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基本がわかる 漢方医学講義
日本漢方医学教育協議会 (編) / 羊土社
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内容
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序文
はじめに
日本漢方医学教育協議会と本書出版について
「日常診療で漢方を活かすことができる臨床医」の育成を目的とし,全国82医学部の漢方医学教育担当者によって,日本漢方医学教育協議会が2015年に発足されました.この時期は,全国医学部が国際基準を満たす新カリキュラム作成に取り組み,卒後教育においては新専門医制度の議論が盛んに行われている時期でもありました.
本協議会では,学生にとって習得可能であり,全国医学部において実施可能な漢方医学教育の確立を目指し,漢方専門家ならびに教育専門家にも参画いただきグループワークを重ねてきました.その結果,2016年に漢方医学教育基盤カリキュラム2016が作成されました.この基盤カリキュラム2016は,医学教育モデルコアカリキュラム(平成28年度改訂版)に記載される「薬物治療の基本原理 :漢方医学の特徴や,主な和漢薬(漢方薬)の適応,薬理作用を概説できる」に準拠し,卒業時の到達目標を大学間で共有したカリキュラムとして構築されています.各大学において基盤カリキュラム2016にさまざまな工夫と教育手法が加えられ,それぞれ特色ある漢方医学カリキュラムになります.
続けて本協議会では,講義用モデルスライドおよび講義ガイドの作成に向けたグループワークを行いました.本書は本協議会で作成された講義用モデルスライドおよび講義ガイドに基づいて,医学部学生および医療系大学の学生にわかりやすく,医師,医療職の方々にも役立つように工夫し編集されたものであります.
なお,本書はわが国の伝統医学である漢方医学を理解しやすくするため,用語やその概念についてはできるだけ混乱をきたさないよう配慮しました.また,漢方医学と対比されることが多い中医学については,両医学の理解に混乱をきたさないよう別項として掲載しました.
ぜひ本書をきっかけに,わが国の伝統医学である漢方医学に興味をもっていただき,日常診療で漢方を活かすことができる臨床医になっていただければ幸いです.
2020年10月
日本漢方医学教育協議会
目次
はじめに
漢方医学卒前教育の基盤カリキュラム2016
日本漢方医学教育協議会 参加大学,顧問・幹事一覧
第1章 漢方医学の歴史
1“ 漢方”の語源
[1]“ 漢方”の語源
[2]“ 漢方”ということばが使われはじめた時代背景
2 中国医学の歴史
[1] 中国の三大古典
[2] 唐代,宋代の中国医学
[3] 金元医学
[4] 明清代,現代の中国医学
Advanced 日本における医療用漢方製剤の出典
3 漢方医学の発展
[1] 中国伝統医学の伝来と漢方医学の発展
[2] 近代以降の日本の医学における漢方の位置づけ
第2章 漢方医学の基本理論と診察
1 証の概念
[1] 証の定義
[2] 方証相対と随証治療~漢方医学の診療と治療の関係~
[3] 漢方医学と西洋医学との違い
[4] 漢方薬と西洋薬との違い
column 漢方医学と中医学との違い
2 基本理論
1 基本理論の概略
[1] 漢方医学の基本理論の概略
column 八綱
2 陰陽と虚実・寒熱・表裏
[1] 陰陽
[2] 虚実
[3] 寒熱
[4] 表裏
column 体質強壮は勝ち組,体質虚弱は負け組?
