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- Qシリーズ 新微生物学 第2版
商品情報
内容
・細菌学・ウイルス学・真菌学・寄生虫学はもちろん、感染症学の入門編までをこの一冊でカバー。
・イメージしやすいよう、カラー写真と図を多用して、病原体や感染症の特徴を示しました。
・各項目1~2ページの読み切り構成。短時間で概要を把握できるので、初学者におすすめです。
あわせて読む → 「Qシリーズ」
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序文
はじめに
微生物学・感染症学は,医学のすべての領域に関わる重要な学問です。内科,外科,小児科はもちろんのこと,眼科,皮膚科,泌尿器科,耳鼻科など,どの領域においても感染症患者に遭遇します。
その感染症の原因となる病原体といえば,細菌からウイルス,真菌,寄生虫と多様であり,覚えておかなければいけない病原体名だけでも軽く100 を超えてしまいます(今も増え続けています!)。これら病原体の中には人から人に伝播するものも多く,院内感染という視点からも重要となります。また最近では,抗微生物薬に耐性を示す病原体が増加し,社会的な問題となっています。厄介な問題を数多く抱えているだけに,医師になる上で避けては通れない分野であり,またきわめて重要な学問であることをご理解いただけると思います。
このような状況の中で,微生物学と感染症学の基礎を分かりやすく解説することを目的に本書は作成されました。多岐にわたる微生物の特徴を箇条書きでコンパクトにまとめ,生体防御機構,抗微生物薬,そして臨床上重要な感染症とその病原体に関して概説しています。
特に,微生物学・感染症学を初めて学ぶ人がイメージしやすいよう,病原体の特徴や,感染症でみられる典型的な臨床像を写真とシェーマで示し,理解を助けることを目指しました。今日,医学分野では膨大な知識の理解と記憶が求められていることから,できるだけシンプルに,そして医師にとって必須と思われる情報を中心にまとめました。
最後に,お忙しい中ご執筆いただいた先生方,貴重な写真や資料をご提供いただいた先生方に心よりお礼を申し上げます。本書が,微生物学と感染症学の理解を助ける入門書となることを執筆者の一人として祈念しています。
2021年2月
舘田一博
目次
第1章 微生物学総論
Q1 微生物学・感染症学の歴史
Q2 寄生虫学の歴史
Q3 微生物の種類と特徴
Q4 感染症の原因としての微生物
Q5 微生物の培養法
Q6 微生物の同定法
Q7 微生物の染色法
Q8 感染症の診断法
Q9 生活の中で利用される微生物
第2章 微生物に対する生体防御機構
Q10 自然免疫
Q11 獲得免疫
Q12 常在細菌叢による感染防御
第3章 感染・発症・伝播様式と対策
Q13 感染,感染症,発症とは
Q14 微生物の病原因子の種類と特徴
Q15 内因性感染と外因性感染
Q16 感染源と感染経路
Q17 先天性感染症
Q18 医療関連感染と感染対策
Q19 消毒と滅菌
Q20 新興・再興感染症
Q21 届け出が必要な感染症
第4章 抗微生物薬の種類と特徴
Q22 薬剤感受性検査
Q23 抗菌薬の作用機序と副作用
Q24 抗菌薬の効果に影響を与える因子
Q25 抗菌薬の耐性機序
Q26 βラクタム系
Q27 アミノグリコシド系
Q28 ニューキノロン系
Q29 マクロライド系
Q30 テトラサイクリン
Q31 グリコペプチド系
Q32 ポリペプチド系
Q33 リポペプチド系
Q34 リファンピシン
Q35 葉酸拮抗剤
Q36 抗ヘルペス薬
Q37 抗HIV薬
Q38 抗インフルエンザ薬
Q39 抗HCV薬
Q40 真菌感染症治療薬
Q41 アムホテリシンB
Q42 アゾール系
Q43 キャンディン系
Q44 寄生蠕虫類の治療薬
Q45 原虫類感染症の治療薬
Q46 ワクチンの種類と特徴
【薬剤耐性菌】
Q47 MRSA
Q48 βラクタマーゼ産生菌
Q49 多剤耐性グラム陰性菌
Q50 バンコマイシン耐性腸球菌
第5章 細菌
Q51 細菌の分類とグラム染色
Q52 細菌の構造と特徴
Q53 細菌の増殖と代謝
Q54 細菌遺伝子の伝達と変異
【グラム陽性球菌】
Q55 ブドウ球菌(スタフィロコッカス)属
Q56 連鎖球菌(ストレプトコッカス)属
Q57 腸球菌(エンテロコッカス)属
【グラム陰性桿菌】
Q58 腸内細菌目
Q59 腸内細菌目:大腸菌
Q60 腸内細菌目:サルモネラ属
Q61 腸内細菌目:肺炎桿菌
Q62 腸内細菌目:赤痢菌
Q63 腸内細菌目:エンテロバクター属
Q64 腸内細菌目:セラチア属
Q65 腸内細菌目:プロテウス属
Q66 腸内細菌目: エルシニア属
Q67 ビブリオ属
Q68 エロモナス属
Q69 パスツレラ属
Q70 ヘモフィルス属
【らせん菌】
Q71 カンピロバクター属
Q72 ヘリコバクター・ピロリ
【グラム陰性好気性菌】
Q73 緑膿菌
