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- 消化器疾患に対する腹腔鏡手術 術野形成の基礎固め
商品情報
内容
若手消化器外科医が多く経験する腹腔鏡手術での術野のつくり方にフォーカスを当てた,術野形成のガイド書。
「基本的な知識固め」(各症例の概要),「術野形成の事始め」(術野形成の目的や手術全体の流れ),「術野形成の達人ワザ」(理想的な術野や作り方,不良術野例,特殊症例への対処)を順序立てて解説。各項の最後にはチェック問題が付記されており,理解度の確認にも有用。
術中のモニターには映りにくい,しかし重要な助手の鉗子操作を中心に,豊富なイラストにて徹底解説した,これまでにない手術書。
序文
序
術野形成は腹腔鏡手術のキモである。しかしながら,消化器外科領域における腹腔鏡手術の術野形成の標準的な手技に関するガイド書がない。実臨床の現場では,術者がどのような術野を欲しているかが理解しがたく,若き外科医による術野形成に時間を要している場合が散見される。
ご存知のように,腹腔鏡手術の長所の1つに拡大視効果がある。拡大視により,マクロ解剖のみならず,線維方向や微細な血管走行を手術に生かすことができる。そして,そのデリケートな術野を提供しているのは,ダイナミックな術野展開を行っている助手鉗子と術者の非優位な鉗子の協働操作にほかならない。良好な術野の条件である,①操作部位の視認,②操作しやすい方向性の調整,③操作部位の適度な伸展などを兼ね備えた環境づくりは,操作助手や腹腔鏡助手によるところが大きいのである。
ご存知のように,わが国の腹腔鏡手術は1990年代に始まり,すでに30年が経過した。これまでに多くの外科チームが,それぞれの術式を標準化する試みを行ってきた。その結果,安全に質の高い手術が行われるまでになっている。さらに驚くことに,近年,ロボット支援手術が多くの領域で導入されている。このような外科手術の進歩においても,手術における術野形成の重要性は普遍的である。
そこで,今回,多くの手術書を紐解いて,消化器内視鏡外科における術野形成の勉強会を行うこととした。術者の意図する術野を即座に形成できる助手になるため,そして術野形成を学ぶことにより,より優れた術者となることを目的とした。いざ勉強会を始めたものの,これまでの手術書の多くは,術者のハンドリングに関する記載のみに終始しており,術野形成に関する記載の少ないことに驚いた。この原因は,術野形成は症例により異なり記述が困難だと考えられているためと思われる。しかしながら,数少ない記載をひろっていくと,それぞれの術式の術野形成において一定の法則が見出せるように思われるようになった。本書 「消化器疾患に対する腹腔鏡手術 術野形成の基礎固め」は,これらの勉強会の結果をまとめたものである。本書が術野形成に対して興味をもっていただくきっかけになれば光栄である。また,領域によっては未消化なところがあるかもしれないが,ご容赦いただければ幸いである。
最後に,情熱を失わず,ともに勉強してきた7名の熟練した外科医の執筆者たちに心から感謝いたします。また,事務業務やイラスト描きを手伝ってくれた教室秘書の中島里奈さんに心から感謝いたします。本書の作成にご理解をいただき,本書を出版していただいたメジカルビュー社編集部の吉田富生氏,宮澤進氏,長沢慎吾氏,小澤祥子氏に心から感謝申し上げます。
令和2年3月
編者 白石 憲男
二宮 繁生
目次
基礎編
腹腔鏡下手術における術野形成
腹腔鏡下手術における「良好な術野形成」とは?
術野形成に必要な基本手技
術野形成に必要な器具とその使用法のコツ
術野形成に伴う偶発症を回避するコツ
実践編
良性疾患
腹腔鏡下胆嚢摘出術
腹腔鏡下食道裂孔ヘルニア修復術
腹腔鏡下食道アカラシア手術(Heller-Dor法)
急性虫垂炎に対する腹腔鏡下虫垂切除術
腹腔鏡下消化性潰瘍穿孔閉鎖術
悪性疾患
*胃切除術
腹腔鏡下胃局所切除術
腹腔鏡下幽門側胃切除術
腹腔鏡下胃全摘術(胃上部の処理を中心に)
*大腸切除術
腹腔鏡下結腸右半切除術
腹腔鏡下横行結腸切除術
腹腔鏡下結腸左半切除術
腹腔鏡下S状結腸切除術
腹腔鏡下低位前方切除術
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書籍情報
- ISBN:9784758315395
- ページ数:336頁
- 書籍発行日:2020年3月
- 電子版発売日:2020年5月11日
- 判:B5判
- 種別:eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数:3
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