Advanced 寒熱のさまざまな使い方
3 六病位
[1] 六病位にみる急性熱性疾患の時間的推移
[2] 六病位の漢方医学的特徴と主な臨床症状
[3] 傷寒の発症と進展
column 六病位の順序に関する議論 /漢方医学では太陽病は表熱証
4 気血水
[1] 気血水の概念と役割
[2] 気の失調で現れる症状とその治療
[3] 血の失調で現れる症状とその治療
[4] 水の失調で現れる症状とその治療
Advanced 瘀血の診断基準
5 五臓
[1] 五臓の概念
[2] 五臓の異常と臨床症状
3 診察法
1 四診~4つの診察法~
[1] 漢方医学の診察法: 四診
[2] 「同病異治」と「異病同治」
2 望診
[1] 全身の望診
[2] 舌診
3 聞診
[1] 聞診の基本
4 問診
[1] 漢方医学における問診の特徴
[2] 問診で聴取すべきこと
5 切診
[1] 切診の基本
[2] 脈診
[3] 腹診
column 腹診方法の標準化
Advanced ICD-11 での証の分類
第3章 代表的な漢方薬の構成と効果,副作用
1 まず知っておくべき漢方薬の基本
[1] 生薬と漢方薬の定義
[2] 漢方薬の剤形
[3] 生薬の分類
[4] 漢方薬の処方構成
[5] 方証相対と対症療法の違い
[6] 有害反応と誤治・瞑眩の違い
[7] 漢方処方の理論~桂枝湯と関連処方~
2 代表的な漢方薬
1 葛根湯
[1] 葛根湯の特徴
[2] 構成生薬とその臨床的作用
[3] 葛根湯と関連処方
Advanced 感冒に対する漢方の考え方
2 大建中湯
[1] 大建中湯の特徴と名前の由来
[2] 構成生薬とその臨床的作用
[3] 適応となる患者の特徴
[4] 適応と副作用
[5] 主な作用機序
3 六君子湯
[1] 六君子湯の特徴と名前の由来
[2] 構成生薬とその臨床的作用
[3] 適応となる患者の特徴
[4] 適応と副作用
[5] 薬理作用
[6] 効果発現メカニズム
4 抑肝散
[1] 抑肝散の特徴と名前の由来
[2] 構成生薬とその臨床的作用
[3] 適応となる患者の特徴
[4] 適応と副作用
[5] 臨床研究と薬理作用~ BPSDに対する効果より~
5 加味逍遙散
[1] 加味逍遙散の特徴と名前の由来
[2] 構成生薬とその臨床的作用
[3] 適応となる患者の特徴
[4] 適応と副作用
[5] 女性における「血」の異常
[6] 臨床研究と薬理作用
6 八味地黄丸
[1] 補腎薬の生薬構成
[2] 漢方医学における腎気
[3] 腎虚により起こる諸症状
[4] 適応
[5] 腎虚に対するエビデンス
[6] 牛車腎気丸の分子薬理機序
3 代表的な生薬の効能と知っておくべき副作用
[1] 漢方薬は安全?
[2] 黄芩
[3] 甘草
[4] 麻黄
[5] 山梔子
[6] 附子
[7] 大黄
[8] 人参
Advanced 漢方のエビデンスと診療ガイドライン
第4章 漢方薬が有効であった臨床例
症例1:58歳の女性 胃もたれ
症例2:63歳の男性 腹部膨満感,腹痛,便秘
症例3:52歳の女性 イライラ,顔面のほてりと下肢の冷え
症例4:4歳の女児 落ち着きがない
症例5:72歳の男性 腰痛,頻尿,耳鳴り
症例6:58歳の女性 悪寒,頭痛,鼻汁
column 婦人科でよく用いられる漢方薬
第5章 鍼灸治療
1 鍼灸の基本
[1] 鍼灸とは
[2] 日本における鍼灸
[3] 鍼灸の伝達ルートと反応点
2 鍼灸の種類とメカニズム
[1] 鍼灸の種類
[2] 鍼灸の作用メカニズム
3 適応と有害事象
[1] 適応
[2] 鍼灸治療の注意点と有害事象
課題 症例から証を考えて漢方薬を選んでみよう
column 漢方医学におけるチュートリアル教育について /冷え症と漢方治療
補講 中医学
おわりに
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書籍情報
- ISBN:9784758118750
- ページ数:208頁
- 書籍発行日:2020年11月
- 電子版発売日:2021年2月3日
- 判:B5判
- 種別:eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数:3
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