Q74 アシネトバクター属
Q75 モラクセラ属
Q76 レジオネラ属
Q77 コクシエラ属
Q78 ナイセリア属
Q79 ボルデテラ属
Q80 ブルセラ属
Q81 バルトネラ属
【グラム陽性桿菌】
Q82 バシラス属
Q83 コリネバクテリウム属
Q84 リステリア属
【嫌気性菌】
Q85 嫌気性菌
Q86 クロストリジウム属,クロストリディオイデス属
【抗酸菌】
Q87 抗酸菌
Q88 結核菌
Q89 非結核性抗酸菌
Q90 アクチノミセス,ノカルジア
【その他】
Q91 スピロヘータ
Q92 マイコプラズマ
Q93 リケッチア
Q94 クラミジア
第6章 ウイルス
Q95 ウイルスの分類・構造と特徴
Q96 ウイルスの増殖・複製・変異
Q97 ウイルスの培養法,検出法,血清診断
Q98 ウイルスの感染経路と感染メカニズム
Q99 ウイルスに対する免疫応答
Q100 ウイルスと発癌
【DNAウイルス】
Q101 ヘルペスウイルス科
Q102 単純ヘルペスウイルス
Q103 水痘・帯状疱疹ウイルス
Q104 EBウイルス
Q105 サイトメガロウイルス
Q106 ヒトヘルペスウイルス6型,7型
Q107 ヒトヘルペスウイルス8型
Q108 アデノウイルス
Q109 ヒトパルボウイルスB19
Q110 ヒトパピローマウイルス(HPV)
Q111 ヒトポリオーマウイルス
Q112 ポックスウイルス
【RNAウイルス】
Q113 インフルエンザウイルス
Q114 麻疹ウイルス
Q115 ムンプスウイルス
Q116 風疹ウイルス
Q117 パラインフルエンザウイルス
Q118 RSウイルス
Q119 エンテロウイルス属
Q120 ポリオウイルス
Q121 コクサッキーウイルス
Q122 エコーウイルス
Q123 ライノウイルス
Q124 ヒトメタニューモウイルス
Q125 ヒトコロナウイルス
Q126 SARSコロナウイルス
Q127 新型コロナウイルス
Q128 ロタウイルス
Q129 ノロウイルス
Q130 デングウイルス
Q131 黄熱ウイルス
Q132 日本脳炎ウイルス
Q133 ウエストナイルウイルス
Q134 狂犬病ウイルス
Q135 エボラウイルスなどの出血熱ウイルス
Q136 ハンタウイルス
Q137 ヒトT細胞白血病ウイルス
Q138 ヒト免疫不全ウイルス(HIV)
Q139 HIV感染症(AIDS)
Q140 A型肝炎ウイルス
Q141 B型肝炎ウイルス
Q142 C型肝炎ウイルス
Q143 その他の肝炎ウイルス
Q144 プリオン
第7章 真菌
Q145 真菌の分類と特徴
Q146 真菌の増殖と病原性
Q147 真菌に対する免疫応答
Q148 真菌感染症の診断法
Q149 カンジダ
Q150 カンジダ症
Q151 アスペルギルス
Q152 アスペルギルス症
Q153 クリプトコックス
Q154 ムーコル
Q155 ニューモシスチス
Q156 トリコスポロン
Q157 コクシジオイデスその他の輸入真菌症
Q158 白癬菌
Q159 癜風菌
Q160 スポロトリックス
第8章 原虫・蠕虫
Q161 寄生虫の分類と特徴
Q162 原虫・蠕虫の増殖様式
Q163 原虫・蠕虫の病原性
Q164 原虫・蠕虫に対する免疫応答
Q165 原虫・蠕虫感染症の診断法
Q166 マラリア原虫の発育
Q167 マラリアの臨床
Q168 赤痢アメーバ症
Q169 トキソプラズマ症
Q170 腟トリコモナス
Q171 クリプトスポリジウム症
Q172 サイクロスポーラ症
Q173 ジアルジア症
Q174 リーシュマニア症
Q175 トリパノソーマ症
Q176 腸管内条虫症
Q177 有鉤嚢虫症
Q178 エキノコックス症(包虫症)
Q179 住血吸虫症
Q180 食品媒介寄生虫症
Q181 土壌伝播線虫症(回虫,鉤虫,鞭虫)
Q182 蟯虫症
Q183 糞線虫症
Q184 糸状虫(フィラリア)症
Q185 幼虫移行症
第9章 臨床上重要な感染症の特徴と原因微生物
Q186 上気道炎
Q187 細菌性肺炎
Q188 非定型肺炎
Q189 感染性下痢症
Q190 腸管出血性大腸菌感染症
Q191 渡航者下痢症
Q192 Clostridioides difficileによる下痢症
Q193 尿路感染症
Q194 敗血症
Q195 髄膜炎
Q196 骨髄炎
Q197 感染性心内膜炎
Q198 胆道感染症
Q199 肝膿瘍
Q200 性行為感染症
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書籍情報
- ISBN:9784784911943
- ページ数:240頁
- 書籍発行日:2021年3月
- 電子版発売日:2021年4月2日
- 判:B5判
- 種別:eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数:3
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