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耳鼻咽喉科 外来処置・外来手術 最新マニュアル <プラクティス耳鼻咽喉科の臨床 2>

  • ページ数 : 312頁
  • 書籍発行日 : 2022年10月
  • 電子版発売日 : 2022年11月2日
14,300
(税込)
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商品情報

内容

耳鼻咽喉科領域の最新の外来処置,手術について解説.

耳編,鼻編,口腔・咽喉頭・頸部編の3つの領域に分け,それぞれの編で従来から行われている重要な項目のup dateとともに最近導入された項目を追加.日帰り手術・処置が中心であるが,ショートステイ手術まで含めており、プライマリ・ケアだけでなく病院診療にも十分役立つ新バイブル.インフォームド・コンセントの例を示すとともに,付録として「頭頸部画像所見ポイント」をまとめた.

※本製品はPCでの閲覧も可能です。
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序文

シリーズ刊行にあたって


医療の進歩とともに,耳鼻咽喉科・頭頸部外科の診療範囲は拡大し,かつ専門分化してきています.実臨床に携わっている医師にとっては,標準的かつ最新の情報を得て診療にあたっていく必要があります.そこで,このたび,多忙をきわめ充分な時間がとれない最前線の医師に向けて,新シリーズ《プラクティス耳鼻咽喉科の臨床》を企画しました.本シリーズは,耳鼻咽喉科領域における近年の病態解明や新しい疾患概念,検査・診断技術,薬物治療,治療手技などの進歩を取り込み,最新ガイドラインのアップデートを踏まえるとともに,耳鼻咽喉科診療と関わる社会的状況を反映した“エビデンスとサイエンスに基づく臨床基準書”の刊行を意図しています.

このシリーズは耳鼻咽喉科の診療現場において特に必要度の高い7つのテーマで構成されています.検査,外来処置・外来手術,薬物治療,めまい,難聴・耳鳴,診療ガイドライン,新時代の耳鼻咽喉科診療です.スタンダードでありながらも新機軸を盛り込んだコンテンツとなっています.編集には耳鼻咽喉科学の発展を支え牽引されているエキスパートにご担当いただき,執筆には各領域の第一線で活躍されている臨床家にお願いしており,プラクティカルでありながら耳鼻咽喉科臨床の未来につながる書籍シリーズを目指しています.

内容は臨床に直ぐに役立つような実践的なものとし,最新の診療技術や最近の疾患研究などの話題もコラムやトピックスの形で盛り込みました.記載にあたっては視覚的に理解しやすいように,臨床写真,検査所見,イラストやフローチャートを多用するとともに,病診連携も視野に入れ,適宜,実地診療に役立つ資料を加えています.

新型コロナウイルス感染症のパンデミックにより耳鼻咽喉科も様々な影響を受けていますが,耳鼻咽喉科医療の本質は変わりません.本シリーズが,耳鼻咽喉科の日常臨床を支える知識と技術を提供することで,最前線で活躍する耳鼻咽喉科専門医や,専門医を目指す若い医師の診療を具体的に支援できれば,この上ない喜びです.シリーズ編集者を代表して執筆者にお礼を申し上げるとともに,皆様に本書をご活用いただければ幸いです.


2022年4月

京都大学耳鼻咽喉科・頭頸部外科学 総編集 大森孝一


序文


耳鼻咽喉科の外来処置あるいは手術は,種々の医療機器の発展とともにその内容は多種になり,かつ社会的にも医療経済的にも日帰りあるいはショートステイでの対応が求められています.そのような意味で,前回の《ENT臨床フロンティア》が出版されてから10年経過し,マニュアルの刷新は必然的であります.

今回,本書では耳編,鼻編,口腔・咽喉頭・頸部編の3つの領域に分け,それぞれの編で従来から行われている重要な項目のup dateとともに最近導入された項目を追加しました.耳編では,従来から行われる耳介と外耳道疾患や顕微鏡を用いた鼓膜,中耳疾患,そして最近では内視鏡を用いた処置と手術をテーマに取り挙げました.鼻副鼻腔領域は,もともと日帰り手術が多く,従来から裸眼で行われる鼻骨骨折整復術や種々の鼻副鼻腔領域の内視鏡下処置と手術を刷新しました.またコロナ禍を考えた感染下での鼻副鼻腔処置やネブライザー療法についても記述していただきました.多くの先生が難渋する好酸球性副鼻腔炎の外来での周術期対応も取り上げました.口腔・咽喉頭・頸部編では,まずクリニックで頻回に行う種々の口腔内処置や手術,基本的な喉頭処置と内視鏡下の実際のテーマを挙げました.次に救急疾患の扁桃周囲膿瘍,呼吸困難,頸部外傷の対応や声帯病変や発声障害に対する手術について記述してもらいました.さらにショートステイでできるスリープサージャリーも挙げました.当然,日帰り手術でもインフォームド・コンセントが必須であり,すべての領域の代表的外来手術に対してインフォームド・コンセントの例を添付しました.コラムとして,今後の導入される可能性のあるAI,SNS発信,ロボット手術,抗体医療,遠隔医療,外来でのリハビリテーション等について,ショートメッセージを追加しました.さらに最近では,クリニックでもCT装置を所有する時代であり,外来で遭遇しやすい耳,鼻,頭頸部疾患の画像所見のポイントを記述していただきました.

