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- 慢性腎臓病(CKD)をマネージする
商品情報
内容
●CKDの基本的事項から、検査値異常の見方・読み方、病態と治療方針、食事療法と運動療法、薬物療法、ステージ5Dの管理まで、診療のポイントをコンパクトに解説。
●日常診療で必要に応じて確認できる使いやすいポケットブック。 レジデントから一般医まで、「持っててよかった1冊」
序文
はじめに
わが国に高頻度に認められる慢性腎臓病(CKD)という疾患概念についての理解は、年々深められています。日本腎臓学会では他学会と連携し各疾患の重症化予防対策に力を入れています。また、「かかりつけ医と腎臓専門医」との病診連携も積極的に行われ、二人主治医制も勧められています。そうした努力にもかかわらず、CKDは、進展・増悪し末期腎不全に進展することと、心血管イベント(CVD:脳卒中、心筋梗塞、狭心症など)を併発するという2つの大きな問題をもっています。CKDから末期腎不全に進行するよりもCVDイベントを発症することのほうが多いとも言われています。また、日本透析医学会から毎年報告されている「わが国の慢性透析療法の現況」を見ると、CKDのこれらの問題点が十分に解決されているとは言い切れないのが現状です。
2009年、CKDの進展予防をキーワードに診療に必要な知識を簡潔に解説し、臨床の場で使いやすいポケットマニュアルを順天堂大学腎臓内科の仲間たちと上梓させていただきました。CKDの基本事項の理解から検査値の異常の見方、食事・運動・薬物療法、さらに慢性腎不全(ステージ5D)の管理を箇条書きと図表をもとに腎臓専門医の立場から簡潔に記載しました。この10年、腎臓専門医のみならず多くの「かかりつけ医」や医療スタッフ、MR(医療情報担当者)の方々にお読みいただいてきたと聞き、大変嬉しく思っています。しかし、近年多くの疾患の診療ガイドやガイドラインが刊行・改訂され、また病態に応じた新薬も次々に上市され治療に大きく貢献しています。
今回、本書の特長を生かしつつ、これまでの内容に新しい情報を加え「慢性腎臓病(CKD)をマネージする」を姉妹本としてまとめてみました。明日からの皆様のCKDの診断と治療に活かしていただければと願っています。しかし、過不足も多々あろうかと思いますので、皆様の忌憚のないご意見をいただければ望外の喜びです。
2020年6月 東京都庁を眺めつつ
富野 康日己
目次
第1章 慢性腎臓病(Chronic kidney disease: CKD)の基本事項
CKDの概念
CKDの病期分類
CKDの原因
CKD治療の目的と方法
CKDと高血圧(Hypertension)
CKDと糖尿病(Diabetes mellitus), DKD
CKDと脂質異常症(高脂血症)(Dyslipidemia, Hyperlipidemia)
CKDとメタボリックシンドローム(肥満)(Metabolic syndrome, Obesity)
CKDと高尿酸血症(Hyperuricemia)
CKDと心血管疾患(CVD)
CKDと加齢
第2章 検査値異常の見方・読み方(どのような疾患をどう疑うか)
蛋白尿(Proteinuria)
血尿(Hematuria)
血清クレアチニン(Serum creatinine: s-Cr)
血清シスタチンC(Serum cystatin C)
BUN(Blood urea nitrogen),SUN(Serum urea nitrogen)
HbA1c(Hemoglobin A1c,グリコヘモグロビン)
電解質(Na, K, Ca, P)
微量アルブミン尿(Microalbuminuria)
尿酸(Uric acid)
血圧(Blood pressure)
血糖(Blood glucose)
脂質(Lipid)
BMI(Body mass index:体格指数)
画像診断(Diagnostic imaging)
第3章 慢性腎臓病(CKD)の病態と治療方針
糖尿病性腎症(Diabetic nephropathy)
IgA腎症(IgA nephropathy)
腎硬化症(Nephrosclerosis)
多発性嚢胞腎(Polycystic kidney disease: PCKD)
難治性ネフローゼ症候群(Refractory nephrotic syndrome)
急速進行性糸球体腎炎(Rapidly progressive glomerulonephritis: RPGN)
痛風腎(Gouty kidney)
薬剤性腎障害(Drug induced kidney injury)
第4章 食事療法と運動療法
ステージ別食事療法
運動
第5章 薬物療法(血圧,血糖,脂質のコントロール)
ステージ別(1~5)薬物療法
合併症のある場合の薬物療法
第一選択薬について(降圧薬,糖尿病用薬など)
薬物療法の開始時期について
目標値の設定
腎機能低下時に注意する薬剤
腎機能低下時の使用禁忌薬剤
第6章 CKDステージ5Dの管理
血液透析(Hemodialysis)
腹膜透析(Peritoneal dialysis)
CKD5D(透析療法)でのおもな症状とその治療
貧血(Anemia)
浮腫(Edema)
高リン血症(Hyperphosphatemia)
高カリウム血症(Hyperkelemia)
アシドーシス(Acidosis)
透析に伴うかゆみ(Dialysis related itching)
不眠(Insomnia)
うつ状態(Depressive state)
発熱(Attack of fever)
四肢のしびれ(Pin-needles sensation・Numbness),つり(Foot cramps)
味覚異常(Disorder of taste)
めまい(Vetigo・Dizziness),耳鳴り(Buzzing)
頭痛(Headache)
胸痛(Chest pain)
腹痛(Abdominal pain)
排便異常(Bowel movement disturbance)<便秘,下痢>
感染症(Infection)<肺炎,肺結核>
追補:新型コロナウイルス感染症と慢性腎臓病(CKD)
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書籍情報
- ISBN:9784862701763
- ページ数:150頁
- 書籍発行日:2020年8月
- 電子版発売日:2020年9月9日
- 判:ポケット判
- 種別:eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数:3
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