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WHAT'S NEW in 皮膚科学 2018-2019
宮地 良樹 , 常深 祐一郎 (編集) / メディカルレビュー社
商品情報
内容
皮膚科学はこの2年でどう変わったのか。何が新しく、重要なのか?そのポイントは?
1項目見開き構成で,皮膚科医が知っておくべき“New”な内容をコンパクトにまとめたこの1冊で最新の「皮膚科学の動向」を読む!
序文
本シリーズも2006年の創刊から12年が経過し,ここに第7巻を刊行する運びとなりました。隔年発行の皮膚科版Yearbookとして定着した感があることをとてもうれしく思います。また,メディカルレビュー社から私が編集刊行している100の質問シリーズや最前線シリーズと並んで,私の約200冊の単行本のなかでも代表的な長寿シリーズ刊行物となったことも大きな励みです。前回からは新進気鋭の若手共同編集者をお迎えし,華のある斬新な内容にしようと尽力してきました。今回は東京女子医科大学の常深祐一郎先生にご参加いただき,その活力とアイディアにより,ご専門分野のみならず編集全般にわたって企画を深化させていただきました。私の出版への情熱の泉もまだまだ枯れそうにありませんが,いずれは前回の鶴田大輔教授とお二人でこのシリーズを継承発展していただければと密かに念じています。今回も,愛読者のみなさんに皮膚科学の新しい息吹をお届けできたのではないかと自負しています。
京都大学名誉教授
宮地 良樹
皮膚科は(いや,医学は,世の中は)日進月歩です。基礎研究で新しい事実が見出される,新しい疾患概念が提唱される,新しい治療薬が登場する,ガイドラインが更新される・・・いろいろな進歩があります。責任ある診療を行うためにはkeep upしなければなりません。しかし,多数の学会に参加したり,医学雑誌のすべてに目を通したりすることは困難ですし,もしできたとしてもほとんど忘れてしまうのがオチです。ですので,頭の中にはまず概略を入れて目次を作ります。目次だけなら記憶のcapacity内です。目次が入っていれば「そうだ!」と思い出して,詳しく調べられます。本書は1項目見開き構成で,皮膚科医が知っておくべき"New"な内容をコンパクトにまとめてあり,これを通読することで頭の中の目次に新しい項目が追加できます。本書の編集意図は調べ物用ではありません。目次を作るためですから,さっとでも良いので通読されることをお勧めします。私は校正作業ですべてのゲラを読ませていただいていますが,その簡潔さとおもしろさから驚くほど速く読み進められました。今すぐ目を通して頭の中の目次をupdateしていただけましたら幸いです。
東京女子医科大学皮膚科准教授
常深 祐一郎
目次
WHAT'S NEW in 基礎皮膚科学
1.iPS細胞を臨床に応用していくこと
2.皮膚常在菌とアトピー性皮膚炎
3.制御性T細胞をめぐる理論:分類学から動態理解へ~発想の転換~
4.血管~皮膚免疫応答の要所~
5.皮膚免疫における末梢神経の働き
6.ケラチノサイトの産生するIL-17Cと乾癬
7.血管内皮からみた強皮症の病態
8.アトピー性皮膚炎はheterogeneousな疾患であり,病態に則した個別化医療の実現が求められている
9.グリテールの新しい作用機序:フィラグリンを増加させる
10.臨床応用が進むmicroRNA
WHAT'S NEW in 臨床皮膚科学
[注目のトピックス]
1.白斑の最新の病因論
2.ロドデノール誘発性脱色素班は自己免疫機序により生じる
3.AI診断は皮膚科診療を変えるか?
4.腸内細菌叢と皮膚疾患
5.「古典的外用薬」はむしろ「新しい」外用治療手段!
6.悪性黒色腫に対する腫瘍溶解性ウイルス療法とは?
[湿疹・皮膚炎,痒疹]
1.汗が出ないとアレルギーになる
2.アトピーのかゆみはIL-31か?
3.脂漏性皮膚炎の病態再考
4.アトピー性皮膚炎にもバイオ
5.今さらですが,「痒疹」とは?
6.その湿疹患者さん,亜鉛欠乏ではないですか?
7.SSCI-Netとは
[蕁麻疹・かゆみ]
1.コリン性蕁麻疹には2つのタイプがある
2.肛門周囲のかゆみ
3.デジタルヘルスと皮膚科:かゆみ可視化アプリの開発
4.蕁麻疹にもバイオ:オマリズマブによる蕁麻疹治療
5.学校生活管理指導表,書けますか?
6.治療に難渋する蕁麻疹にステロイドは使ってもよいか?
[乾癬・角化症]
1.乾癬外用薬~単剤か?配合剤か?~
2.乾癬に食事指導は必要か?
