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- 非専門医が診るしびれ
商品情報
内容
しびれのパターン(部位や経過など)ごとに疾患を分類し,それぞれの疾患の典型例,非典型例,鑑別疾患を,病態生理から解説.非専門医の立場での診断・治療や,コンサルトのタイミングも紹介して実用性抜群.
序文
序
患者からの訴えを聞いていると,「力が入らない」といった運動障害を「しびれ」と表現したり,いわゆる「痛み」である疼痛を「しびれ」と表すこともしばしばあり,日常診療で出会う「しびれ」で表現される病態は多様です.運動麻痺を患者が「しびれ」と表したために,医師側は運動麻痺とは考えず,感覚障害ととらえて,全く違った疾患を想起してしまい,患者が言う「しびれ」と医師側が解釈する「しびれ」のすれ違いが生じることが時にあります.
患者が言う「しびれ」が,ジンジン,チクチク,ピリピリ,針で刺すような,電気が走るような,正座を長くしたあとのような,皮一枚隔てたような,などといった表現提示ならば,医師側の考える「感覚障害」と一致することになります.ただ,感覚障害としての「しびれ」の診療を難しくしているのは,「しびれ」の表現の多様性だけでなく,その原因疾患が多岐に及ぶ点です.
この本では,そのさまざまな疾患による感覚障害としての「しびれ」について解説しますが,そのアプローチの基本は「しびれ」の分布パターンです.「しびれ」のさまざまな分布をパターン認識できれば,おのずとそれに対応した解剖学的部位が推測でき,簡潔な病歴聴取をあわせることで,病態生理が見えてくるはずです.非専門医にとっては,この「しびれ」の分布のパターンの典型例をしっかり押さえることが出発と思われます.それによって,典型例から逸脱したパターンを示す非典型例も理解が進むと考えられます.
本書の使い方として,まず「総論」で「しびれ」のパターンから該当疾患を絞り込み,各論でその疾患の典型例を解説し,続いて非典型例を解説していきます.さらに,非専門医の立場でどこまで検査も含めてアプローチすべきか,また,専門医にいつコンサルトすべきかも合わせて解説していきます.
この本が,非専門医,若手医師,初期研修医の「しびれ」診療において,実践的一助になれば幸いであると考え,序文としました.
最後に,執筆期間が長期間になるなか,筆者のわがままに辛抱強く対応していただいた羊土社の清水智子氏,吉川竜文氏と編集スタッフの皆様には,この場をお借りして深謝いたします.
2018年9月
塩尻 俊明
目次
総論 しびれパターンの分類
第1章 頭蓋内病変でのしびれ
1.頭蓋内病変
2.脳神経障害
第2章 脊椎・脊髄疾患でのしびれ
1.頸椎症
2.腰椎,腰部脊柱管内疾患
3.脊髄腫瘍・脊髄空洞症
4.炎症性脊髄疾患・感染性脊髄障害
5.脊髄血管障害
脊髄硬膜動静脈瘻・非外傷性脊髄硬膜外出血
第3章 末梢神経疾患のしびれ
1.糖尿病性ニューロパチー・小径線維神経障害
2.免疫性ニューロパチー
3.代謝性ニューロパチー
アルコール性ニューロパチー・ビタミンB1欠乏性ニューロパチー
4.アミロイドニューロパチー
5.傍腫瘍性神経症候群としてのニューロパチー
6.その他の原因によるニューロパチー
薬剤性ニューロパチー・シェーグレン症候群に伴うニューロパチー・血管炎性ニューロパチー
7.手根管症候群
8.肘部管症候群
9.上肢の絞扼性ニューロパチー
橈骨神経浅枝障害・胸郭出口症候群
10.下肢の絞扼性ニューロパチー
感覚異常性大腿神経痛(Roth-bernhardt症候群)・伏在神経絞扼障害・総腓骨神経麻痺・前足根管症候群・後足根管症候群・Morton病
第4章 その他の疾患によるしびれ
1.神経系以外が原因となるしびれ
心因性の感覚障害・閉塞性動脈硬化症・バージャー病
コラム
表在感覚の診かた
上肢の深部腱反射
Babinski徴候
脊髄梗塞
振動覚は内踝でよいか?
下肢の深部腱反射
先行感染があれば,GBS?
深部腱反射のコツ
亜急性脊髄連合変性症
Paraproteinemiaを伴うニューロパチー
位置覚の診かた
Bowlus-Currier試験
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書籍情報
- ISBN:9784758118408
- ページ数:190頁
- 書籍発行日:2018年10月
- 電子版発売日:2018年11月16日
- 判:B5判
- 種別:eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数:3
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