医療スタッフのためのLD診療・支援入門 改訂第2版

  • ページ数 : 193頁
  • 書籍発行日 : 2022年10月
  • 電子版発売日 : 2022年12月14日
3,850
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商品情報

内容

学習障害(LD)の定義と解説,実際の症状と受診タイミング,新たな検査と評価,診断,支援の実際を解説した.15例のケースとQ&Aで一連のプロセスが分かる!合理的配慮とICT活用例が追加され, より活用しやすくなった.小中学校の教員,養護教諭などの教育関係者,特別支援教育士・言語聴覚士・作業療法士など専門職を含むLDの診療と支援に携わるすべての方におすすめしたい一冊.

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序文

改訂第2版 監修の序


医療と教育,福祉の狭間に取り残された学習障害(LD)の子どもに医療からの光を当ててきた本書の初版は2016年に発行されましたが,その後反響も大きく,認知科学の進歩,ICTを取り入れた学習支援の進歩も著しいため,今回改訂第2版を発行することになりました.

発達障害診療のなかでも,医療者が取り組みにくいLDの診療には,教育関係者との連携や,言語聴覚士,作業療法士など学習技能に直結する分野の専門家との連携を必要としています.

医療者がこのLD診療でキーパーソンである理由は,単に自閉スペクトラム症(ASD)や投薬を必要とする注意欠如・多動症(ADHD)との併存が存在しうるという理由だけではなく,その子どもが診断のもとに今後の人生の方向性が決まってしまうほどの岐路に立っているからです.

医療スタッフのために検討された本書の構成は,多くのケースとQ&Aを提示しているため,分かりやすく,教育関係者にも読んでいただきたいと考えています.

今では,LDは教育の問題であって,医療の問題ではないといいきる医療者は少なくなっていますが,教育者と医療者の間で意見が違って,どうすればいいか困惑している保護者はまだまだ多くいます.こういった家族がなくなるように,そして結果的に子どもたちが適切な支援に行き着くように願って本書を世に送り出したいと思います.


2022年9月

大阪医科薬科大学小児科名誉教授
大阪医科薬科大学小児高次脳機能研究所・LDセンター顧問
玉井 浩

目次

改訂第2版 監修の序  玉井 浩

初版 監修の序  玉井 浩

編集の序  若宮英司

執筆者一覧

本書の用語について

第1章 LDとは

A 診断基準と定義  若宮英司

B 視覚関連機能,協調運動,注意集中が学習に及ぼす影響  若宮英司

C ID,ADHD,ASDと学習  柳生一自,岩田みちる

D 言語障害と学習  永安 香,福井美保

E 脳の発達と脳機能  関あゆみ

F 合理的配慮について  竹下 盛

第2章 LDの具体的症状と診断・検査の実際

A 読字・書字障害の特徴  関あゆみ

B 算数障害  若宮英司,栗本奈緒子

C 診察の実際  若宮英司

D 協調運動の診察  柏木 充

E 聴力に関する訴えと言語障害の診察  福井美保,永安 香

F 視覚関連の機能に関する訴えの聞き取り方と症状の整理  奥村智人,三浦朋子

G 診断年齢別の対応のポイント  田中啓子

H 本書における各検査のカテゴリーと位置づけ  奥村智人,三浦朋子

I ICTの活用についてー実際の機器についてー  竹下 盛

Q&A

Q1 保護者から「言葉の発達が遅いことが心配だ」と相談を受けました.

どのように対処すればよいでしょうか  田中啓子

Q2 保護者から「子どもがLDではないか」と相談を受けました.

どのように対処すればよいでしょうか  田中啓子

Q3 発達障害で受診している子どもの保護者から,学習面の相談を受けました.

どのように対処すればよいでしょうか  島川修一

Q4 学習困難の評価に関する紹介先の選択のポイントについて教えてください  若宮英司

Q5 子どもの学習困難を母親以外の家族(父,祖父母,きょうだい)が理解しないという相談への

対応方法を教えてください  中尾亮太

Q6 保護者が子どもの学習困難を学校に相談する際の医療者の役割を教えてください.

診断を伝えてその子どもが不利になることはないでしょうか  中尾亮太

Q7 投薬の適応と効果的な使い方について教えてください  島川修一

第3章 LDの子どもの支援プログラム

A 大阪医科薬科大学LDセンターでの取り組み  栗本奈緒子

CASE

CASE 1 幼児期より,読みの弱さを疑われていたAくん  竹下 盛

CASE 2 小学校入学後に,担任に読みの困難を指摘されたBくん  栗本奈緒子

CASE 3 視覚認知に弱さがあり,漢字書字の習得がむずかしかったCくん  水田めくみ

CASE 4 意味理解に弱さがあり,正しい漢字が書けなかったDくん  水田めくみ

CASE 5 読み書きの弱さが主訴で言語の弱さがあったEくん  栗本奈緒子

CASE 6 文章問題や長文読解が困難だったFくん  水田めくみ

CASE 7 数概念の弱さから計算に困難があったGちゃん  栗本奈緒子

CASE 8 文章問題理解に弱さのあったHくん  竹下 盛

CASE 9 学習困難を主訴として受診した中学生Iさん  栗本奈緒子

CASE 10 視写が苦手であったJちゃん    三浦朋子,奥村智人

CASE 11 形を捉えることが苦手であったKちゃん  三浦朋子,奥村智人

CASE 12 姿勢保持や机上操作が苦手であったLくん  芳本有里子

CASE 13 ADHD(不注意優勢)による学習困難のあったMくん  栗本奈緒子

CASE 14 ASDにより文章表現に困難のあったNくん  竹下 盛

CASE 15 読み書きの弱さに対しICTの活用が有効だったOくん  竹下 盛

COLUMN 発達障害の特性を考慮した学習指導について  水田めくみ

第4章 家庭生活・学習環境づくりと学校生活における支援

A 子どもとの接し方  金 泰子

B 二次障害への対応  金 泰子

C 教育機関との連携  鳥居深雪

D 療育施設との連携  松尾育子

E 作業療法士との連携  尾藤祥子,丹葉寛之

F 生活活動の管理・長期休暇の過ごし方  中尾亮太

Q&A

Q1 本人への告知について留意点を教えてください  金 泰子

Q2 受験準備や就職,社会適応の相談にどう対処すればよいでしょうか  中尾亮太

COLUMN 専門機関と学校との連携の重要性  竹下 盛

資料

相談機関・ウェブサイト  若宮英司,鳥居深雪

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書籍情報

  • ISBN:9784787880475
  • ページ数:193頁
  • 書籍発行日:2022年10月
  • 電子版発売日:2022年12月14日
  • 判:B5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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