一方,外科的対応の多くは出血を伴うことも多く,常にリスクマネージメントに留意しなければなりません.抗凝固薬を内服している患者も少なくなく,常に事前に十分に問診し,また局所麻酔を施行して疼痛を抑え,余裕をもって施行しなければいけません.最近では手技を行いやすいように麻酔科医が全身管理し,全身麻酔で日帰り手術を行う施設も稀ではなくなっています.

外来処置と手術の最新情報は病院とクリニックで働く臨床の医師にとって必須であり,本書を常に近傍に置いて,安全で的確な外来手技が施行できることを願っております.


2022年8月

獨協医科大学耳鼻咽喉・頭頸部外科
専門編集 春名眞一

目次

1章 耳編

耳前部耳瘻孔手術(摘出術) (山本和央)

耳介血腫の対応 (田中康弘)

外耳道疾患の対応 (小林万純,曾根三千彦)

外耳道・中耳異物 (三浦正寛)

鼓室処置 (假谷 伸)

ステロイド鼓室内投与 (鬼頭良輔,工  穣)

鼓膜切開術 (白井杏湖)

Topics 鼓膜所見から中耳炎疾患のAIによる判別 (工  穣)

鼓膜換気チューブ挿入術 (上野真史,新田清一)

鼓膜穿孔閉鎖術 (金井理絵)

インフォームド・コンセントのポイント 鼓膜再生療法について (金井理絵)

鼓室形成術 (河野浩万)

内視鏡下耳科手術 (伊藤 吏)

インフォームド・コンセントのポイント 内視鏡下耳科手術による鼓室形成術Ⅰ型(全身麻酔)について (伊藤 吏)

中耳手術周術期管理 (三代康雄)

耳管病変の対応 (大島猛史)

インフォームド・コンセントのポイント 耳管ピン手術(日帰り手術)について (大島猛史)

BPPVに対するEpley法 (將積日出夫)

Advice 耳鼻咽喉科医のSNS活用のコツ (前田陽平)

2章 鼻編

鼻出血の対応 (浅香大也)

上顎洞穿刺・洗浄 (大櫛哲史)

鼻副鼻腔処置(副鼻腔自然口開大処置,術後処置) (飯村慈朗)

鼻副鼻腔炎に対するネブライザー療法 (兵 行義)

鼻腔異物摘出術 (細矢 慶)

鼻骨骨折整復術 (唐木將行)

ESS(Ⅰ型) (春名眞一)

ESS(Ⅱ~Ⅳ型) (都築建三)

内視鏡下鼻中隔手術Ⅰ型(鼻中隔矯正術) (坂本達則)

内視鏡下鼻腔手術Ⅰ型(下鼻甲介手術)(レーザー手術を含む) (濱田聡子)

インフォームド・コンセントのポイント ESS(内視鏡下副鼻腔手術)について (都築建三)

後鼻神経切断術 (野村和弘,菅原 充)

好酸球性副鼻腔炎の周術期管理 (松脇由典)

Topics 今後期待される好酸球性副鼻腔炎の抗体医療 (坂下雅文)

3章 口腔・咽喉頭・頸部編

扁桃周囲膿瘍の対応 (大堀純一郎)

間接喉頭鏡下喉頭処置の実際 (中島逸男)

内視鏡下咽頭喉頭処置の実際 (川嵜洋平)

Topics ロボット支援手術の常識 (楯谷一郎)

口腔内手術

 口唇嚢胞 (志村英二)

 ガマ腫手術 (結束 寿,志村英二)

 舌腫瘍 (志村英二)

唾石摘出術 (松延 毅)

声帯病変に対する手術 (山下 勝)

Advice 音声リハビリテーション (末廣 篤)

急性呼吸困難の対応 (齋藤康一郎)

インフォームド・コンセントのポイント 急性呼吸困難について (齋藤康一郎)

頸部病変の対応 (犬飼大輔,藤本保志)

頸部外傷の対応 (今野 渉)

睡眠呼吸障害に対するデイサージャリー (佐藤公則)

痙攣性発声障害に対する手術 (讃岐徹治)

インフォームド・コンセントのポイント 痙攣性発声障害に対する手術について (讃岐徹治)

甲状軟骨形成術Ⅰ型 (松島康二)

声門閉鎖術 (今泉光雅)

Advice 外来でできる嚥下指導とリハビリテーション (西山耕一郎)

Topics 今後期待される遠隔医療 (小森 学)

Appendix

頭頸部画像診断所見のポイント (豊田圭子)

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書籍情報

  • ISBN:9784521749549
  • ページ数:312頁
  • 書籍発行日:2022年10月
  • 電子版発売日:2022年11月2日
  • 判:B5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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