3.患者負担を考えた乾癬治療計画
4.自己炎症性角化症:重症・難治性の炎症角化症の謎を解く鍵
5.久しぶりの経口薬~アプレミラストによる乾癬治療~
6.乾癬性関節炎の新規治療薬の使い方
7.ショートコンタクト療法~外用のイメージが変わる?~
8.薬剤がどんどん増える!これからの乾癬治療はどうなる?
[薬疹]
1.TARCはDIHSのバイオマーカーになる
2.DPP-4阻害薬による水疱性類天疱瘡の臨床的特徴は?
[痤瘡・酒さ]
1.新・痤瘡ガイドラインのエッセンスは?
2.痤瘡の新外用薬の使い分け~単剤か配合剤か?過酸化ベンゾイル,アダパレン,アダパレン/過酸化ベンゾイルをどのように使い分けるか~
3.耐性菌を念頭に置いた抗菌薬の使い方
[感染症]
1.白癬菌抗原キットは皮膚科医にとっても役立つ!
2.爪白癬にエフィナコナゾールとルリコナゾール,どちらを処方すべきか?
3.梅毒アウトブレイク
4.疣贅にレーザーは効くのか?
5.帯状疱疹「予防接種という選択」
6.老人施設では老人施設型疥癬(中間型)が発生しやすい?
7.イベルメクチンのお風呂―新しい治療法となるか?―
8.フェノトリン抵抗性アタマジラミの蔓延と,待たれる新薬
[膠原病・血管炎]
1.皮膚科医が使うヒドロキシクロロキン
2.膠原病のかゆみ
3.筋炎特異抗体で皮膚筋炎の予後を予言する
4.ボツリヌス毒素局注による全身性強皮症の末梢循環障害(レイノー現象・手指潰瘍)の治療
5.Catch up!血管炎・血管障害診療ガイドライン2016
[付属器疾患]
1.円形脱毛症の病態理解と治療の進歩
2.デュタステリドとフィナステリドの違い
3.多汗症患者に向き合う一部位別,症状別の診療―
4.爪疾患を理解するための爪部局所解剖
5.整形外科医からみた巻き爪・陥入爪
[腫瘍]
1.汗管腫をどう治す?
2.血管腫・血管奇形の新分類と治療学
3.メラノーマに対する二ボルマブの効果は予測できる?
4.抗PD-1抗体薬やBRAF/MEK阻害薬による完全奏効後は治療をやめられるか?
5.足底のメラノーマは踵に多く,土踏まずにはほとんど生じない
6.抗PD-1抗体(二ボルマブ,ペンブロリズマブ)と抗PD-1抗体(二ボルマブ)+抗CTLA-4抗体(イピリムマブ),どちらを先に使う?
7.白斑出現はメラノーマ治療効果のマーカー
8.タキサン無効の血管肉腫に対する新規治療薬とは
[創傷管理]
1.在宅褥瘡,How to use"創傷被覆材"?
2.創傷治療薬のゴールドブレンドとは?
3.抗がん剤では当たり前となった予防的スキンケアが放射線治療にも―放射線皮膚炎の予防:保湿剤の有用性について―
[美容皮膚科]
1.香粧品の新規効能:「シワを改善する」新規効能化粧品について
2.フィラー注入,最近のトレンド~支持靱帯を意識した注入法~
3.まつげのクロノロジー
4.ピコ秒レーザーは何に効く?
5.ピコ秒レーザーの功罪
6.「光老化」啓発プロジェクト
7.M式サンスクリーン塗布法
8.美容医療広告の諸問題―ネットパトロールの背景―
[診断]
1.爪甲色素線条のダーモスコピー
2.「皮膚のしこり」の非侵襲的検査法
3.オラ・ドロームとは?
4.分子生物学時代のアレルゲン診断~アレルゲンコンポートを用いて~
[治療]
1.胼胝,鶏眼に対するインソール「mysoleR」でのアプローチ~動作改善から考えるフットケア~
2.進化するエキシマライト光線療法
3.リンパ浮腫の手術療法
4.新しい抗ヒスタミン薬はどこが新しい?
5.保湿剤が先?ステロイドが先?
6.保湿剤は入浴後にビールを飲んだあとで
7.リツキシマブによる天疱瘡治療
8.話題の新規帯状疱疹治療薬アメナメビル
WHAT'S NEW in 皮膚科診療
1.患者の暴言・暴力への正しい対応とは?
2.保険診療のルールを知る―指導と監査,遠隔診療―
3.皮膚科におけるtelemedicine(D-to-D,D-to-P)
4.たかがITされどIT―ITでつながる多職種連携―
5.キャリア支援の今―若手医師支援の新たなキーパーソンとは―
6.二ボルマブから考える薬価制度と費用対効果
7.新しい皮膚科専門医制度は結局どうなる?
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書籍情報
- ISBN:9784779220722
- ページ数:228頁
- 書籍発行日:2018年4月
- 電子版発売日:2019年2月27日
- 判:B5判
- 種別:eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数:3
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