健太朗

3. 排尿障害治療薬の使い方―症状をよく聞こう―/伊藤直樹

第6章 精神・神経系

1. 睡眠薬の正しい使い方/井上幸代

2. 抗てんかん薬の正しい使い方/上利 大,神 一敬

3. Parkinson 病治療薬の正しい使い方/渡辺宏久

4. 明日からの臨床に使える! せん妄に対する薬の適切な使い方/井上真一郎

5. 日常診療における片頭痛治療薬の使い方―急性期治療薬と予防療法薬について―/大熊壮尚

第7章 感染症

1. 抗インフルエンザ薬の正しい使い方―患者に応じて使い分ける―/関 由喜,菅谷憲夫

2. 小児のかぜに対する薬の正しい使い方/堀越裕歩

3. 高齢者に対するワクチンの使い方/永井英明

第8章 炎症・免疫・骨

1. 解熱鎮痛薬の使い方―“解熱”にフォーカスをあてて―/今本俊郎

2. がん性疼痛治療薬の使い方/杉原有希,木澤義之

3. 小児・成人のアナフィラキシーへの正しい薬の使い方―エピペン® の使用法,正しい使用のタイミング,わかります!?―/白髪宏司

4. 骨粗鬆症治療薬の正しい使い方-選び方のコツと注意点-/野津雅和,山内美香


索引

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書籍情報

  • ISBN:9784758116787
  • ページ数:264頁
  • 書籍発行日:2022年3月
  • 電子版発売日:2022年3月22日
  • 判:B5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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